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セキソビット錠100mg

排卵誘発剤

1錠 30.1円

添付文書番号

2499001F1032_1_06

企業コード

470007

作成又は改訂年月

2021年3月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

872499

薬効分類名

排卵誘発剤

承認等

販売名

セキソビット錠100mg

販売名コード

2499001F1032

販売名英字表記

SEXOVID TABLETS

販売名ひらがな

せきそびっとじょう100みりぐらむ

承認番号等

承認番号
22100AMX00789

販売開始年月

1972年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

シクロフェニル

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
  2. 卵巣腫瘍のある患者及び多嚢胞性卵巣症候群を原因としない卵巣腫大のある患者[卵胞刺激ホルモン分泌作用により、これらの症状が増悪することがある。]
  3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

組成・性状

組成

セキソビット錠100mg
有効成分
1錠中 シクロフェニル  100mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

セキソビット錠100mg
剤形白色素錠
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
8.0mm
大きさ(厚さ)
2.9mm
質量170mg
識別コードTZ153

効能又は効果

第1度無月経、無排卵性月経、希発月経の排卵誘発

効能又は効果に関連する注意

〈効能共通〉
  1. 本療法の対象は間脳又は下垂体前葉の機能障害に由来する性腺刺激ホルモン低分泌無排卵症患者であるので、以下の患者は本療法の対象から除外すること。
    • 原発性卵巣機能不全による尿中性腺刺激ホルモン分泌の高い患者
    • 副腎及び甲状腺機能の異常による無排卵症患者
    • 頭蓋内に病変(下垂体腫瘍等)のある患者
    • 無排卵症以外の不妊症患者
〈第1度無月経〉
  1. 無月経患者には、プロゲステロン・テストを行って消退性出血の出現を確認し、第2度無月経患者は本療法の対象から除外すること。

用法及び用量

シクロフェニルとして、1日400~600mgを2~3回に分け、5~10日間経口投与し、症状に応じてこれを反復する。

用法及び用量に関連する注意

3クール反復投与しても排卵性月経の全くみられない場合には、原則として投与を中止すること。

重要な基本的注意

  1. 本剤は、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用すること。本剤投与により予想されるリスク及び注意すべき症状について、あらかじめ患者に説明を行うこと。
  2. 本剤を用いた不妊治療により、卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあるので、本剤の5~10日間の投与終了後も含め少なくとも当該不妊治療期間中は、以下のモニタリングを実施し、卵巣過剰刺激症候群の徴候が認められた場合には適切な処置を行うこと。
    • 患者の自覚症状(下腹部痛、下腹部緊迫感、悪心、腰痛等)
    • 急激な体重増加
    • 超音波検査等による卵巣腫大
  3. 患者に対しては、あらかじめ以下の点を説明すること。
    • 卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあるので、自覚症状(下腹部痛、下腹部緊迫感、悪心、腰痛等)や急激な体重増加が認められた場合には直ちに医師等に相談すること。
    • 卵巣過剰刺激の結果として多胎妊娠の可能性があること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 児を望まない無排卵症患者
    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。妊娠する可能性がある。
  2. 未治療の子宮内膜増殖症のある患者
    子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。
  3. 子宮筋腫のある患者
    子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
  4. 子宮内膜症のある患者
    症状が増悪するおそれがある。
  5. 乳癌の既往歴のある患者
    乳癌が再発するおそれがある。
  6. 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者
    症状が増悪するおそれがある。
  7. 多嚢胞性卵巣のある患者
    卵巣過剰刺激を起こしやすい。

生殖能を有する者

妊娠初期の不注意な投与を避けるため、以下の対応を行うこと。
  • 本剤投与開始前及び次周期の投与前に妊娠していないことを確認すること。
  • 患者に、本剤投与前少なくとも1カ月間及び治療期間中は基礎体温を必ず記録させ、排卵誘発の有無を観察すること。
  • 無月経患者においては投与前にプロゲステロン・テストを行い、消退性出血開始日を第1日として5日目に、また、投与前に自然出血(無排卵周期症)があった場合は、その5日目に投与を開始すること。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。類似化合物の動物実験で胎児毒性並びに催奇形性が認められている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、γ-GTP等の上昇、発熱、倦怠感等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

