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閲覧履歴

ピーエヌツイン-1号輸液

高カロリー輸液用糖・電解質・アミノ酸液

1キット 704円

添付文書番号

3259515G1039_3_07

企業コード

171575

作成又は改訂年月

2023年4月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873259

薬効分類名

高カロリー輸液用糖・電解質・アミノ酸液

承認等

販売名

ピーエヌツイン−1号輸液

販売名コード

3259515G1039

販売名英字表記

PNTWIN Injection

承認番号等

承認番号
22000AMX00146

販売開始年月

1993年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ピーエヌツイン−2号輸液

販売名コード

3259515G2035

販売名英字表記

PNTWIN Injection

承認番号等

承認番号
22000AMX00147

販売開始年月

1993年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ピーエヌツイン−3号輸液

販売名コード

3259515G3031

販売名英字表記

PNTWIN Injection

承認番号等

承認番号
22000AMX00196

販売開始年月

1993年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注3)
注3)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

-

警告

ビタミンB1を併用せずに高カロリー輸液療法を施行すると重篤なアシドーシスが発現することがあるので、必ずビタミンB1を併用すること。
ビタミンB1欠乏症と思われる重篤なアシドーシスが発現した場合には、直ちに100~400mgのビタミンB1製剤を急速静脈内投与すること。
また、高カロリー輸液療法を施行中の患者では、基礎疾患及び合併症に起因するアシドーシスが発現することがあるので、症状があらわれた場合には高カロリー輸液療法を中断し、アルカリ化剤の投与等の処置を行うこと。

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 高ナトリウム血症の患者
    [高ナトリウム血症が悪化するおそれがある。]
  2. 高クロール血症の患者
    [高クロール血症が悪化するおそれがある。]
  3. 高カリウム血症、アジソン病の患者
    [高カリウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。]
  4. 高リン血症、副甲状腺機能低下症の患者
    [高リン血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。]
  5. 高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者
    [高マグネシウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。]
  6. 高カルシウム血症の患者
    [高カルシウム血症が悪化するおそれがある。]
  7. アミノ酸代謝異常のある患者
    [投与されたアミノ酸が代謝されず、アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある。]
  8. 重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者(いずれも透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)
    [水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。また、アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある。]
  9. 乏尿のある患者(透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)
    [高カリウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。]
  10. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者

