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フェロ・グラデュメット錠105mg

徐放型鉄剤

1錠 6.7円

添付文書番号

3222007G1033_3_01

企業コード

671450

作成又は改訂年月

2023年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873222

薬効分類名

徐放型鉄剤

承認等

販売名

フェロ・グラデュメット錠105mg

販売名コード

3222007G1033

販売名英字表記

Fero-Gradumet Tablets

販売名ひらがな

ふぇろ・ぐらでゅめっとじょう105mg

承認番号等

承認番号
22100AMX01333

販売開始年月

1964年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

乾燥硫酸鉄

禁忌(次の患者には投与しないこと)

鉄欠乏状態にない患者[鉄過剰症をきたすおそれがある。]

組成・性状

組成

フェロ・グラデュメット錠105mg
有効成分
1錠中 乾燥硫酸鉄  325.0mg
鉄として  105mg
添加剤
メチルアクリレート・メチルメタクリレート、乳糖水和物、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、エチルセルロース、酸化チタン、アルブミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ヒマシ油、サッカリンナトリウム水和物、赤色3号、黄色5号

製剤の性状

フェロ・グラデュメット錠105mg
外形
上面
下面
側面
直径
9.9mm
厚さ
3.8mm
重量
413mg
識別コード
色調等
赤色
フィルム錠
徐放錠

効能又は効果

鉄欠乏性貧血

用法及び用量

鉄として、通常成人1日105~210mgを1~2回に分けて、空腹時に、又は副作用が強い場合には、食事直後に、経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 消化性潰瘍、慢性潰瘍性大腸炎、限局性腸炎等の胃腸疾患のある患者
    消化管粘膜を刺激し、潰瘍や炎症を増悪するおそれがある。
  2. 発作性夜間血色素尿症の患者
    溶血を誘発することがある。
  3. 腸管に憩室又は強度の狭窄のある患者及び腸管の運動機能が低下している患者
    錠剤の通過が妨げられ、憩室部位の壊疽及び腸閉塞をきたすことがある。
  4. 嚥下障害のある患者
    本剤が口腔内や食道に停留し、潰瘍形成に至った症例が認められている。また誤嚥により本剤が気管や気管支に停留し、気管や気管支の粘膜障害(びらん、出血、浮腫等)、気管支狭窄に至った症例が認められている。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

  1. 本剤が口腔内や食道に停留し、潰瘍形成に至った症例が認められている。また誤嚥により本剤が気管や気管支に停留し、気管や気管支の粘膜障害(びらん、出血、浮腫等)、気管支狭窄に至った症例が認められている。
  2. 用量に留意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
甲状腺ホルモン製剤
乾燥甲状腺
リオチロニン
レボチロキシン
これらの薬剤の吸収が阻害され、作用が減弱することがあるので、できるだけ投与間隔をあけるなど注意すること。
難溶性の複合体を形成することが考えられている。
セフジニル
ニューキノロン系抗菌剤
ノルフロキサシン
シプロフロキサシン等
これらの薬剤の吸収が阻害され、作用が減弱することがあるので、できるだけ投与間隔をあけるなど注意すること。
キレートを形成する。
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン
ドキシサイクリン
ミノサイクリン
相互に吸収が阻害され、作用が減弱することがあるので、できるだけ投与間隔をあけるなど注意すること。
キレートを形成する。
制酸剤
本剤の吸収が阻害されるおそれがある。
難溶性の複合体の形成又は消化管のpHの上昇によると考えられている。
タンニン酸を含有する食品等
本剤の吸収が阻害されるおそれがある。
難溶性の複合体を形成する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.5~5%未満
0.5%未満
頻度不明
消化器
悪心・嘔吐、腹痛、食欲不振、胃部不快感
下痢、便秘
過敏症
発疹、蕁麻疹、そう痒感
肝臓
肝機能異常

臨床検査結果に及ぼす影響

潜血反応で偽陽性となることがある。

過量投与

  1. 症状
    主な症状は胃粘膜刺激による悪心、嘔吐、腹痛、血性下痢、吐血等の消化器症状である。また、頻脈、血圧低下、チアノーゼ等がみられる。重症の場合は、昏睡、ショック、肝壊死、肝不全に至ることがある。
    本剤は徐放錠のため症状が持続することがある。
  2. 処置
    服用初期には催吐、胃洗浄が有効である。その他に下剤、鉄排泄剤(デフェロキサミン)等の投与を行う。血圧低下や循環虚脱があらわれた場合には、昇圧剤、輸液等による対症療法を行う。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
  2. 本剤は徐放錠であるので、噛んだり、砕いたりせずに服用するよう指導すること。
  3. 本剤が口腔内や食道に停留し、潰瘍形成に至った症例が認められているので、服用にあたっては十分量の水とともに服用し、直ちに飲み下すよう注意させること。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
  1. 本剤の投与により、便が黒色を呈することがある。
  2. 鉄放出後のプラスチック格子は、そのまま糞便中に排泄される。
非臨床試験に基づく情報
動物実験において、大量のアロプリノールの併用で肝の鉄貯蔵量が増加したとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

健康成人及び鉄欠乏性貧血患者に本剤1錠(鉄として105mg)を単回投与したときの血清鉄の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
対象
Tmax(h)
Cmax(μg/dL)
T1/2
健康成人
12
約200
データなし
鉄欠乏性貧血患者
6~12
120~130
データなし

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

248例についての臨床成績は次のとおりである。
対象疾患
有効率
鉄欠乏性貧血
84%(209/248)

薬効薬理

作用機序
吸収された鉄は血漿トランスフェリンによって骨髄やその他の臓器へ運ばれる。移行した鉄はヘモグロビンの成分として利用される。
造血作用
瀉血により貧血状態にした離乳雄ラットを硫酸鉄添加食餌で飼育したところ、鉄の1日摂取量に比例した血色素量の増加がみられた。
臨床薬理
鉄欠乏性貧血患者10名に本剤を投与(一日投与鉄量:平均184mg、投与日数:平均37日)したところ、赤血球数は平均280×104/mm3が436×104/mm3に、血清鉄値は平均55μg/dLが159μg/dLにそれぞれ回復し、血色素量は平均4.9g/日増加した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
乾燥硫酸鉄(Dried Ferrous Sulfate)
分子式
FeSO4・xH2O
性状
帯灰白色の粉末である。

包装

100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
500錠[10錠(PTP)×50、乾燥剤入り]
500錠[瓶、バラ]

主要文献

1
伊藤宗元ほか:臨牀と研究. 1964;41:1871-1874
2
熊谷洋ほか:臨床薬理学大系. 1975;11A:16-52
3
Mahoney AW,et al.:Nutr Metab. 1976;20:222-227
4
刈米重夫ほか:診療. 1964;17:1683-1688

文献請求先及び問い合わせ先

ヴィアトリス製薬株式会社 メディカルインフォメーション部
〒105-0001 東京都港区虎ノ門5丁目11番2号
フリーダイヤル 0120-419-043

製造販売業者等

製造販売元
ヴィアトリス製薬株式会社
東京都港区虎ノ門5丁目11番2号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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