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閲覧履歴

ケアラム錠25mg

抗リウマチ剤

1錠 111.4円

添付文書番号

3999031F1035_1_12

企業コード

170033

作成又は改訂年月

2022年8月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873999

薬効分類名

抗リウマチ剤

承認等

販売名

ケアラム錠25mg

販売名コード

3999031F1035

販売名英字表記

Careram tablets

販売名ひらがな

けあらむじょう25mg

承認番号等

承認番号
22400AMX00732000

販売開始年月

2012年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

イグラチモド錠

警告

海外の臨床試験において、1日125mgを投与した症例で致命的な転帰に至った汎血球減少症が認められている。本剤は緊急時に十分な措置が可能な医療施設において、本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使用すること。

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  2. 重篤な肝障害のある患者
  3. 消化性潰瘍のある患者[副作用として消化性潰瘍があらわれることがあるので、消化性潰瘍を更に悪化させるおそれがある。]
  4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  5. ワルファリンを投与中の患者

組成・性状

組成

ケアラム錠25mg
有効成分
1錠中
イグラチモド  25mg
添加剤
カルナウバロウ、カルメロースカルシウム、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール

製剤の性状

ケアラム錠25mg
剤形フィルムコーティング錠
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約7.6mm
大きさ(厚さ)
約4.1mm
質量約190.6mg
識別コードケアラム25

効能又は効果

関節リウマチ

用法及び用量

通常、成人にはイグラチモドとして、1回25mgを1日1回朝食後に4週間以上経口投与し、それ以降、1回25mgを1日2回(朝食後、夕食後)に増量する。

用法及び用量に関連する注意

  1. 1日50mgから開始した場合、1日25mgの場合と比較して、AST、ALT増加の発現率が高かったため、投与開始から4週間は1日25mgを投与すること。
  2. 1日50mgを超えて投与しないこと。
  3. 本剤の効果は、通常、投与開始後16週までに発現するので、16週までは継続投与し、効果を確認することが望ましい。
  4. 8mg/週を超える用量のメトトレキサートとの併用時や、メトトレキサート以外の抗リウマチ剤との併用時の有効性及び安全性は確立していないため、これらの場合には特に注意すること。

重要な基本的注意

  1. 本剤投与前には必ず肝機能の検査を実施すること。また、投与中は臨床症状を十分に観察するとともに、投与開始後最初の2ヵ月は2週に1回、以降は1ヵ月に1回など定期的に肝機能検査を行うこと。
  2. 本剤投与前には必ず血液、腎機能等の検査を実施すること。また、投与中は臨床症状を十分に観察するとともに、投与開始後最初の2ヵ月は2週に1回、以降は1ヵ月に1回など定期的に血液、腎機能等の検査を行うこと。
  3. 本剤並びに疾患の特性を考慮して、治療にあたっては経過を十分に観察し、漫然と投与を継続しないこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 消化性潰瘍の既往歴のある患者
    消化性潰瘍を再発させるおそれがある。
  2. 低体重の患者
    患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。本剤単独投与の臨床試験では、低体重(40kg未満)の患者で副作用の発現率が高かった。なお、メトトレキサートとの併用試験では、低体重の患者での使用経験はなく、安全性は検討されていない。
  3. 貧血、白血球減少症、血小板減少症を伴う患者、骨髄機能低下患者
    血液障害を更に悪化させるおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 腎障害のある患者
    副作用の発現が増加するおそれがある。

肝機能障害患者

  1. 重篤な肝障害のある患者
    投与しないこと。副作用として肝機能障害があらわれることがあるので、肝障害を更に悪化させるおそれがある。
  2. 肝障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝障害のある患者は除く)
    肝障害を更に悪化又は再発させるおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラット胚・胎児発生に関する試験で、催奇形性(心臓・大血管異常)、早期胎児死亡率の増加が、また、妊娠末期ラットの胎児動脈管に及ぼす影響を調べた試験で、胎児に動脈管収縮が認められている,

