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閲覧履歴

エレンタール配合内用剤

成分栄養剤

1g 5.86円

添付文書番号

3259103B1036_2_06

企業コード

111890

作成又は改訂年月

2023年4月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873259

薬効分類名

成分栄養剤

承認等

販売名

エレンタール配合内用剤

販売名コード

3259103B1036

販売名英字表記

ELENTAL Combination Powder

販売名ひらがな

えれんたーるはいごうないようざい

承認番号等

承認番号
22100AMX00868

販売開始年月

1981年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
1年3ヵ月

一般的名称

-

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 重症糖尿病、ステロイド大量投与の患者で糖代謝異常が疑われる場合[高血糖があらわれるおそれがある。]
  3. 妊娠3ヶ月以内又は妊娠を希望する女性へのビタミンA5,000IU/日以上の投与
  4. アミノ酸代謝異常のある患者[高アミノ酸血症等を起こすおそれがある。]

組成・性状

組成

エレンタール配合内用剤
有効成分
L-イソロイシン  803mg
有効成分
L-ロイシン  1,124mg
有効成分
L-リシン塩酸塩  1,110mg
有効成分
L-メチオニン  810mg
有効成分
L-フェニルアラニン  1,089mg
有効成分
L-トレオニン  654mg
有効成分
L-トリプトファン  189mg
有効成分
L-バリン  876mg
有効成分
L-ヒスチジン塩酸塩水和物  626mg
有効成分
L-アルギニン塩酸塩  1,406mg
有効成分
L-アラニン  1,124mg
有効成分
L-アスパラギン酸マグネシウム・カリウム  1,295mg
有効成分
L-アスパラギン酸ナトリウム一水和物  1,084mg
有効成分
L-グルタミン  2,415mg
有効成分
グリシン  631mg
有効成分
L-プロリン  788mg
有効成分
L-セリン  1,449mg
有効成分
L-チロシン  138mg
有効成分
デキストリン  79.26g
有効成分
クエン酸ナトリウム水和物  770mg
有効成分
塩化カリウム  188mg
有効成分
グリセロリン酸カルシウム  1,031mg
有効成分
グルコン酸第一鉄二水和物  19.4mg
有効成分
硫酸亜鉛水和物  9.85mg
有効成分
硫酸マンガン五水和物  1.63mg
有効成分
硫酸銅  1.03mg
有効成分
ヨウ化カリウム  24.5μg
有効成分
チアミン塩化物塩酸塩  242μg
有効成分
リボフラビンリン酸エステルナトリウム  320μg
有効成分
ピリドキシン塩酸塩  334μg
有効成分
シアノコバラミン  0.9μg
有効成分
パントテン酸カルシウム  1.49mg
有効成分
ニコチン酸アミド  2.75mg
有効成分
葉酸  55μg
有効成分
ビオチン  49μg
有効成分
重酒石酸コリン  22.41mg
有効成分
アスコルビン酸  9.75mg
有効成分
レチノール酢酸エステル  810IU
有効成分
トコフェロール酢酸エステル  4.13mg
有効成分
エルゴカルシフェロール  1.6μg
有効成分
フィトナジオン  11μg
有効成分
ダイズ油  636mg
添加剤
ソルビン酸カリウム、ポリソルベート80、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、香料、大豆レシチン、クエン酸水和物、乳糖水和物、カルメロースナトリウム、ポビドン、軽質無水ケイ酸
有効成分
L-イソロイシン  642mg
有効成分
L-ロイシン  899mg
有効成分
L-リシン塩酸塩  888mg
有効成分
L-メチオニン  648mg
有効成分
L-フェニルアラニン  871mg
有効成分
L-トレオニン  523mg
有効成分
L-トリプトファン  151mg
有効成分
L-バリン  701mg
有効成分
L-ヒスチジン塩酸塩水和物  501mg
有効成分
L-アルギニン塩酸塩  1,125mg
有効成分
L-アラニン  899mg
有効成分
L-アスパラギン酸マグネシウム・カリウム  1,036mg
有効成分
L-アスパラギン酸ナトリウム一水和物  867mg
有効成分
L-グルタミン  1,932mg
有効成分
グリシン  505mg
有効成分
L-プロリン  630mg
有効成分
L-セリン  1,159mg
有効成分
L-チロシン  110mg
有効成分
デキストリン  63.41g
有効成分
クエン酸ナトリウム水和物  616mg
有効成分
塩化カリウム  150mg
有効成分
グリセロリン酸カルシウム  825mg
有効成分
グルコン酸第一鉄二水和物  15.5mg
有効成分
硫酸亜鉛水和物  7.88mg
有効成分
硫酸マンガン五水和物  1.30mg
有効成分
硫酸銅  0.82mg
有効成分
ヨウ化カリウム  19.6μg
有効成分
チアミン塩化物塩酸塩  194μg
有効成分
リボフラビンリン酸エステルナトリウム  256μg
有効成分
ピリドキシン塩酸塩  267μg
有効成分
シアノコバラミン  0.7μg
有効成分
パントテン酸カルシウム  1.19mg
有効成分
ニコチン酸アミド  2.20mg
有効成分
葉酸  44μg
有効成分
ビオチン  39μg
有効成分
重酒石酸コリン  17.93mg
有効成分
アスコルビン酸  7.80mg
有効成分
レチノール酢酸エステル  648IU
有効成分
トコフェロール酢酸エステル  3.30mg
有効成分
エルゴカルシフェロール  1.3μg
有効成分
フィトナジオン  9μg
有効成分
ダイズ油  509mg
添加剤
ソルビン酸カリウム、ポリソルベート80、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、香料、大豆レシチン、クエン酸水和物、乳糖水和物、カルメロースナトリウム、ポビドン、軽質無水ケイ酸

