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マックメット懸濁用配合DS

消化性潰瘍・胃炎治療剤

1g 6.5円

添付文書番号

2349101D1229_1_07

企業コード

300119

作成又は改訂年月

2024年1月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872349

薬効分類名

消化性潰瘍・胃炎治療剤

承認等

販売名

マックメット懸濁用配合DS

販売名コード

2349101D1229

販売名英字表記

MACMET Combination DS for Suspension

販売名ひらがな

まっくめっとけんだくようはいごうでぃーえす

承認番号等

承認番号
22100AMX00984000

販売開始年月

1996年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

乾燥水酸化アルミニウムゲル水酸化マグネシウム

禁忌(次の患者には投与しないこと)

透析療法を受けている患者[長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧血等があらわれることがある。]

組成・性状

組成

マックメット懸濁用配合DS
有効成分
日局乾燥水酸化アルミニウムゲル  448mg
酸化アルミニウムとして  224mg
有効成分
水酸化マグネシウム  400mg
添加剤
カルメロースCa、サッカリンNa、タルク、デキストリン、ハッカ油、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸メチル、D-マンニトール

製剤の性状

マックメット懸濁用配合DS
剤形シロップ剤
識別コードSW-468(分包に表示)
性状
白色の微粒状
ハッカ様の芳香があり、味は甘い

効能又は効果

下記疾患における制酸作用と症状の改善
胃・十二指腸潰瘍、胃炎、上部消化管機能異常

用法及び用量

通常成人には1日1.6g~4.8gを数回に分割し、本品1gに対し用時約10mLの水に懸濁して経口投与するか、または、そのまま経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 心機能障害のある患者
    マグネシウムは、心機能を抑制する作用がある。
  2. 下痢のある患者
    水酸化マグネシウムの緩下作用により、下痢を促進するおそれがある。
  3. 高マグネシウム血症の患者
    血中マグネシウム濃度を上昇させるおそれがある。
  4. リン酸塩低下のある患者
    アルミニウムは無機リンの吸収を阻害する。

腎機能障害患者

  1. 透析療法を受けている患者
    投与しないこと。
  2. 腎障害のある患者
    定期的に血中マグネシウム、アルミニウム、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ等の測定を行うこと。高マグネシウム血症、長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧血等があらわれるおそれがある。