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が認められている。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

患者の状態を観察しながら投与すること。一般に生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすいと推定される。健康成人男子を対象とした臨床薬理試験において、高齢者では非高齢者に比べ血漿中濃度がやや高く推移した。本剤単独投与の臨床試験においては、有効性及び副作用発現率に差はみられていないが、メトトレキサートとの併用試験においては、高齢者では非高齢者に比べ副作用発現率が高かった。

相互作用

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ワルファリン
(ワーファリン等)
本剤とワルファリンとの併用において、ワルファリンの作用が増強され、重篤な出血をきたした症例が報告されている。
患者がワルファリンの治療を必要とする場合は、ワルファリンの治療を優先し、本剤を投与しないこと。
機序不明

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
非ステロイド性消炎鎮痛剤
ナプロキセン
プラノプロフェン
モフェゾラク 等
胃腸障害の発現率の増加が認められているので、特に消化性潰瘍があらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
両剤ともにプロスタグランジン生合成阻害作用を有する。
シメチジン
本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用が増加するおそれがある。異常が認められた場合には本剤を減量、休薬するなど適切な処置を行うこと。
本剤の代謝が抑制される。
フェノバルビタール
本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。
本剤の代謝が促進される。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 肝機能障害(0.5%)、黄疸(0.1%)
    AST、ALTの増加等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。また、肝機能については、臨床試験において、AST、ALT増加の発現率が高かったことから、異常が認められた場合には、投与継続の可否を検討するとともに、特に目安として100IU以上に増加した場合は投与を中止すること。
  2. 汎血球減少症(0.1%)、無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(0.1%)
    異常が認められた場合には、投与継続の可否を検討するとともに、適切な処置を行うこと。なお、赤血球減少、白血球減少、血小板減少等の血液障害が認められた場合は、必要に応じ本剤の投与を中止又は休薬し、適切な処置を行うこと。
  3. 消化性潰瘍(0.7%)
    シクロオキシゲナーゼ阻害作用によると考えられる消化性潰瘍があらわれることがあるので、下血等の消化器症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  4. 間質性肺炎(0.3%)
    発熱、咳嗽、呼吸困難等の症状に注意し、異常が認められた場合には速やかに胸部X線検査等やKL-6、CRP等の臨床検査値を確認し、投与を中止するとともに、ニューモシスティス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
  5. 感染症(0.2%)
    敗血症、膿胸等の感染症があらわれることがある。

その他の副作用

10~20%未満
1~10%未満
0.5~1%未満
0.5%未満
肝臓
AST増加、ALT増加、Al-P増加、γ-GTP増加
総胆汁酸増加
血中ビリルビン増加
尿中ウロビリノーゲン増加
血液
ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、好酸球増加、リンパ球減少、白血球増加、白血球減少、赤血球減少
貧血
血小板減少、血小板増加、好塩基球増加、好中球増加、好中球減少、単球増加、単球減少、リンパ球形態異常
消化器
腹痛、口内炎、便潜血陽性、悪心、腹部不快感、下痢、消化性潰瘍
胃炎、消化不良、嘔吐、食欲減退、口唇炎
便秘、腹部膨満、舌炎、食道炎、心窩部不快感、胃腸炎、胃腸障害、歯周炎
腎臓
NAG増加、尿中β2ミクログロブリン増加、血中尿素増加、血中β2ミクログロブリン増加、尿中蛋白陽性、尿中赤血球陽性、尿中白血球陽性、尿円柱、尿沈渣陽性
血中クレアチニン増加
腎盂腎炎、頻尿
過敏症
発疹、瘙痒症
湿疹、蕁麻疹
紅斑、光線過敏性反応
代謝異常
血中鉄減少、BNP増加
血中コリンエステラーゼ減少、総蛋白減少
尿中ブドウ糖陽性、血中アルブミン減少、総鉄結合能減少、不飽和鉄結合能増加
精神神経系
めまい
頭痛、不眠症、傾眠、異常感
その他
血圧上昇、鼻咽頭炎、KL-6増加
発熱、脱毛、味覚異常、上気道の炎症、浮腫
帯状疱疹、倦怠感、耳鳴、咳嗽、月経障害、カンジダ症、気管支炎、爪囲炎、咽頭炎、皮膚乾燥、動悸、口腔咽頭痛、背部痛、筋痙縮、悪寒、膀胱炎、真菌症