組成・性状

組成

ピーエヌツイン−1号輸液
Ⅰ層液
有効成分
ブドウ糖  120g
有効成分
塩化ナトリウム  2.920g
有効成分
酢酸カリウム  2.160g
有効成分
リン酸二水素カリウム  1.088g
有効成分
硫酸マグネシウム水和物  0.7400g
有効成分
グルコン酸カルシウム水和物  1.792g
有効成分
硫酸亜鉛水和物  5.752mg
添加剤
クエン酸水和物(pH調節剤)  適量
Ⅱ層液
有効成分
L-イソロイシン  1.120g
有効成分
L-ロイシン  2.500g
有効成分
L-リシン酢酸塩  2.480g
L-リシンとして  1.758g
有効成分
L-メチオニン  0.700g
有効成分
L-フェニルアラニン  1.870g
有効成分
L-トレオニン  1.300g
有効成分
L-トリプトファン  0.260g
有効成分
L-バリン  0.900g
有効成分
L-アラニン  1.240g
有効成分
L-アルギニン  1.580g
有効成分
L-アスパラギン酸  0.760g
有効成分
L-システイン  0.200g
有効成分
L-グルタミン酸  1.300g
有効成分
L-ヒスチジン  1.200g
有効成分
L-プロリン  0.660g
有効成分
L-セリン  0.440g
有効成分
L-チロシン  0.070g
有効成分
グリシン  2.140g
添加剤
亜硫酸水素ナトリウム  0.030g
混合後(1袋中)
ブドウ糖
120g
ブドウ糖濃度
12.00%
電解質
Na+注1)
50mEq
K+
30mEq
Mg2+
6mEq
Ca2+
8mEq
Cl-
50mEq
SO42-
6mEq
Acetate-注2)
34mEq
Phosphate
8mmol
Gluconate-
8mEq
Zn
20μmol
アミノ酸
総遊離アミノ酸量
20.0g
総窒素量
3.04g
分岐鎖アミノ酸含有率
22.6w/w%
必須アミノ酸/非必須アミノ酸
1.38
総カロリー量
560kcal
非蛋白カロリー量
480kcal
非蛋白カロリー/N
158
注1)添加剤に由来するものを含む
注2)アミノ酸に由来するものを含む
ピーエヌツイン−2号輸液
Ⅰ層液
有効成分
ブドウ糖  180g
有効成分
塩化ナトリウム  2.920g
有効成分
酢酸カリウム  2.160g
有効成分
リン酸二水素カリウム  1.088g
有効成分
硫酸マグネシウム水和物  0.7400g
有効成分
グルコン酸カルシウム水和物  1.792g
有効成分
硫酸亜鉛水和物  5.752mg
添加剤
クエン酸水和物(pH調節剤)  適量
Ⅱ層液
有効成分
L-イソロイシン  1.680g
有効成分
L-ロイシン  3.750g
有効成分
L-リシン酢酸塩  3.720g
L-リシンとして  2.637g
有効成分
L-メチオニン  1.050g
有効成分
L-フェニルアラニン  2.805g
有効成分
L-トレオニン  1.950g
有効成分
L-トリプトファン  0.390g
有効成分
L-バリン  1.350g
有効成分
L-アラニン  1.860g
有効成分
L-アルギニン  2.370g
有効成分
L-アスパラギン酸  1.140g
有効成分
L-システイン  0.300g
有効成分
L-グルタミン酸  1.950g
有効成分
L-ヒスチジン  1.800g
有効成分
L-プロリン  0.990g
有効成分
L-セリン  0.660g
有効成分
L-チロシン  0.105g
有効成分
グリシン  3.210g
添加剤
亜硫酸水素ナトリウム  0.045g
混合後(1袋中)
ブドウ糖
180g
ブドウ糖濃度
16.36%
電解質
Na+注3)
50mEq
K+
30mEq
Mg2+
6mEq
Ca2+
8mEq
Cl-
50mEq
SO42-
6mEq
Acetate-注4)
40mEq
Phosphate
8mmol
Gluconate-
8mEq
Zn
20μmol
アミノ酸
総遊離アミノ酸量
30.0g
総窒素量
4.56g
分岐鎖アミノ酸含有率
22.6w/w%
必須アミノ酸/非必須アミノ酸
1.38
総カロリー量
840kcal
非蛋白カロリー量
720kcal
非蛋白カロリー/N
158
注3)添加剤に由来するものを含む
注4)アミノ酸に由来するものを含む
ピーエヌツイン−3号輸液
Ⅰ層液
有効成分
ブドウ糖  250.4g
有効成分
塩化ナトリウム  2.920g
有効成分
酢酸カリウム  2.160g
有効成分
リン酸二水素カリウム  1.088g
有効成分
硫酸マグネシウム水和物  0.7400g
有効成分
グルコン酸カルシウム水和物  1.792g
有効成分
硫酸亜鉛水和物  5.752mg
添加剤
クエン酸水和物(pH調節剤)  適量
Ⅱ層液
有効成分
L-イソロイシン  2.240g
有効成分
L-ロイシン  5.000g
有効成分
L-リシン酢酸塩  4.960g
L-リシンとして  3.516g
有効成分
L-メチオニン  1.400g
有効成分
L-フェニルアラニン  3.740g
有効成分
L-トレオニン  2.600g
有効成分
L-トリプトファン  0.520g
有効成分
L-バリン  1.800g
有効成分
L-アラニン  2.480g
有効成分
L-アルギニン  3.160g
有効成分
L-アスパラギン酸  1.520g
有効成分
L-システイン  0.400g
有効成分
L-グルタミン酸  2.600g
有効成分
L-ヒスチジン  2.400g
有効成分
L-プロリン  1.320g
有効成分
L-セリン  0.880g
有効成分
L-チロシン  0.140g
有効成分
グリシン  4.280g
添加剤
亜硫酸水素ナトリウム  0.060g
混合後(1袋中)
ブドウ糖
250.4g
ブドウ糖濃度
20.87%
電解質
Na+注5)
51mEq
K+
30mEq
Mg2+
6mEq
Ca2+
8mEq
Cl-
50mEq
SO42-
6mEq
Acetate-注6)
46mEq
Phosphate
8mmol
Gluconate-
8mEq
Zn
20μmol
アミノ酸
総遊離アミノ酸量
40.0g
総窒素量
6.08g
分岐鎖アミノ酸含有率
22.6w/w%
必須アミノ酸/非必須アミノ酸
1.38
総カロリー量
1160kcal
非蛋白カロリー量
1000kcal
非蛋白カロリー/N
164
注5)添加剤に由来するものを含む
注6)アミノ酸に由来するものを含む