妊婦

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

生理機能が低下していることが多い。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

指示文
本剤の吸着作用又は消化管内・体液のpH上昇により、併用薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがあるので、慎重に投与すること。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ペニシラミン
ペニシラミンの効果を減弱するおそれがある。
同時投与した場合、ペニシラミンの吸収率が低下するとの報告がある。
ミコフェノール酸モフェチル
ミコフェノール酸モフェチルの作用が減弱するおそれがある。
併用により、ミコフェノール酸モフェチルの吸収が減少したとの報告がある。
アジスロマイシン水和物
アジスロマイシン水和物の最高血中濃度低下の報告がある。
機序不明
テトラサイクリン系 抗生物質
テトラサイクリン
ミノサイクリン等
これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
キレートを形成し、これらの薬剤の吸収が阻害されると考えられる。
ニューキノロン系抗菌剤
エノキサシン水和物
シプロフロキサシン
ノルフロキサシン等
これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
キレートを形成し、これらの薬剤の吸収が阻害されると考えられる。
ビスホスホン酸塩系骨代謝改善剤
エチドロン酸二ナトリウム
これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
キレートを形成し、これらの薬剤の吸収が阻害されると考えられる。
ジギタリス製剤
ジゴキシン等
これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
消化管内で本剤と吸着することにより、これらの薬剤の吸収が阻害されると考えられる。
甲状腺ホルモン剤
レボチロキシンナトリウム水和物等
これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
消化管内で本剤と吸着することにより、これらの薬剤の吸収が阻害されると考えられる。
胆汁酸製剤
ウルソデオキシコール酸
ケノデオキシコール酸
これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
消化管内で本剤と吸着することにより、これらの薬剤の吸収が阻害されると考えられる。
フェキソフェナジン
これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
消化管内で本剤と吸着することにより、これらの薬剤の吸収が阻害されると考えられる。
鉄剤
硫酸鉄水和物
フマル酸第一鉄等
これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
本剤による胃内pHの上昇及び難溶性塩形成により、これらの薬剤の吸収が阻害されるとの報告がある。
セフジニル
セフポドキシムプロキセチル
これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
機序は不明であるが、これらの薬剤の吸収が阻害されるとの報告がある。
活性型ビタミンD3製剤
アルファカルシドール
カルシトリオール
高マグネシウム血症を起こすことがあるので、慎重に投与すること。
これらの薬剤によりマグネシウムの腸管からの吸収が促進することが考えられる。(特に腎障害のある患者)
クエン酸製剤
クエン酸カリウム
クエン酸ナトリウム水和物等
血中アルミニウム濃度が上昇することがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。
キレートを形成し、アルミニウムの吸収が促進されると考えられる。
血清カリウム抑制イオン交換樹脂
ポリスチレンスルホン酸カルシウム
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
アルカローシスがあらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
本剤の金属カチオンとイオン交換樹脂が結合することにより、腸管内に分泌された重炭酸塩が中和されずに再吸収されるためと考えられる。
大量の牛乳
カルシウム製剤
milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
機序は不明であるが、血清カルシウムの上昇と本剤による血中pHの上昇が関与すると考えられる。
ドルテグラビルナトリウム
ドルテグラビルの血漿中濃度をCmaxで72%、C24で74%低下させる。ドルテグラビルナトリウムは本剤投与2時間前又は6時間後の投与が推奨される。
錯体を形成することにより、ドルテグラビルの吸収が阻害される。
ダサチニブ
本剤との同時投与は避けること。本剤の投与が必要な場合には、ダサチニブ投与の少なくとも2時間前又は2時間後に投与すること。
ダサチニブの吸収が抑制され、血中濃度が低下する可能性がある。
ガバペンチン
同時に投与することにより、ガバペンチンの最高血漿中濃度(Cmax)が17%及び血漿中濃度−時間曲線下面積(AUC)が20%低下した。本剤の投与後少なくとも2時間以降にガバペンチンを服用することが望ましい。
機序不明
エルトロンボパグ オラミン
同時に服用するとエルトロンボパグ オラミンの吸収が著しく妨げられることがあるので、投与前4時間及び後2時間は本剤の投与を避けること。
錯体を形成する。
ラルテグラビル
ラルテグラビル投与前後6時間以内に本剤を併用投与した場合、ラルテグラビルの血漿中濃度が低下する。
キレート形成によるラルテグラビルの吸収抑制等がおこるおそれがある。
リオシグアト
本剤投与はリオシグアト投与後1時間以上経過してからとすること。
消化管内pHの上昇によりリオシグアトのバイオアベイラビリティが低下する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
そう痒、蕁麻疹、血管浮腫
消化器
食欲不振、悪心、胃部不快感、便秘、下痢等
代謝異常注)
高マグネシウム血症、低リン酸血症及びそれに伴うクル病・骨軟化症・高カルシウム尿症
長期投与注)
アルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧血
注) 長期又は大量投与により発現することがある。

過量投与

  1. 症状
    通常の患者において予測される症状は下痢、腹痛、嘔吐等であるが、腎障害のある患者では過量投与により、高マグネシウム血症があらわれることがある。
  2. 処置
    大量の過量服用の場合には、胃洗浄ならびにマグネシウム非含有下剤の投与等の適切な処置を行う。

適用上の注意

薬剤投与時の注意
本剤は用時懸濁し、懸濁後は速やかに服用すること。
また、本剤を水とともに経口投与するにあたっては、コップ1杯の水とともに服用すること。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    胃炎、胃・十二指腸潰瘍、上部消化管機能異常の患者に乾燥水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム配合剤を単独投与した87例のうち、効果判定不能3例を除く有効以上の有効率は91.7%(77/84例)であった,,
    副作用の発現率は5.5%(4/73例)であり、主に便秘、下痢等であった,