過量投与

  1. 症状
    1. 臨床試験において、1日75mg投与群では1日50mg投与群に比べて臨床検査値異常の発現率が高かった。
    2. 国内及び海外の臨床試験において、1日100mg以上の用量で汎血球減少症がそれぞれ1例発現し、海外の症例については死亡している。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

非臨床試験に基づく情報
  1. In vitro試験においてシクロオキシゲナーゼ-2の阻害作用が認められている。また、マウスの培養線維芽細胞及びラットの炎症性滲出液においてプロスタグランジンE2の産生抑制が認められている。
  2. ラットを用いた受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験において、黄体数、着床数及び生存胎児数の減少が認められている 。
  3. マウスを用いたがん原性試験において2年間経口投与したところ、70mg/kg以上で悪性リンパ腫の発生率の増加及び雄の700mg/kgで腎細胞腺腫が認められている。しかし、ラットではがん原性は認められず、また本剤及びその代謝物に遺伝毒性は認められていない。
  4. モルモットを用いた光毒性試験において単回経口投与したところ、3.75mg/kg以上で光毒性が認められている。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    高齢及び非高齢の健康成人男子を対象に25mgを食後単回経口投与し、投与後72時間までの血漿中濃度を検討した際の濃度推移を図1に示す。血漿中濃度は投与後約4時間で最高濃度に達し、高齢者では非高齢者に比べてやや高い濃度推移を示した 。
  2. 反復投与
    高齢及び非高齢の健康成人男子を対象に、本剤を反復経口投与(1回25mg、1日2回14日間)した場合、未変化体の血漿中濃度は投与4日目から、代謝物M1(未変化体の3位アミノ体)、M2(未変化体の3位アセチルアミノ体)は、10日目から定常状態に達した。これらの血漿中濃度は、高齢者では非高齢者に比べやや高く推移した。最終投与後168時間までの血漿中濃度を検討した際の薬物動態パラメータを表1に示す。高齢者におけるCmax及びAUCは非高齢者に比べていずれもやや高値であった 。
    表1 反復投与時の薬物動態パラメータ
    被験者
    Cmax
    (μg/mL)
    tmax
    (hr)
    AUC0-12
    (μg・hr/mL)
    t1/2
    (hr)
    未変化体
    非高齢者
    1.60±0.34
    3.3±1.0
    12.2±2.8
    73.3±15.6
    高齢者
    1.72±0.46
    3.9±0.7
    14.3±3.8
    61.8±17.9
    M1
    非高齢者
    0.537±0.185
    3.3±1.5
    5.58±1.76
    43.5±13.1
    高齢者
    0.637±0.181
    0.6±1.5
    6.52±1.82
    43.4±10.6
    M2
    非高齢者
    2.97±1.10
    3.3±1.5
    33.0±12.5
    52.8±11.5
    高齢者
    3.43±1.50
    0.6±1.5
    37.6±16.8
    55.2±12.2
    (平均±標準偏差、n=7)

分布

In vitro試験におけるヒト血清蛋白結合率は93.0~93.2%であった(測定方法:遠心限外ろ過法、薬物濃度:0.3~30μg/mL) 。

代謝

本剤を健康成人男子に反復経口投与(1回25mg、1日2回14日間)したとき、血漿中からM1、M2、M3(M2の6位フェノキシ基水酸化体)、M4(未変化体の6位フェノキシ基水酸化体)、M5(M1の6位フェノキシ基水酸化体)が検出され、これらのうちM1、M2は活性代謝物であった 。