製剤の性状

エレンタール配合内用剤
剤形粉末
色調白色
特徴
わずかに特有のにおいがあり、特有の味を有する。適量の常水又は微温湯にて溶解するとわずかに乳濁する。

効能又は効果

本剤は、消化をほとんど必要としない成分で構成されたきわめて低残渣性・易吸収性の経腸的高カロリー栄養剤でエレメンタルダイエット又は成分栄養と呼ばれる。一般に、手術前・後の患者に対し、未消化態蛋白を含む経管栄養剤による栄養管理が困難な時用いることができるが、とくに下記の場合に使用する。
  • 未消化態蛋白を含む経管栄養剤の適応困難時の術後栄養管理
  • 腸内の清浄化を要する疾患の栄養管理
  • 術直後の栄養管理
  • 消化管異常病態下の栄養管理(縫合不全、短腸症候群、各種消化管瘻等)
  • 消化管特殊疾患時の栄養管理(クローン氏病、潰瘍性大腸炎、消化不全症候群、膵疾患、蛋白漏出性腸症等)
  • 高カロリー輸液の適応が困難となった時の栄養管理(広範囲熱傷等)

用法及び用量

通常、エレンタール®配合内用剤80gを300mLとなるような割合で常水又は微温湯に溶かし(1kcal/mL)、鼻腔ゾンデ、胃瘻、又は腸瘻から、十二指腸あるいは空腸内に1日24時間持続的に注入する(注入速度は75~100mL/時間)。また、要により本溶液を1回又は数回に分けて経口投与もできる。
標準量として成人1日480~640g(1,800~2,400kcal)を投与する。なお、年令、体重、症状により適宜増減する。
一般に、初期量は、1日量の約1/8(60~80g)を所定濃度の約1/2(0.5kcal/mL)で投与開始し、患者の状態により、徐々に濃度及び投与量を増加し、4~10日後に標準量に達するようにする。

重要な基本的注意

  1. 本剤は脂肪含有量を必要最小限に抑えてあるため、特に小児への投与あるいは長期間単独投与の時、総投与量が少ない場合はまれに脂肪酸欠乏が生じることがあるので、このような場合には脂肪の補給を要する。
  2. 本剤は成人の必要最少量の電解質を含んでいるが、病態によっては必要量が異なるため、本剤投与により電解質の過多を生じることがある。そのような場合は、必要に応じて本剤の投与量の調節等の処置を行うこと。
  3. ビタミン、電解質及び微量元素の不足を生じる可能性があるので、必要に応じて補給すること。長期投与中にセレン欠乏症(心機能の低下、爪白色変化、筋力低下等)があらわれたとの報告がある。
  4. 経管投与患者においては、投与濃度が濃すぎる又は投与速度が速すぎると、投与終了後にダンピング症候群様の低血糖があらわれることがあるので、投与濃度、投与速度に注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 小腸広範囲切除により起こる短腸症候群の患者
    下痢を起こさぬように特に注意すること。また、術後4日目ごろをめどに慎重に投与を開始すること。本手術後は特に腸管の吸収能力が低下している可能性がある。

生殖能を有する者

妊婦

  1. 妊娠3ヶ月以内又は妊娠を希望する女性
    ビタミンA5,000IU/日以上は投与しないこと。投与する場合は用法・用量に留意し、本剤によるビタミンAの投与は5,000IU/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと。外国において、妊娠前3ヶ月から妊娠初期3ヶ月までにビタミンAを10,000IU/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果がある。
  2. 妊婦(妊娠3ヶ月以内の女性を除く)
    治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

低出生体重児を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

投与量、投与速度に注意して投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

副作用

次のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    血圧低下、意識障害、呼吸困難、チアノーゼ、悪心、胸内苦悶、顔面潮紅、そう痒感、発汗等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 低血糖(0.1%未満)
    投与終了後にダンピング症候群様の低血糖(倦怠感、発汗、冷汗、顔面蒼白、痙攣、意識低下等)があらわれることがある。

