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ワンアルファ錠0.5μg

活性型ビタミンD3製剤

1錠 10.6円

添付文書番号

3112001F1055_1_07

企業コード

470310

作成又は改訂年月

2023年5月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873112

薬効分類名

活性型ビタミンD3製剤

承認等

販売名

ワンアルファ錠0.25μg

販売名コード

3112001F1055

販売名英字表記

Onealfa Tablet 0.25μg

販売名ひらがな

わんあるふぁ

承認番号等

承認番号
22100AMX01238000

販売開始年月

1988年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬

販売名

ワンアルファ錠0.5μg

販売名コード

3112001F2051

販売名英字表記

Onealfa Tablet 0.5μg

販売名ひらがな

わんあるふぁ

承認番号等

承認番号
22100AMX01237000

販売開始年月

1988年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬

販売名

ワンアルファ錠1.0μg

販売名コード

3112001F3058

販売名英字表記

Onealfa Tablet 1.0μg

販売名ひらがな

わんあるふぁ

承認番号等

承認番号
22100AMX01236000

販売開始年月

1988年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬

一般的名称

アルファカルシドール

組成・性状

組成

ワンアルファ錠0.25μg
有効成分
アルファカルシドール  1錠中0.25μg
添加剤
無水乳糖
ポビドン
没食子酸プロピル
ステアリン酸マグネシウム
ワンアルファ錠0.5μg
有効成分
アルファカルシドール  1錠中0.5μg
添加剤
無水乳糖
ポビドン
没食子酸プロピル
ステアリン酸マグネシウム
ワンアルファ錠1.0μg
有効成分
アルファカルシドール  1錠中1.0μg
添加剤
無水乳糖
ポビドン
没食子酸プロピル
ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

ワンアルファ錠0.25μg
剤形錠剤
外形
表面
裏面

0.25の刻印入り注1)
側面
質量85mg
色調・性状
白色・円形の素錠で、においはない。
主薬の含有量を数字で表示している。
注1)印字に対して刻印の向きは、一定ではない。
ワンアルファ錠0.5μg
剤形錠剤
外形
表面
裏面

0.5の刻印入り注2)
側面
質量85mg
色調・性状
白色・円形の素錠で、においはない。
主薬の含有量を数字で表示している。
注2)印字に対して刻印の向きは、一定ではない。
ワンアルファ錠1.0μg
剤形錠剤
外形
表面
裏面

1.0の刻印入り注3)
側面
質量85mg
色調・性状
白色・円形の素錠で、においはない。
主薬の含有量を数字で表示している。
注3)印字に対して刻印の向きは、一定ではない。

効能又は効果

  • 下記の疾患におけるビタミンD代謝異常に伴う諸症状(低カルシウム血症、テタニー、骨痛、骨病変等)の改善
    ・慢性腎不全
    ・副甲状腺機能低下症
    ・ビタミンD抵抗性クル病・骨軟化症
  • 骨粗鬆症

用法及び用量

〈効能共通〉
本剤は、患者の血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに、投与量を調整する。
〈慢性腎不全、骨粗鬆症〉
通常、成人1日1回アルファカルシドールとして0.5~1.0μgを経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。
〈副甲状腺機能低下症、その他のビタミンD代謝異常に伴う疾患〉
通常、成人1日1回アルファカルシドールとして1.0~4.0μgを経口投与する。ただし、疾患、年齢、症状、病型により適宜増減する。
(小児用量)
通常、小児に対しては骨粗鬆症の場合には1日1回アルファカルシドールとして0.01~0.03μg/kgを、その他の疾患の場合には1日1回アルファカルシドールとして0.05~0.1μg/kgを経口投与する。ただし、疾患、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 血清カルシウム上昇を伴った急性腎障害があらわれることがあるので、血清カルシウム値及び腎機能を定期的に観察すること。
  2. 過量投与を防ぐため、本剤投与中、血清カルシウム値の定期的測定を行い、血清カルシウム値が正常値を超えないよう投与量を調整すること。
  3. 高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬する。休薬により血清カルシウム値が正常域に達したら、減量して投薬を再開する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 高リン血症のある患者
    リン酸結合剤を併用し、血清リン値を下げること。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で大量投与の場合、胎児化骨遅延、性腺への影響がみられ、妊娠率の低下、胎児死亡率の上昇、胎児の発育抑制及び授乳力の低下等が認められている,,

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で授乳による新生児への移行率は、母動物投与量の1/20に相当する。

