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閲覧履歴

ナボールテープL30mg

経皮鎮痛消炎剤

1枚 19.8円

作成又は改訂年月

**
2021年2月改訂
(第12版)
*
2015年7月改訂

日本標準商品分類番号

872649

薬効分類名

経皮鎮痛消炎剤

承認等

販売名

ナボールテープL30mg

販売名コード

2649734S2062

承認・許可番号

22000AMX00247000
Naboal Tape L 30mg

薬価基準収載年月

2008年6月

販売開始年月

2006年8月

貯法・使用期限等

貯法
遮光した気密容器、室温保存
使用期限
3年(外箱に記載の期限内に使用すること)

組成

有効成分
1枚10cm×14cm(膏体3g/140cm2)中にジクロフェナクナトリウム30mgを含有する。
*添加物
l−メントール、ジブチルヒドロキシトルエン、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、テルペン樹脂、ポリイソブチレン、流動パラフィン、その他2成分

性状

*剤形・性状 膏体を淡褐色〜褐色の支持体に展延し、膏体面をライナーで被覆したテープ剤である。本品からライナーを除き、直ちに観察するとき、膏体面は淡褐色〜褐色半透明で、特異な芳香がある。
1枚の大きさ 10cm×14cm
識別コード HP305T(アルミ袋に記載)

一般的名称

ジクロフェナクナトリウムテープ

禁忌

(次の患者には使用しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある。]

効能又は効果

下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛(筋・筋膜性腰痛症等)、外傷後の腫脹・疼痛

用法及び用量

1日1回患部に貼付する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に使用すること)
気管支喘息のある患者
[気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれており、それらの患者では重症喘息発作を誘発するおそれがある。]

重要な基本的注意

消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
皮膚の感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること。
慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮すること。また、患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ニューキノロン系抗菌剤
 エノキサシン等
痙攣を起こすおそれがある。痙攣が発現した場合には、気道を確保し、ジアゼパムの静注等を行う。 ニューキノロン系抗菌剤が脳内の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体結合を濃度依存的に阻害し、ある種の非ステロイド性抗炎症剤との共存下ではその阻害作用が増強されることが動物で報告されている。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は、副作用発現頻度が明確となる臨床試験を実施していない。(承認時)
製造販売後調査の総症例1,057例中、副作用が報告されたのは25例(2.37%)26件で、その主な症状は、皮膚炎21件(2.0%)、そう痒感3件(0.3%)等であった。(ジクロフェナクナトリウムテープ15mg再審査終了時)

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー
(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。
接触皮膚炎
(頻度不明)
本剤使用部位に発赤、紅斑、発疹、そう痒感、疼痛の皮膚症状があらわれ、腫脹、浮腫、水疱・びらん等に悪化し、さらに全身に拡大し重篤化することがあるので、異常が認められた場合には直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

皮膚注)
頻度不明
光線過敏症、浮腫、腫脹、皮膚のあれ、刺激感、水疱、色素沈着
皮膚注)
0.1〜5%未満
皮膚炎、そう痒感
皮膚注)
0.1%未満
発赤、皮膚剥脱
注)このような症状があらわれた場合には、使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

妊婦、産婦、授乳婦等への使用

妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。[妊婦に対する安全性は確立していない。]
他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。
**シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。

小児等への使用

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

適用上の注意

使用部位
損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。

薬物動態

健康成人男子の背部に、膏体1.5g中にジクロフェナクナトリウム15mgを含有するテープ剤及び1%ジクロフェナクナトリウム軟膏を貼付又は塗擦した時の角質中ジクロフェナク濃度は同等であった。1)

臨床成績

臨床成績
1%ジクロフェナクナトリウム軟膏における二重盲検試験を含む935例の臨床試験結果より得られた改善率は以下のとおりである。2)〜17)(「臨床成績の表」を参照)
その他
健康成人男子の背部に、脊椎を境に左右対称となるように膏体1.5g中にジクロフェナクナトリウム15mgを含有するテープ剤及びプラセボを貼付し、パッチテスト並びに光パッチテストを行なったところ、貼付部位のいずれにおいても光蕁麻疹性、光毒性は認められなかった。18)

臨床成績の表

疾患名 改善率(%)
(中等度改善以上/評価例数)
変形性関節症 63.7(135/212)
肩関節周囲炎 60.0(81/135)
腱・腱鞘炎、腱周囲炎 66.9(85/127)
上腕骨上顆炎 66.0(70/106)
筋肉痛 74.6(153/205)
外傷後の腫脹・疼痛 78.0(117/150)
68.6(641/935)
(1%ジクロフェナクナトリウム軟膏の臨床成績)