薬効薬理

作用機序
本剤の成分である水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムの酸中和作用により制酸作用を示す。又、制酸作用以外にも、サイトプロテクション作用、胃粘膜保護作用が観察されている。これらの作用により消化性潰瘍、胃炎治療剤として作用する。
制酸作用
in vitro(Fuchs変法)及び健康成人男性において、制酸作用が認められた,
胃粘膜付着作用
成人男性胃潰瘍患者及び食道潰瘍患者において、潰瘍部位への付着が観察された,
抗胃粘膜病変・抗潰瘍作用
ラットにおける塩酸-エタノール、エタノール、幽門結紮-アスピリン等の壊死性物質及びストレス(水浸拘束)による胃粘膜病変、潰瘍に対して抗胃粘膜病変、抗潰瘍作用が認められた,,
生物学的同等性試験
  1. 制酸作用
    マックメット懸濁用配合DSとマーロックス(液剤)の制酸作用について、日局一般試験法「制酸力試験法」に基づく試験により比較検討した結果、両剤間に有意な差は認められず、両剤は生物学的に同等であると判断された。
  2. 抗潰瘍作用
    ラットを用いた3種の実験潰瘍モデル(塩酸-アスピリン潰瘍、塩酸-エタノール潰瘍、メピリゾール十二指腸潰瘍)において、マックメット懸濁用配合DSとマーロックス(液剤)の抗潰瘍作用を比較検討した。その結果、両剤ともコントロール群に比して有意な抗潰瘍作用を示し、両剤間に有意な差は認められず、両剤は生物学的に同等であると判断された。

有効成分に関する理化学的知見

19.1 乾燥水酸化アルミニウムゲル
一般的名称
乾燥水酸化アルミニウムゲル(Dried Aluminum Hydroxide Gel)
性状
白色の無晶性の粉末で、におい及び味はない。水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に大部分溶ける。
19.2 水酸化マグネシウム
一般的名称
水酸化マグネシウム(Magnesium Hydroxide)
分子式
Mg(OH)2
分子量
58.32
性状
白色の粉末で、においはない。水又はエタノール(95)にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。

取扱い上の注意

開封後は湿気を避けて保存すること。

包装

分包:1.2g×120包

主要文献

1
Osman, M. A. et al.:Clinical Pharmacology and Therapeutics, 1983;33(4):465-470
2
Bullingham, R. et al.:British Journal of Clinical Pharmacology, 1996;41(6):513-516
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Foulds, G. et al.:Journal of Clinical Pharmacology, 1991;31(2):164-167
4
Patel, P. et al.:J. Antimicrob. Chemother., 2011;66(7):1567-1572
5
飯田喜俊他:日本臨床, 1978;36(10):3487-3495
6
高橋恒男他:基礎と臨床, 1990;24(12):6375-6383
7
佐々部正孝他:基礎と臨床, 1990;24(12):6384-6394
8
高橋恒男他:基礎と臨床, 1994;28(12):3855-3870
9
吉沢良平他:新薬と臨床, 1969;18(3):329-337
10
井上正規他:Progress in Medicine, 1997;17(3):661-663
11
久保田譲他:新薬と治療, 1980;30(6):33-35
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小林英司他:診療と新薬, 1987;24(12):2553-2557
13
福田隆他:基礎と臨床, 1994;28(10):2889-2893
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金沢寛他:医学のあゆみ, 1980;114(11):919-920
15
木口雅夫他:薬理と治療, 1999;27(2):177-180
16
社内資料:生物学的同等性試験

文献請求先及び問い合わせ先

沢井製薬株式会社 医薬品情報センター
〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30
TEL:0120-381-999 FAX:06-7708-8966

製造販売業者等

製造販売元
沢井製薬株式会社
大阪市淀川区宮原5丁目2-30

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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