頻度不明
卵巣過剰刺激
下腹部痛等の卵巣腫大症状
子宮
不正出血
過敏症
発疹等
消化器
悪心、嘔吐、便秘、下痢、食欲不振、胃痛、腹部膨満感等
精神神経系
頭痛、めまい、情動不安、眼精疲労等
その他
顔面潮紅、全身倦怠感、頻尿、尿量増加、鼻出血、口中異和感、体重増加

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験成績
    第1度無月経、無排卵性月経、希発月経の患者を対象に実施した臨床試験における排卵誘発率は626/1,191例(52.6%)、929/2,302周期(40.4%)で、疾患別では第1度無月経224/566例(39.6%)、299/1,041周期(28.7%)、無排卵性月経345/553例(62.4%)、531/1,088周期(48.8%)、希発月経57/72例(79.2%)、99/173周期(57.2%)であった,,,,,,,,,,

薬効薬理

作用機序
動物実験において以下の作用が認められる。
  • 間脳視床下部もしくは脳下垂体前葉に作用し、ゴナドトロピン放出因子(FSH-RH、LH-RH)及びゴナドトロピン(FSH、LH)の産生と放出、特にLHの放出を促進する,,,,,,(ラット、マウス、家兎)。
  • 卵巣のゴナドトロピンに対する反応性を増強し、排卵能、ステロイド産生能を高める(ラット)。
  • スチルベストロールの約1/1,000の弱いエストロゲン作用を有し、一方、スチルベストロールとの同時投与では、抗エストロゲン作用も認められる,(マウス、ラット)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
シクロフェニル(Cyclofenil)
化学名
Bis(4-acetoxyphenyl)-cyclohexylidenemethane
分子式
C23H24O4
分子量
364.43
性状
白色の結晶性の粉末である。においはない。
クロロホルム又はN,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
137~141℃

包装

120錠[10錠(PTP)×12]

主要文献

1
松本清一他:産婦人科の世界.1969;21(3):318-322
2
林  要他:産婦人科の世界.1968;20(9):943-948
3
西村敏雄他:産婦人科の世界.1969;21(4):390-396
4
郭 仁智:日本不妊学会雑誌.1976;21(4):453-463
5
関 光倫:産婦人科治療.1970;21(4):447-456
6
下村 宏他:産婦人科の世界.1974;26(6):727-729
7
木村好秀:産婦人科の世界.1974;26(10):1159-1164
8
奥山通雄:ホルモンと臨床.1975;23(1):73-80
9
中村正彦他:産婦人科の世界.1975;27(6):559-562
10
田村 貴他:産婦人科の世界.1977;29(12):1337-1342
11
宮越洋二他:日本不妊学会雑誌.1984;29(2):242-248
12
Sato,T.et al.:Fertil.Steril.1969;20(6):965-974
13
東條伸平他:ホルモンと臨床.1973;21(2):193-201
14
Seki,M.et al.:Endocrinology.1972;91(4):845-851
15
藤井久四郎他:産婦人科の世界.1970;22(1):50-54
16
広井正彦他:産婦人科の世界.1969;21(9):933-939
17
Taubert,H.D.et al.:Endocrinol.Exp.1969;3:123-136
18
飯塚理八他:日本不妊学会雑誌.1970;15(4):313-319
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Einer-Jensen,N.:Acta Pharmacol.et Toxicol.1965;23(4):365-382
20
Watnick,A.S.et al.:Acta Endocrinol.1968;59(4):611-621

文献請求先及び問い合わせ先

あすか製薬株式会社 くすり相談室
〒108-8532 東京都港区芝浦二丁目5番1号
TEL 0120-848-339
FAX 03-5484-8358

製造販売業者等

製造販売元
あすか製薬株式会社
東京都港区芝浦二丁目5番1号
販売元
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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