薬効薬理

抗炎症作用
急性炎症
1%ジクロフェナクナトリウム軟膏は、カラゲニン足蹠浮腫(ラット)、紫外線紅斑(モルモット)で、1%インドメタシン軟膏と同程度の抗炎症作用を示した。また、カラゲニン誘発炎症足中(ラット)のプロスタグランジンE2の産生を有意に抑制した。19)20)
なお、膏体1.5g中にジクロフェナクナトリウム15mgを含有するテープ剤はカラゲニン足蹠浮腫試験(ラット)で、1%ジクロフェナクナトリウム軟膏と同等の抗炎症作用を示した。21)
亜急性・慢性炎症
1%ジクロフェナクナトリウム軟膏は、マスタード足蹠浮腫(ラット)、ペーパーディスク試験(ラット)、アジュバント関節炎(ラット)で、1%インドメタシン軟膏と同程度の抗炎症作用を示した。19)22)
なお、膏体1.5g中にジクロフェナクナトリウム15mgを含有するテープ剤はマスタード足蹠浮腫試験(ラット)、アジュバント関節炎試験(ラット)で、1%ジクロフェナクナトリウム軟膏と同等の抗炎症作用を示した。23)
鎮痛作用
1%ジクロフェナクナトリウム軟膏は、酢酸ライジング疼痛試験(マウス)、イースト疼痛試験(ラット)で、1%インドメタシン軟膏と同程度の疼痛抑制作用を示した。19)
なお、膏体1.5g中にジクロフェナクナトリウム15mgを含有するテープ剤はビール酵母誘発疼痛試験(ラット)で、1%ジクロフェナクナトリウム軟膏と同等の疼痛抑制作用を示した。24)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
ジクロフェナクナトリウム(Diclofenac Sodium)
化学名
monosodium 2-(2,6-dichlorophenylamino) phenylacetate
分子式
C14H10Cl2NNaO2(分子量:318.13)
構造式
性状
白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、水又は酢酸(100)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
融点
280℃(分解)

包装

ナボールテープL30mg:70枚[7枚/1袋×10袋]、280枚[7枚/1袋×40袋]、560枚[7枚/1袋×80袋]

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
久光製薬社内資料(皮膚薬物動態学的試験)
2
久光製薬社内資料(1%ジクロフェナクナトリウム軟膏の臨床試験に関する資料)
3
宗広忠平他:臨床医薬16(4)407(2000)
4
真鍋 等他:臨床医薬16(4)419(2000)
5
青木虎吉他:臨床医薬16(4)427(2000)
6
青木虎吉他:臨床医薬16(4)445(2000)
7
青木虎吉他:臨床医薬16(4)469(2000)
8
青木虎吉他:臨床医薬16(4)489(2000)
9
長屋郁郎他:臨床医薬16(4)505(2000)
10
竹光義治他:臨床医薬16(4)521(2000)
11
渡辺好博他:臨床医薬16(4)529(2000)
12
小野啓郎他:臨床医薬16(4)539(2000)
13
岩崎勝郎他:臨床医薬16(4)557(2000)
14
高橋栄明他:臨床医薬16(4)567(2000)
15
山野慶樹他:臨床医薬16(4)577(2000)
16
井形高明他:臨床医薬16(4)587(2000)
17
杉岡洋一他:臨床医薬16(4)595(2000)
18
久光製薬社内資料(健康成人を対象とした皮膚安全性試験)
19
久光製薬社内資料(1%ジクロフェナクナトリウム軟膏の薬理作用に関する資料)
20
久光製薬社内資料(1%ジクロフェナクナトリウム軟膏のラットのカラゲニン誘発足蹠浮腫におけるPGE2産生に対する作用)
21
久光製薬社内資料(ラット・カラゲニン誘発足蹠浮腫モデル)
22
久光製薬社内資料(1%ジクロフェナクナトリウム軟膏の抗炎症作用に関する資料−亜急性炎症、慢性炎症−)
23
久光製薬社内資料(治療効果に関する資料)
24
久光製薬社内資料(ラット・ビール酵母の誘発炎症性疼痛モデル)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。

久光製薬株式会社 学術部 お客様相談室
〒100-6330 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号
フリーダイヤル 0120-381332
FAX.(03)5293-1723

受付時間/9:00−17:50(土日・祝日・会社休日を除く)

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
久光製薬株式会社
〒841-0017 鳥栖市田代大官町408番地

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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