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ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合散「雪印」

代謝異常症用特殊粉乳

1g 12.7円

添付文書番号

3279104X2037_1_11

企業コード

820020

作成又は改訂年月

2023年6月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873279

薬効分類名

代謝異常症用特殊粉乳

承認等

販売名

ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合散「雪印」

販売名コード

3279104X2037

承認番号等

承認番号
22100AMX01728000

販売開始年月

2009年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
製造後12箇月

一般的名称

なし

禁忌(次の患者には投与しないこと)

メープルシロップ尿症以外の患者[分枝アミノ酸の不足を生じる可能性がある]

組成・性状

組成

ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合散「雪印」
ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合散「雪印」100g中の成分・分量は以下のとおりである。
有効成分
分枝アミノ酸無添加総合アミノ酸粉末  13.640 g
有効成分
油脂糖質粉末  66.085 g
有効成分
アルファー化デンプン  8.500 g
有効成分
乳糖水和物  8.3009 g
有効成分
硫酸マグネシウム水和物  0.344 g
有効成分
リン酸水素カルシウム水和物  0.533 g
有効成分
沈降炭酸カルシウム  0.589 g
有効成分
リン酸水素二カリウム  0.980 g
有効成分
クエン酸第一鉄ナトリウム  0.060 g
有効成分
硫酸銅  1.10 mg
有効成分
硫酸亜鉛水和物  11.0 mg
有効成分
ヨウ化カリウム  33.0 μg
有効成分
チアミン硝化物  0.36 mg
有効成分
リボフラビン  0.60 mg
有効成分
ピリドキシン塩酸塩  0.40 mg
有効成分
シアノコバラミン  1.0 μg
有効成分
アスコルビン酸  48.0 mg
有効成分
パントテン酸カルシウム  2.00 mg
有効成分
ニコチン酸アミド  5.00 mg
有効成分
葉酸  0.10 mg
有効成分
塩化コリン  50.0 mg
添加剤
バニラ香料粉末  0.849506 g
なお、添加剤として大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、バニリン、エチルバニリンを含有する。
有効成分
一般成分
たん白質(注)  12.58 g
有効成分
(アミノ酸  12.58 g)
有効成分
脂肪  17.12 g
有効成分
炭水化物  63.66 g
有効成分
灰分  3.67 g
有効成分
水分  2.97 g
有効成分
エネルギー  459 kcal
有効成分
ロイシン  0 mg
有効成分
イソロイシン  0 mg
有効成分
バリン  0 mg
有効成分
ビタミン類
ビタミンA  1500 IU
有効成分
チアミン硝化物  0.36 mg
有効成分
リボフラビン  0.6 mg
有効成分
ピリドキシン塩酸塩  0.4 mg
有効成分
シアノコバラミン  1.0 μg
有効成分
アスコルビン酸  48.0 mg
有効成分
ビタミンD  300 IU
有効成分
ビタミンE  4.38 mg
有効成分
パントテン酸カルシウム  2.0 mg
有効成分
ニコチン酸アミド  5.0 mg
有効成分
葉酸  0.10 mg
有効成分
塩化コリン  50.0 mg
有効成分
ミネラル類
カルシウム  360 mg
有効成分
マグネシウム  34 mg
有効成分
ナトリウム  173 mg
有効成分
カリウム  440 mg
有効成分
リン  270 mg
有効成分
塩素  307 mg
有効成分
鉄  6 mg
有効成分
亜鉛  2.5 mg
有効成分
銅  0.28 mg
有効成分
ヨウ素  25 μg
(注)窒素量から換算
有効成分
一般成分
たん白質(注)  1.89 g
有効成分
脂肪  2.57 g
有効成分
炭水化物  9.55 g
有効成分
灰分  0.55 g
有効成分
エネルギー  68.9 kcal
有効成分
ロイシン  0 mg
有効成分
イソロイシン  0 mg
有効成分
バリン  0 mg
有効成分
ビタミン類
ビタミンA  225 IU
有効成分
チアミン硝化物  0.054 mg
有効成分
リボフラビン  0.09 mg
有効成分
ピリドキシン塩酸塩  0.06 mg
有効成分
シアノコバラミン  0.15 μg
有効成分
アスコルビン酸  7.20 mg
有効成分
ビタミンD  45.0 IU
有効成分
ビタミンE  0.66 mg
有効成分
パントテン酸カルシウム  0.30 mg
有効成分
ニコチン酸アミド  0.75 mg
有効成分
葉酸  0.015 mg
有効成分
塩化コリン  7.50 mg
有効成分
ミネラル類
カルシウム  54.0 mg
有効成分
マグネシウム  5.1 mg
有効成分
ナトリウム  26.0 mg
有効成分
カリウム  66.0 mg
有効成分
リン  40.5 mg
有効成分
塩素  46.1 mg
有効成分
鉄  0.9 mg
有効成分
亜鉛  0.38 mg
有効成分
銅  0.042 mg
有効成分
ヨウ素  3.8 μg
(注)窒素量から換算