その他の副作用

5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
消化器
下痢
腹部膨満感、悪心、嘔吐、腹痛
肝臓
血中AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇
LDH上昇、γ-GTP上昇
腎臓
血中尿素窒素の上昇
糖・脂質代謝
血糖値の上昇
中性脂肪上昇
自律神経系
発汗
皮膚
発疹
その他
発熱
注):発現頻度は、使用成績調査を含む。

適用上の注意

薬剤調製時の注意
  1. 調製方法
    容器に常水又は微温湯を約250mL入れ、本剤1袋を加えて速やかに攪拌する。この場合、溶解後の液量は約300mL(1kcal/mL)となる。
薬剤調製後の注意
本剤は用時調製するが、調製後12時間以内に使用すること。
薬剤投与時の注意
  1. 投与時
    1. 本剤を用いて調製した液剤は、静注してはならない。
    2. 鼻腔ゾンデによる持続注入を行う際、ゾンデ末端の留置位置、注入速度、患者の状態によってはまれに逆流を生じることがあるので、ゾンデ末端の留置位置及び注入速度に注意すること。
  2. 投与濃度、投与速度
    本剤を用いて調製した液剤の標準濃度は1kcal/mL(80g/300mL)、標準注入速度は100mL/時間であるが、小児又は投与初期の患者に対しては下痢等の副作用が生じないように低濃度、低速度から行い、段階的に維持量へ移行していくことが望ましい。
  3. その他
    可塑剤としてDEHP〔di-(2-ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕を含むポリ塩化ビニル製の栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含まない栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用することが望ましい。

薬物動態

吸収

14Cでラベルしたアミノ酸、デキストリン、ビタミンB6を各々含む本剤をFischer系雄性ラットに投与した結果、各成分は良好に吸収され、それぞれ蛋白構成成分、エネルギー源等として正常に利用されていることが推察された 。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    本剤は、主として消化能力の低下した患者又は高カロリー栄養補給の必要な患者の栄養管理に有効である。
    総数606症例による臨床試験の結果、有効率は著効・有効68.0%、やや有効以上85.4%であった。

薬効薬理

作用機序
ほとんど消化を必要としない形の5大栄養素からなり、低残渣性で、消化管内において速やかに吸収され、栄養効果を発揮する。
健常ラットにおける栄養学的効果
健常ラットを用いた実験で、本剤は良質の蛋白質に相当する栄養効果をもつことが確認された 。
実験モデルラットにおける栄養学的効果ならびに低残渣性
小腸広範囲切除ラットによる自由摂取実験で、本剤摂取群は、カゼイン飼料摂取群と比較して体重増加、窒素出納によりすぐれた効果を示し、糞量は極めて低い結果であった 。
易吸収性、低残渣性ならびに栄養学的効果に関する経管栄養食又は高カロリー輸液との違い
小腸広範囲切除ラットについて市販経管栄養食投与及び高カロリー輸液投与と本剤投与とを比較した結果、市販経管栄養食に比べて易吸収性、低残渣性にすぐれた結果を示し、糞排泄量も減少した。
また、体重増加及び窒素出納は高カロリー輸液に匹敵する効果を示した 。
創傷治癒効果
小腸広範囲切除ラットについて高カロリー輸液投与と本剤投与との間では小腸縫合部耐圧力に差を認めなかった。また、皮膚剥離ラットの皮膚創傷治癒効果においても、高カロリー輸液投与と本剤投与とでは差を認めなかった 。
血糖値及び血中アミノ酸濃度の変動に及ぼす影響
6週齢Fischer系雄性ラットに本剤及び全卵粉飼料の50%溶液を胃ゾンデ法にて投与した。肝門脈血の血糖値は、本剤投与群及び全卵粉飼料投与群とも投与後15分に最大値を示した。肝門脈血のアミノ酸濃度は、本剤投与群では投与後15分に、全卵粉飼料投与群では投与後2時間に最大値を示したが、血中アミノ酸パターンは両投与群で類似していた 。

取扱い上の注意

内袋を開封後は、光を遮り気密容器に保存すること。

包装

80g袋×14(1.12kg)

主要文献

1
社内資料(吸収、分布、代謝及び排泄に関する試験)
2
中辻博尊 他:薬理と治療,1979;7(11):3459-3470
3
中辻博尊 他:薬理と治療,1979;7(11):3471-3498
4
中辻博尊 他:薬理と治療,1979;7(11):3499-3545
5
中辻博尊 他:薬理と治療,1979;7(11):3547-3550
6
中辻博尊 他:薬理と治療,1979;7(11):3551-3559

文献請求先及び問い合わせ先

EAファーマ株式会社
くすり相談室
〒104-0042東京都中央区入船二丁目1番1号
0120-917-719

製造販売業者等

製造販売元
EAファーマ株式会社
東京都中央区入船二丁目1番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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