排泄

高齢及び非高齢の健康成人男子を対象に、本剤を反復経口投与(1回25mg、1日2回14日間)したときの定常状態における24時間の尿中排泄率は約20%で、主にM3、M4が排泄され、未変化体、活性代謝物であるM1、M2は1%未満であった 。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第III相試験
    関節リウマチ患者を対象に、本剤(1回25mg1日1回投与から開始し、4週間後に1回25mg1日2回投与に増量し、24週間投与)とプラセボにて実施した二重盲検比較試験における投与28週後のアメリカリウマチ学会評価基準(ACR20)による改善率を表2に示す。本剤の改善率はプラセボと比較して有意に優れていた(p<0.001)。
    表2 ACR20による改善率
    本剤投与群
    プラセボ投与群
    ACR20改善率(%)
    [改善例数/有効性評価例数]
    53.8
    [71/132]
    17.2
    [11/64]
    副作用発現率(臨床検査値異常を含む)は、イグラチモド群49.6%(65/131例)、プラセボ群32.4%(22/68例)であった。主なものは、イグラチモド群ではALT増加22例(16.8%)、AST増加19例(14.5%)、γ‒GTP増加17例(13.0%)、Al‒P増加15例(11.5%)等であった 。
  2. 国内長期投与試験
    関節リウマチ患者を対象に、本剤を1回25mg1日1回投与から開始し、4週間後に1回25mg1日2回投与に増量し48週間投与したとき、投与52週後のACR20による改善率は41.0%(59/144例)であった。
    投与52週後の副作用発現率(臨床検査値異常を含む)は、61.6%(237/385例)であり、主なものは、ALT増加71例(18.4%)、AST増加65例(16.9%)、γ-GTP増加64例(16.6%)、Al-P増加52例(13.5%)等であった 。
  3. 国内第III相試験(メトトレキサート(6~8mg/週)との併用試験)
    メトトレキサート投与で効果不十分な関節リウマチ患者を対象に、メトトレキサート(6~8mg/週)併用下で、本剤(1回25mg1日1回投与から開始し、4週間後に1回25mg1日2回投与に増量し、20週間投与)とプラセボにて実施した二重盲検比較試験における投与24週後のACR20による改善率を表3に示す。本剤の改善率はプラセボと比較して有意に優れていた(p<0.001)。
    表3 ACR20による改善率
    本剤・メトトレキサート併用群
    プラセボ・メトトレキサート併用群
    ACR20改善率(%)
    [改善例数/有効性評価例数]
    69.5
    [114/164]
    30.7
    [27/88]
    投与24週後の副作用発現率(臨床検査値異常を含む)は、イグラチモド+メトトレキサート群51.8%(85/164例)、プラセボ+メトトレキサート群33.0%(29/88例)であった。主なものは、イグラチモド+メトトレキサート群ではAST増加15例(9.1%)、血中鉄減少15例(9.1%)、リンパ球減少12例(7.3%)、ALT増加9例(5.5%)等であった。

