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グルコジンW・エタノール液0.5%

外用殺菌消毒剤

1mL 0.7円

添付文書番号

2619702Q1248_1_07

企業コード

800012

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872619

薬効分類名

外用殺菌消毒剤

承認等

販売名

グルコジンW・エタノール液0.5%

販売名コード

2619702Q1248

販売名英字表記

Glucodine W・Ethanol Solution

販売名ひらがな

ぐるこじんW・えたのーるえき0.5%

承認番号等

承認番号
22000AMX00669000

販売開始年月

1994年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

クロルヘキシジングルコン酸塩製剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者
  2. 脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)には使用しないこと[聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある。]
  3. 腟、膀胱、口腔等の粘膜面には使用しないこと[クロルヘキシジン製剤の左記部位への使用により、ショック、アナフィラキシーの症状の発現が報告されている。]
  4. 損傷皮膚及び粘膜には使用しないこと[刺激作用を有する。]
  5. 眼には使用しないこと[角膜障害等の眼障害を来すおそれがある。]

組成・性状

組成

グルコジンW・エタノール液0.5%
有効成分
100mL中
クロルヘキシジングルコン酸塩液  2.5mL
クロルヘキシジングルコン酸塩として0.475~0.525w/v%
添加剤
エタノール

製剤の性状

グルコジンW・エタノール液0.5%
剤形・性状
無色澄明な液で、アルコール臭及びやくような味がある。
水、メタノール又はエタノール(95)と混和する。
1mLはアセトン2mL以下と混和するが、溶媒の量を増加するとき白濁する。
可燃性である。

効能又は効果

  • 手術部位(手術野)の皮膚の消毒
  • 医療機器の消毒

用法及び用量

効能又は効果
用法及び用量
手術部位(手術野)の皮膚の消毒
本剤をそのまま消毒部位に用いる。
医療機器の消毒
本剤をそのまま用いる。

重要な基本的注意

ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 薬物過敏症の既往歴のある者(クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者を除く)
  2. 喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある者

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)
    血圧低下、じん麻疹、呼吸困難等があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、じん麻疹
皮 膚
刺激症状

適用上の注意

薬剤使用前の注意
  1. 血清・膿汁等の有機性物質は殺菌作用を減弱させるので、これらが付着している場合は十分に洗い落としてから使用すること。
  2. 石鹸類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石鹸分を洗い落としてから使用すること。
薬剤使用時の注意
  1. 本剤は希釈せず、原液のまま使用すること。
  2. 産婦人科用(腟・外陰部の消毒等)、泌尿器科用(膀胱・外性器の消毒等)には使用しないこと。
  3. 眼に入らないように注意すること。眼に入った場合は直ちによく水洗すること。
  4. 溶液の状態で長時間皮膚と接触させた場合に皮膚化学熱傷を起こしたとの報告があるので、注意すること。
  5. エタノール蒸気に大量に又は繰り返しさらされた場合、粘膜への刺激、頭痛等を起こすことがあるので、広範囲又は長期間使用する場合には、蒸気の吸入に注意すること。
  6. 同一部位に反復使用した場合には、脱脂等による皮膚荒れを起こすことがあるので注意すること。
  7. 合成ゴム製品、合成樹脂製品、光学器具、鏡器具、塗装カテーテル等には、変質するものがあるので、このような器具は長時間浸漬しないこと。
  8. 引火性があり、爆発の危険性もあるため、火気(電気メス使用等も含む)には十分注意すること。
  9. 電気メス等を使用する場合には本剤を乾燥させ、アルコール蒸気の拡散を確認してから使用すること。電気メスによる発火事故が報告されている。
薬剤使用後の注意
  1. 注射器、カテーテル等の神経や粘膜面に接触する可能性のある器具を本剤で消毒した場合は、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
  2. 本剤の付着したカテーテルを透析に用いると、透析液の成分により難溶性の塩を生成することがあるので、本剤で消毒したカテーテルは、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
  3. 本剤の付着した白布を次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系漂白剤で漂白すると、褐色のシミができることがある。漂白には過炭酸ナトリウム等の酸素系漂白剤が適当である。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
クロルヘキシジングルコン酸塩製剤の使用によりショック症状を起こした患者のうち数例について、血清中にクロルヘキシジンに特異的なIgE抗体が検出されたとの報告がある。

薬効薬理

作用機序
低濃度では細菌の細胞膜に障害を与え、細胞質成分の不可逆的漏出や酵素阻害を起こし、抗菌作用(殺菌作用)を示す。高濃度では細胞内のタンパク質や核酸の沈着を起こすことにより、抗菌作用を示す。
殺菌作用
  1. 広範囲の微生物に作用するが、特にグラム陽性菌には低濃度でも有効である。グラム陰性菌にも比較的低濃度で殺菌作用を示すが、グラム陽性菌に比べて抗菌力に幅がある。グラム陰性菌のうちAlcaligenesPseudomonasAchromobacterFlavobacterium属などにはまれに抵抗菌株もある。芽胞形成菌の芽胞には無効である。結核菌に対し水溶液では静菌作用、アルコール溶液では迅速な殺菌作用がある。真菌類の多くに対し抗菌力を示すが細菌類より弱い。ウイルスに対する効力は確定していない。
  2. HIVに対する効果
    HIV不活化効果についてプラーク法を用いて検討した結果、0.5%クロルヘキシジングルコン酸塩・エタノール液は、HIVを15秒以内に検出限界以下まで不活化した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
クロルヘキシジングルコン酸塩(Chlorhexidine Gluconate)
化学名
1,1'-Hexamethylenebis[5-(4-chlorophenyl)biguanide],di-D-gluconate
分子式
C22H30Cl2N10・2C6H12O7
分子量
897.76
性状
クロルヘキシジングルコン酸塩液は、無色~微黄色の澄明な液で、においはなく、味は苦い。
水又は酢酸(100)と混和する。
1mLはエタノール(99.5)5mL以下又はアセトン3mL以下と混和するが、溶媒の量を増加するとき白濁する。
光によって徐々に着色する。
化学構造式

取扱い上の注意

火気を避けて保存すること。

包装

500mL[ポリ容器]

主要文献

1
大利隆行 他:アレルギー. 1984;33(9):707
2
第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店 2021;C1877-C1881
3
加藤真吾 他:基礎と臨床. 1996;30(12):3615-3620

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
ヤクハン製薬株式会社
北海道北広島市北の里27番地
販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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