製剤の性状

ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合散「雪印」
製剤の性状
剤形粉末
色調淡黄色~淡褐色
におい特有のアミノ酸臭及びバニラ臭
溶状
乳状液(約6倍量の70~80℃の温湯に溶解)

効能又は効果

メープルシロップ尿症

用法及び用量

通常、本剤を用時に、溶解濃度が15~20(w/v%)になるように温湯(70~80℃)に溶解し、よく攪拌後経口投与する。
血中分枝アミノ酸濃度を定期的に測定しながら、本剤の投与量を定める。

用法及び用量に関連する注意

治療開始に際しては、下表の摂取分枝アミノ酸量を一応の目安とし、空腹時血中分枝アミノ酸濃度がそれぞれ2~5mg/dLの間に維持されるように摂取分枝アミノ酸量を定める,
摂取分枝アミノ酸量(目安),
年齢
摂取分枝アミノ酸量(mg/kg体重/日)
ロイシン
イソロイシン
バリン
0~3箇月
160~80
70~40
90~40
3~6箇月
100~70
70~50
70~50
6~12箇月
70~50
50~30
50~30
維持量は症例により個体差があるので、特に治療開始1箇月間は連日ないし隔日に血中分枝アミノ酸濃度を測定し、更に臨床症状、体重増加、血清たん白濃度、血色素濃度に留意し、分枝アミノ酸欠乏症状の出現を避ける。治療開始1箇月以後も乳児期は週1~2回程度血中分枝アミノ酸濃度を測定しながら治療を続けることが望ましい。
不足分の分枝アミノ酸は自然たん白(一般粉乳、牛乳ないし一般食品)の形で補給する。
定期的に身体発育値、DQ、脳波所見等を観察しながら治療を続ける。


本剤の計量は、秤を用いて量ることが望ましいが、簡易的に計量する場合は、添付の計量用スプーンを用いる。計量用スプーンの内容量はスリキリ1杯で約3g である。濃度別調製は下表を参照し溶解する。
調乳濃度
(w/v%)
秤とり量
出来上がり
(mL)
溶液100mL中の組成
分枝アミノ酸
(mg)
たん白質
(g)
脂肪
(g)
炭水化物
(g)
灰分
(g)
エネルギー
(kcal)
15
15g
(スプーン5杯)
100
0
1.89
2.57
9.55
0.55
68.9
16
16g
100
0
2.01
2.74
10.19
0.59
73.4
17
17g
100
0
2.14
2.91
10.82
0.62
78.0
18
18g
(スプーン6杯)
100
0
2.26
3.08
11.46
0.66
82.6
19
19g
100
0
2.39
3.25
12.10
0.70
87.2
20
20g
100
0
2.52
3.42
12.73
0.73
91.8