薬効薬理

作用機序
イグラチモドは主として、B細胞による免疫グロブリン(IgG、IgM)の産生及び単球/マクロファージや滑膜細胞による炎症性サイトカイン(TNFα、IL‒1β、IL‒6、IL‒8、MCP‒1)の産生を抑制することにより、抗リウマチ作用を示す。これらの作用は、免疫グロブリンや炎症性サイトカインのmRNA発現低下を伴っており、転写因子Nuclear FactorκB(NFκB)の活性化抑制を介した作用であることが示唆されている。
関節炎モデルに対する作用
慢性関節炎モデルであるラットのアジュバント関節炎に対して、予防及び治療投与で関節腫脹を軽減し、骨病変の進展を抑制した。また、マウスのコラーゲン誘発関節炎に対して、用量に応じた関節炎腫脹の進展抑制作用を示し、更に、自然発症型関節炎モデルであるMRL/lprマウスにおいて、後肢関節にみられる滑膜や骨・軟骨病変を組織学的に改善した,
細胞性免疫関与の炎症モデルに対する作用
ラットの自己免疫性脳脊髄炎モデルにおいて麻痺症状の発現を抑制し、マウスの遅延型足蹠浮腫反応も抑制した,
免疫グロブリン産生に対する作用
マウス及びヒトのB細胞を用いた培養実験において、免疫グロブリン(IgG及びIgM)産生を抑制した。また、関節リウマチ患者由来滑膜組織を移植した重症複合型免疫不全マウス(SCIDマウス)において、血清中に認められるヒトのIgG量を低下させた。更に、ラットのアジュバント関節炎及びMRL/lprマウスの自然発症型関節炎で認められる高ガンマグロブリン血症を改善した,,
サイトカイン産生に対する作用
単球系細胞や関節リウマチ患者由来の滑膜細胞を用いた培養実験において、細胞刺激時にみられる炎症性サイトカイン(TNFα、IL-1β、IL-6、IL-8及びMCP-1)の産生を抑制した。また、免疫応答性肝障害モデルであるマウスのコンカナバリンA誘発肝炎において血清中TNFα量を、空気嚢型炎症モデルで滲出液中MCP-1量を、コラーゲン関節炎モデルで血清中IL-6量を用量に応じて抑制した 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
イグラチモド(Iguratimod)
化学名
N-[7-[(Methanesulfonyl)amino]-4-oxo-6-phenoxy-4H-1-benzopyran-3-yl]formamide
分子式
C17H14N2O6S
分子量
374.37
性状
イグラチモドは白色の結晶性の粉末である。
本品はアセトニトリルに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
本品は吸湿性である。
化学構造式
融点
238~242℃

包装

100錠[10錠(PTP)×10]

主要文献

1
社内資料:生殖発生毒性試験(2012年6月29日、CTD 2.6.6.6)[CRM-0037]
2
社内資料:ラット胎児動脈管に及ぼす影響(2012年6月29日、CTD 2.6.6.8.4)[CRM-0038]
3
社内資料:高齢者における薬物動態(2012年6月29日、CTD 2.7.6.4)[CRM-0059]
4
社内資料:in vitro蛋白結合の検討(2012年6月29日、CTD 2.6.6.4.2及び2.7.2.2.1)[CRM-0042]
5
社内資料:代謝物の薬理作用(2012年6月29日、CTD 2.6.4.5及び2.6.6.2.8)[CRM-0043]
6
Hara M. et al. : Mod. Rheumatol.,2007;17:1-9[CRM-0003]
7
Hara M. et al. : Mod. Rheumatol.,2007;17:10-17[CRM-0004]
8
浦田紀子ら:薬理と治療,2007;35(6):571-582[CRM-0007]
9
Tanaka K. et al. : Int. J. Immunother.,1993;9(2):69-78[CRM-0033]
10
Aikawa Y. et al. : J. Neuroimmunol.,1998;89:35-42[CRM-0013]
11
社内資料:マウス遅延型足蹠浮腫反応に対する抑制効果(2012年6月29日、CTD 2.6.2.2.7.1)[CRM-0044]
12
山本哲也ら:薬理と治療,2007;35(6):561-569[CRM-0006]
13
Tanaka K. et al. : Rheumatology,2003;42(11):1365-1371[CRM-0020]
14
山本真理ら:薬理と治療,2007;35(6):551-559[CRM-0005]

文献請求先及び問い合わせ先

エーザイ株式会社 hhcホットライン
〒112-8088 東京都文京区小石川4-6-10
フリーダイヤル 0120-419-497

製造販売業者等

製造販売元
エーザイ株式会社
東京都文京区小石川4-6-10
共同開発
富士フイルム 富山化学株式会社
東京都中央区京橋二丁目14番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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