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ムコサール錠15mg

気道潤滑去痰剤

1錠 5.9円

添付文書番号

2239001F1661_2_02

企業コード

780069

作成又は改訂年月

2023年5月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872239

薬効分類名

気道潤滑去痰剤

承認等

販売名

ムコサール錠15mg

販売名コード

2239001F1661

販売名英字表記

Mucosal Tablets

販売名ひらがな

むこさーるじょう15mg

承認番号等

承認番号
22000AMX02035

販売開始年月

1992年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

アンブロキソール塩酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ムコサール錠15mg
有効成分
1錠中アンブロキソール塩酸塩  15mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

ムコサール錠15mg
剤形素錠(割線)
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
7.0mm
大きさ(厚さ)
2.4mm
質量0.12g
識別コードsa 15M

効能又は効果

  • 下記疾患の去痰
    急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核、塵肺症、手術後の喀痰喀出困難
  • 慢性副鼻腔炎の排膿

用法及び用量

通常、成人には1回1錠(アンブロキソール塩酸塩として15mg)を1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    発疹、顔面浮腫、呼吸困難、血圧低下等があらわれることがある。
  2. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
消化器
胃不快感
胃痛、腹部膨満感、腹痛、下痢、嘔気、嘔吐、便秘、食思不振、消化不良(胃部膨満感、胸やけ等)
過敏症
発疹、蕁麻疹、蕁麻疹様紅斑、そう痒
血管浮腫(顔面浮腫、眼瞼浮腫、口唇浮腫等)
肝臓
肝機能障害(AST上昇、ALT上昇等)
その他
口内しびれ感、上肢のしびれ感
めまい
注)発現頻度は錠、液、シロップ及び徐放カプセルの承認時までの臨床試験及び使用成績調査を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健康成人男子20名に単回経口投与したとき、消化管から速やかかつ良好に吸収された。血漿中濃度は、投与後2~4時間でピークに到達し半減期は約5時間であり、その後比較的速やかに減少した。反復経口投与したときの血漿中濃度推移は、単回投与の場合とほぼ一致し、反復投与によっても血中薬物動態の変化は認められなかった,
  2. 生物学的同等性試験
    ムコサール錠と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(アンブロキソール塩酸塩として15mg)健康成人男子20名に絶食時単回経口投与して血漿中アンブロキソール濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された 。
    判定パラメータ
    AUC(ng・hr/mL)
    Cmax(ng/mL)
    ムコサール錠15mg
    203.2±98.5
    26.6±11.9
    標準製剤(錠剤、15mg)
    201.1±77.0
    26.0±8.9
    (Mean±S.D.、n=20)
    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

代謝

健康成人の血漿中では、未変化体、未変化体のβ-グルクロン酸抱合体及びN-脱アルキル化代謝物が認められ、尿中では主として未変化体のβ-グルクロン酸抱合体及びN-脱アルキル化代謝物が認められた。また、血漿中及び尿中共にホルミル化閉環代謝物が微量検出された,

排泄

健康成人に経口投与すると、投与後72時間までにほとんどが尿中に排泄された 。

PharmacokineticsEtc

  1. 溶出挙動
    ムコサール錠15mgは、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたアンブロキソール塩酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている 。

薬効薬理

作用機序
気道、肺においてアンブロキソールは、気道粘膜組織機能を亢進させて、気道液量を増加させるとともに粘液の粘度を低下させ、更に線毛運動の亢進及び肺表面活性物質(肺サーファクタント)の分泌促進により、これらが総合的に作用して粘液の移動を容易にさせ、気道壁の潤滑化と相乗して喀痰喀出効果を高める。
また、副鼻腔粘膜細胞に作用して、病的副鼻腔粘液分泌正常化作用及び線毛運動亢進作用により慢性副鼻腔炎の排膿を促進する。
喀痰喀出効果
  • 肺表面活性物質の分泌促進作用,,,, (レセルピン処理ラット、未熟ウサギ胎児、病態マウス、珪肺症患者、正常ウサギ)
  • 気道液の分泌促進作用,, (正常ウサギ)
  • 線毛運動亢進作用 (病態ウサギ)
これらが総合的に作用して喀痰喀出効果を示すものと考えられる。この際、肺表面活性物質の役割としては、気道壁を潤滑化することにより、気道中に存在している粘液を排出しやすくするものと考えられている 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
アンブロキソール塩酸塩
(Ambroxol Hydrochloride)
化学名
trans-4-[(2-amino-3,5-dibromobenzyl)amino]cyclohexanol hydrochloride
分子式
C13H18Br2N2O・HCl
分子量
414.56
性状
白色の結晶性の粉末で、においはなく、わずかに特異な味がある。
メタノールにやや溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、酢酸(100)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
化学構造式
融点
約235℃(分解)

取扱い上の注意

アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて遮光して保存すること。

包装

100錠[10錠(PTP)×10]
1000錠[10錠(PTP)×100]

主要文献

1
社内資料:薬物動態(ヒト)
2
関 隆 他:臨床薬理. 1977;8:25-31
3
社内資料:二つの塩酸アンブロキソール錠間の生物学的同等性試験
4
社内資料:溶出試験
5
宮田 健 他:日薬理誌. 1986;88:57-64
6
千田勝一 他:薬理と治療. 1981;9(2):483-6
7
Curti P C:Pneumonologie. 1972;147(1):62-74
8
前多治雄 他:薬理と治療. 1981;9(2):487-90
9
Curti P C, et al.:Arzneim-Forsch. 1978;28(5a):922-5
10
長岡 滋、加瀬佳年:薬理と治療. 1981;9(5):1845-54

文献請求先及び問い合わせ先

サノフィ株式会社
コールセンター くすり相談室
〒163-1488 東京都新宿区西新宿三丁目20番2号
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製造販売業者等

製造販売元
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後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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