重要な基本的注意

  1. 新生児期の患者は、代謝機能が未発達なため、連日ないし隔日に血中分枝アミノ酸濃度を測定しながら治療を続けること 。
  2. 血中分枝アミノ酸濃度の維持量には症例により個体差があるので、治療開始1箇月間は連日ないし隔日に、血中分枝アミノ酸濃度を測定し、さらに、臨床症状、体重変化、血清たん白濃度、血色素濃度に留意し、分枝アミノ酸欠乏症状の出現を避けること。
  3. 本剤は分枝アミノ酸(ロイシン・イソロイシン・バリン)をまったく含まないので、必要量の摂取分枝アミノ酸はすべて自然たん白質(一般粉乳、牛乳ないし一般食品)で補給すること。
  4. 治療開始1箇月以後も、乳児期は週1~2回程度、血中分枝アミノ酸濃度を測定しながら治療を続けること。
  5. 定期的に身体発育値、DQ、脳波所見等を観察しながら治療を続けること。
  6. 本剤はビオチン、カルニチン及びセレンを含まないため、当該成分の欠乏症があらわれる可能性があることから、必要に応じて補給すること 。

適用上の注意

薬剤調製時の注意
  1. Enterobacter sakazakii 及びSalmonella enterica による患者の健康被害を防止するため、本剤を70~80℃の湯に溶解する際には、火傷に注意すること 。本剤を経口投与する際には、適切な温度(37℃付近)まで冷却すること 。
  2. 本剤を用いて調製した溶液は、調製後2時間以内に使用すること。調製後2時間以内に使用しなかった場合は、廃棄すること 。
薬剤投与時の注意
  1. 本剤の投与に際して、可塑剤としてDEHP(フタル酸ジ-2-エチルヘキシル)を含むポリ塩化ビニル製のフィーディングチューブ等を使用した場合、DEHPが溶出するおそれがあるので、DEHPを含むフィーディングチューブ等は使用しないこと。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
急性期には腹膜透析、高張糖補液などの処置を行ない、血中ロイシン、イソロイシン、バリン濃度が正常範囲に戻った時点で、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルクを5症例に使用した 。何れも早期に発見され、生後2週間以内に治療を開始した4症例では、ロイシン、イソロイシン、バリンの必要量はすべて母乳あるいは人工乳との混合により、症例に合わせてそれぞれコントロールして投与した。その結果、血中ロイシン、イソロイシン、バリン濃度はよくコントロールされ、下痢、低たん白血症、貧血などの副作用は認められなかった。治療が遅れた1症例(本剤による治療開始年齢:7箇月)では、食餌療法を厳重に行った結果、血中ロイシン濃度2~4mg/dLを維持し、発育は良好であった。

薬効薬理

作用機序
分枝アミノ酸の経口摂取量の制限による。

取扱い上の注意

  1. 本剤は室温で乾燥したところに保管し、製造後12箇月以内(使用期限内)に使用すること。
  2. 本剤は直射日光の当たるところや放熱器具のそばなど、温度の高いところでの保管を避けること。

包装

1,200g入り缶(添付のスプーンはスリキリ約3g)

主要文献

1
多田啓也ほか:日本小児科学会雑誌, 1977; 81(9):840-845
2
大浦敏明(編):小児の先天性代謝異常症,医歯薬出版, 1980; 108-113
3
北川照男ほか:特殊ミルク情報, 2000; 36:28-40
4
乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン(世界保健機関/国連食糧農業機関共同作成。2007年):2.1.4 PIF(乳児用調製粉乳)を使用した粉ミルクの調乳等
5
北川照男ほか:臨床試験成績(社内資料)

文献請求先及び問い合わせ先

雪印メグミルク株式会社 ミルクサイエンス研究所 特殊ミルク開発室
〒350-1165 川越市南台1丁目1番地2
TEL 049-242-8068 FAX 049-242-8157

製造販売業者等

製造販売元
雪印メグミルク株式会社
埼玉県川越市南台1丁目1番地2
発売元
雪印ビーンスターク株式会社
東京都新宿区四谷本塩町5番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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