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ネリザ軟膏

痔疾用剤

1g 20.7円

添付文書番号

2559814M1042_1_07

企業コード

340269

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

872559

薬効分類名

痔疾治療剤

承認等

販売名

ネリザ軟膏

販売名コード

2559814M1042

販売名英字表記

NERIZA OINTMENT

承認番号等

承認番号
22200AMX00063

販売開始年月

2010年5月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬

一般的名称

ジフルコルトロン吉草酸エステル・リドカイン配合剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 局所に結核性、化膿性又は梅毒性感染症、ウイルス性疾患のある患者[症状を悪化させることがある。]
  2. 局所に真菌症(カンジダ症、白癬等)のある患者[症状を悪化させることがある。]
  3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  4. ジフルコルトロン吉草酸エステル、リドカインに対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ネリザ軟膏
有効成分
1g中
ジフルコルトロン吉草酸エステル  0.1mg
有効成分
リドカイン  20mg
添加剤
サラシミツロウ、流動パラフィン、白色ワセリン(抗酸化剤としてBHTを含む)、ペンタエリトリトールクエン酸高級脂肪酸エステル・ミツロウ・ノニオン乳化剤混合物、pH調節剤

製剤の性状

ネリザ軟膏
色・性状
白色~帯黄白色のクリーム状の軟膏

効能又は効果

痔核に伴う症状(出血、疼痛、腫脹)の緩解

効能又は効果に関連する注意

局所に感染症又は真菌症がある場合には、使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。

用法及び用量

通常、成人には1日2回適量を肛門内に注入する。

用法及び用量に関連する注意

本剤での治療は対症療法であるため、概ね1週間を目処として使用し、その後の継続投与については、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 他のリドカイン製剤が併用投与される患者
    リドカインの血中濃度が上昇するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、大量又は長期にわたる使用を避けること。

小児等

  1. 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  2. ステロイド剤の大量又は長期の使用により発育障害をきたすという報告がある。

高齢者

患者の状態を十分に観察しながら使用すること。一般に副作用があらわれやすい。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~1%未満
頻度不明
皮膚の感染症
皮膚及び陰部の真菌症(カンジダ症、白癬等)、ウイルス性及び細菌性感染症
過敏症
そう痒感、皮膚刺激感、下痢
発疹
下垂体・副腎皮質系機能
大量又は長期使用による下垂体・副腎皮質系機能の抑制
長期連用
長期連用による全身投与の場合と同様な症状
消化器
鼓腸放屁

適用上の注意

薬剤投与時の注意
眼科用として使用しないこと。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅱ相臨床試験
    痔核及び裂肛患者を対象にジフルコルトロン吉草酸エステル0.2mg・リドカイン40mg(以下、DFV0.2mg・LID40mg)軟膏を1日2回、適量を2週間連続投与した用量確認試験の結果は以下のとおりである。
    全般改善度における改善率(改善以上)は82.4%(42/51例)であった。
    副作用の発現はなかった。
  2. 国内第Ⅲ相比較臨床試験
    痔核及び裂肛患者を対象にDFV0.2mg・LID40mg軟膏2gチューブ及びDFV0.2mg・LID40mg坐剤をそれぞれ1回1個、1日2回、2週間連続投与した群間比較試験の結果は以下のとおりである。
    全般改善度における改善率(改善以上)は、DFV0.2mg・LID40mg軟膏投与群で75.0%(75/100例)で、DFV0.2mg・LID40mg坐剤投与群で74.7%(71/95例)であった。
    副作用発現頻度は2.8%(3/109例)であった。発現した副作用はかゆみ、軟便化、蕁麻疹が各1例であった。

薬効薬理

作用機序
  1. ジフルコルトロン吉草酸エステル
    合成副腎皮質ホルモンで、糖質コルチコイドと同じ機序により抗炎症作用及び免疫抑制作用を発現する。糖質コルチコイドの抗炎症作用の機序は多岐にわたるが、結局は起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制による。
  2. リドカイン
    神経細胞膜のNa+チャネルを抑制することによって神経の活動電位発生を抑制するという局所麻酔薬共通の作用により、知覚神経の求心性伝導を抑制する。
抗炎症作用
DFV0.2mg・LID40mg軟膏は、クロトン油誘発痔疾モデル(ラット)、擦過刺激痔疾モデル(ラット)のいずれにおいても、ヒドロコルチゾンカプロン酸エステルを含有する痔疾用剤と同等ないしはより強力な抗炎症作用を示した。また、ヒドロコルチゾン含有痔疾用剤及び副腎皮質ホルモンを含有しない痔疾用剤に比し抗炎症作用が強力であった。
鎮痛作用
DFV0.2mg・LID40mg軟膏は、カラゲニン・カオリン足蹠浮腫(ラット)において、疼痛に対しリドカインによる速効性の鎮痛効果とジフルコルトロン吉草酸エステルによる炎症痛の経時的な軽減が認められた。
生物学的同等性試験
  1. 抗炎症作用
    ネリザ軟膏及びネリプロクト軟膏をラットクロトン油混合液誘発痔疾モデル、ラット機械刺激誘発性痔疾モデルに対して単回塗布した後に、肛門・直腸部湿重量により抗炎症作用を評価した。この試験において、両剤ともいずれのモデルにおいても抗炎症作用を示し、生物学的に同等と判断された。
  2. 鎮痛作用
    ネリザ軟膏及びネリプロクト軟膏をラット急性組織損傷性疼痛モデルに対して単回塗布した後に、肛門括約筋収縮反応により鎮痛作用を評価した。この試験において、両剤とも鎮痛作用を示し、生物学的に同等と判断された。

有効成分に関する理化学的知見

19.1 ジフルコルトロン吉草酸エステル
一般的名称
ジフルコルトロン吉草酸エステル(Diflucortolone Valerate)
化学名
6α,9-Difluoro-11β,21-dihydroxy-16α-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 21-pentanate
分子式
C27H36F2O5
分子量
478.57
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
200~204℃
19.2 リドカイン
一般的名称
リドカイン(Lidocaine)
化学名
2-Diethylamino-N-(2,6-dimethylphenyl)acetamide
分子式
C14H22N2O
分子量
234.34
性状
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
化学構造式
融点
66~69℃

取扱い上の注意

小児の手のとどかない所に保管するよう指導すること。

包装

チューブ:2g×14[7個×2] 2g×70[7個×10] 2g×140[7個×20] 2g×350[7個×50]

主要文献

1
衣笠昭 他:薬理と治療. 1989;23(15):5999-6005
2
衣笠昭 他:薬理と治療. 1989;17(12):5953-5965
3
第十八改正日本薬局方解説書. 東京:廣川書店;2021. C2329-2333
4
第十八改正日本薬局方解説書. 東京:廣川書店;2021. C6065-6069
5
西木克侑 他:日薬理誌. 1988;92:227-240
6
社内資料:薬力学的試験(抗炎症作用)
7
社内資料:薬力学的試験(鎮痛作用)

文献請求先及び問い合わせ先

ジェイドルフ製薬株式会社 学術部 くすり相談窓口
〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号
TEL:06-7507-2532 FAX:06-7507-2528

製造販売業者等

製造販売元
ジェイドルフ製薬株式会社
滋賀県甲賀市土山町北土山2739

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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