小児等

血清カルシウム値、尿中カルシウム・クレアチニン比値等の観察を十分に行いながら少量から投与を開始し、漸増投与する等、過量投与にならぬよう慎重に投与すること。幼若ラット経口投与における急性毒性は成熟ラットに比べ強くあらわれている。

高齢者

用量に注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
マグネシウムを含有する製剤
酸化マグネシウム、
炭酸マグネシウム等
高マグネシウム血症があらわれるおそれがある。
他のビタミンD誘導体と同様に腸管でのマグネシウムの吸収を促進させると考えられる。
マグネシウムを含有する製剤
酸化マグネシウム、
炭酸マグネシウム等
ミルク・アルカリ症候群(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがある。
血中マグネシウムの増加により代謝性アルカローシスが持続するため、尿細管でのカルシウム再吸収が増加する。
ジギタリス製剤
ジゴキシン等
不整脈があらわれるおそれがある。
本剤により高カルシウム血症が発症した場合、ジギタリス製剤の作用が増強される。
カルシウム製剤
乳酸カルシウム水和物、
炭酸カルシウム等
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。
ビタミンD及びその誘導体
カルシトリオール等
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
相加作用による。
PTH製剤
テリパラチド等
PTHrP製剤
アバロパラチド酢酸塩
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
相加作用による。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 急性腎障害(頻度不明)
    血清カルシウム上昇を伴った急性腎障害があらわれることがある。
  2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
消化器
食欲不振、悪心・嘔気、下痢、便秘、胃痛
嘔吐、腹部膨満感、胃部不快感、消化不良、口内異和感、口渇等
精神神経系
頭痛・頭重、不眠・いらいら感、脱力・倦怠感、めまい、しびれ感、眠気、記憶力・記銘力の減退、耳鳴り、老人性難聴、背部痛、肩こり、下肢のつっぱり感、胸痛等
循環器
軽度の血圧上昇、動悸
肝臓
AST、ALTの上昇
LDH、γ-GTPの上昇
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇(腎機能の低下)
腎結石
皮膚
そう痒感
発疹、熱感
結膜充血
関節周囲の石灰化(化骨形成)
その他
嗄声、浮腫
注)副作用の発現頻度は使用成績調査を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

健康成人14例に対してワンアルファ錠4.0μg(1.0μg×4錠)を経口投与した場合、血中1α,25-(OH)2D濃度は投与後4~24時間(平均11.0時間)で最高値(平均94.6pg/mL)に達し、48~72時間でほぼ投与前値に復した。

吸収

本剤は小腸で吸収される。

分布

ラットに14日間連続投与した実験では、主要臓器への蓄積傾向は認められていない。

代謝

本剤は肝臓ですみやかに代謝されて1α,25-(OH)2D3となる。

排泄

ラットに0.4μg/kg経口投与した場合、尿糞あわせて48時間以内に約72%が排泄され、7日間でほぼ100%が排泄された。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    国内22施設(延べ30施設)において実施された一般臨床試験の有効率は下記のとおりであった,,,,
    疾患名\有効率(%)
    有効以上
    慢性腎不全等
    70.9%(90/127)
    骨粗鬆症
    51.4%(95/185)
    なお、ワンアルファカプセルにおいて実施された骨粗鬆症、慢性腎不全を対象とした二重盲検試験で有用性が認められた,。ワンアルファ錠はワンアルファカプセルと生物学的同等性が認められている。

薬効薬理

作用機序
本剤は、経口投与後腸管からすみやかに血中に吸収され肝ミクロゾームの25-hydroxylaseによって側鎖の25位が水酸化されて活性発現物質1α,25-(OH)2D3となり、腸管及び骨等の標的組織に分布するレセプターに結合し腸管からのCa吸収促進作用、骨塩溶解作用及び骨形成作用等一連の生理活性を発現する。
腸管からのCa吸収ならびに血清Ca上昇作用
ビタミンD欠乏ラット及び腎摘出ラットにアルファカルシドールを投与した実験において、腸管からのCa吸収促進作用、血清Caレベル上昇作用が認められている,
骨形成促進作用
  1. 骨組織培養
    9日鶏胚の組織培養の研究により、正常な骨形成には1α,25-(OH)2D3が必須であることが証明された。
  2. 腎摘ラット
    腎亜全摘により、多数の骨吸収腔と類骨層、低石灰化層が著明に増加したラットに、アルファカルシドールを30日間投与した実験において、骨新生が認められている。
  3. 骨粗鬆症モデルラット(卵巣摘出ラット)
    卵巣摘出長期飼育により血中1α,25-(OH)2D3値の低下や海綿骨梁及び石灰沈着率の減少がおこるが、これらの変化はアルファカルシドール0.1μg/kg/日、6ヵ月間投与により改善した。
  4. 骨粗鬆症モデルラット(ハイドロコーチゾン投与ラット)
    ハイドロコーチゾン長期間投与により海綿骨梁、骨皮質幅、骨成分の減少がおこるが、これらの変化はアルファカルシドール0.02μg/kg/日~0.1μg/kg/日、12週間投与により改善した。
  5. 老人性骨粗鬆症(ヒト、電顕的・光顕的観察)
    ワンアルファカプセル投与前後で腸骨骨生検を実施し、電顕的・光顕的観察を行ったところ、活動性骨芽細胞・骨細胞・石灰化骨小腔の増加等、骨組織学的な改善が認められた。
  6. Ca摂取量と骨吸収・骨形成作用
    ビタミンD欠乏ラットの飼料中のCa含量を変え、アルファカルシドールを投与した実験において、Ca含量が少ない場合には骨吸収があらわれ、Ca含量が十分である場合には骨形成が顕著にあらわれた。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
アルファカルシドール(Alfacalcidol)
化学名
(5Z,7E)-9,10-secocholesta-5,7,10(19)-triene-1α,3β-diol
分子式
C27H44O2
分子量
400.64
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、メタノール、エタノール(99.5)、クロロホルム又はジクロロメタンに溶けやすく、アセトン又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、水又はヘキサンにほとんど溶けない。空気又は光によって変化する。
化学構造式
融点
137~142℃

取扱い上の注意

  1. 光により変色することがあるので、開封後は遮光して保存すること。
  2. 開封後は湿気を避けて保存すること。

包装

〈ワンアルファ錠0.25μg〉
PTP(乾燥剤入り): 100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1,000錠(10錠×100)
〈ワンアルファ錠0.5μg〉
PTP(乾燥剤入り): 100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1,000錠(10錠×100)
〈ワンアルファ錠1.0μg〉
PTP(乾燥剤入り): 100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1,000錠(10錠×100)

主要文献

1
加藤正夫ほか.: 基礎と臨床. 1978; 12(1): 32-45.
2
加藤正夫ほか.: 基礎と臨床. 1978; 12(2): 203-13.
3
加藤正夫ほか.: 基礎と臨床. 1978; 12(4): 716-30.
4
大沼規男ほか.: 応用薬理. 1978; 15(3): 459-67.
5
社内報告: 急性毒性(幼若ラット). 1985.
6
社内報告: 薬物動態(健康成人). 1986.
7
社内報告: 代謝(ラット肝ホモジェネート、肝還流). 1978.
8
清木 護ほか.: 応用薬理. 1978; 16(6): 1137-44.
9
大沼規男ほか.: 応用薬理. 1978; 16(6): 1123-36.
10
越川昭三ほか.: 臨床水電解質. 1986; 5(6): 645-52.
11
清野佳紀ほか.: 小児科臨床. 1986; 39(7): 1691-7.
12
西山宗六ほか.: 小児科臨床. 1986; 39(8): 2029-35.
13
井上哲郎ほか.: 新薬と臨牀. 1986; 35(6): 1234-42.
14
白旗敏克ほか.: 新薬と臨牀. 1986; 35(6): 1243-9.
15
上田 泰ほか.: 臨床評価. 1979; 7(1): 137-56.
16
伊丹康人ほか.: 医学のあゆみ. 1982; 123(10): 958-73.
17
川島博行ほか.: 日本薬理学雑誌. 1978; 74(2): 267-83.
18
川島博行ほか.: 応用薬理. 1978; 16(5): 845-52.
19
清木 護ほか.: 組織培養. 1982; 8(3): 79-84.
20
Ueno K, et al.: Vitamin D Basic Research and its Clinical Application. 1979; 901-5.
21
伊沢義弘ほか.: Prog Med. 1982; 2(7): 1071-9.
22
伊沢義弘ほか.: Prog Med. 1982; 2(7): 1080-8.
23
須田昭男ほか.: Prog Med. 1982; 2(7): 1098-104.

文献請求先及び問い合わせ先

帝人ファーマ株式会社 メディカル情報グループ
〒100-8585 東京都千代田区霞が関3丁目2番1号
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製造販売業者等

製造販売元
帝人ファーマ株式会社
東京都千代田区霞が関3丁目2番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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