製剤の性状

ピーエヌツイン−1号輸液
Ⅰ層
pH4.0~5.0
浸透圧比約4(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液
Ⅱ層
pH5.5~6.5
浸透圧比約3(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液
混合後
pH約5
浸透圧比約4(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液
ピーエヌツイン−2号輸液
Ⅰ層
pH4.0~5.0
浸透圧比約7(生理食塩液に対する比)
性状
無色~微黄色澄明の液
Ⅱ層
pH5.5~6.5
浸透圧比約3(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液
混合後
pH約5
浸透圧比約5(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液
ピーエヌツイン−3号輸液
Ⅰ層
pH4.0~5.0
浸透圧比約10(生理食塩液に対する比)
性状
無色~微黄色澄明の液
Ⅱ層
pH5.5~6.5
浸透圧比約3(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液
混合後
pH約5
浸透圧比約7(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液

効能又は効果

経口、経腸管栄養補給が不能又は不十分で、経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分、電解質、アミノ酸、カロリー補給

効能又は効果に関連する注意

  1. 経中心静脈栄養療法用の栄養輸液として組成を固定しているので、重篤な肝障害、腎障害(透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)等の特殊な輸液組成を必要とする疾患には使用しないこと。
  2. は経中心静脈栄養療法の開始時で、耐糖能が不明の場合及び病態により耐糖能が低下している場合の開始液として、あるいは侵襲時等で耐糖能が低下しており、カロリー制限の必要がある場合には経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
    は通常の必要カロリー量の患者の維持液として用いる。
    は必要カロリー量の高い患者の維持液として用いる。
  3. 本剤を投与する場合には、患者の尿量が1日500mL又は1時間当たり20mL以上あることが望ましい。

用法及び用量

経中心静脈栄養療法の開始時で、耐糖能が不明の場合や耐糖能が低下している場合の開始液として、あるいは侵襲時等で耐糖能が低下しており、ブドウ糖を制限する必要がある場合の維持液として用いる。
用時隔壁部を開通し、Ⅰ層及びⅡ層の液を混合して維持液又は開始液とする。
通常、成人1日2000mLの開始液又は維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、症状、年齢、体重に応じて適宜増減する。
経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
用時隔壁部を開通し、Ⅰ層及びⅡ層の液を混合して維持液とする。
通常、成人1日2200mLの維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、症状、年齢、体重に応じて適宜増減する。
経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
用時隔壁部を開通し、Ⅰ層及びⅡ層の液を混合して維持液とする。
通常、成人1日2400mLの維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、症状、年齢、体重に応じて適宜増減する。

用法及び用量に関連する注意

高カロリー輸液療法施行中にビタミンB1欠乏により重篤なアシドーシスが起こることがあるので、必ず必要量(1日3mg以上を目安)のビタミンB1を併用すること。

重要な基本的注意

  1. 透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害、高窒素血症又は乏尿のある患者における、水分、電解質、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なる。血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断すること。
  2. 高血糖、尿糖があらわれるおそれがあるので、ブドウ糖濃度の低い製剤から投与を開始するなど、ブドウ糖の濃度を徐々に高めること。
  3. 急激な投与の中止により低血糖を起こすおそれがあるので、投与を中止する場合には、ブドウ糖濃度を徐々に下げること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 高度のアシドーシスのある患者
    アシドーシスが悪化するおそれがある。
  2. 糖尿病の患者
    血糖値が上昇することにより、症状が悪化するおそれがある。
  3. 膵炎、膵硬化症、膵腫瘍等の膵障害のある患者
    高血糖等の耐糖能異常を起こすおそれがある。
  4. 心不全の患者
    循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
  5. 重症熱傷の患者
    水分、電解質代謝等が著しく障害されているため、心負荷増大のおそれがある。
  6. 脱水症の患者
    水分、電解質等に影響を与えるため、症状が悪化するおそれがある。
  7. 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者
    水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
  8. 尿崩症の患者
    水分、電解質等に影響を与えるため、症状が悪化するおそれがある。
  9. 菌血症の患者
    カテーテルが二次感染巣となることがあり、敗血症さらには敗血症性ショックを起こすおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 重篤な腎障害、高窒素血症又は乏尿のある患者(いずれも透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)
    投与しないこと。
  2. 透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害、高窒素血症又は乏尿のある患者
    水分、電解質の過剰投与や、アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある。
  3. 腎障害のある患者(重篤な腎障害、高窒素血症又は乏尿のある患者を除く)
    水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

肝機能障害患者

  1. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者
    投与しないこと。アミノ酸の代謝が十分に行われないため、症状が悪化する又は誘発されるおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジギタリス製剤
ジゴキシン等
ジギタリス中毒(不整脈等)の症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
カルシウムがジギタリス製剤の作用を増強するおそれがある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. アシドーシス(頻度不明)
    重篤なアシドーシスがあらわれることがある。
  2. 高血糖(頻度不明)
    過度の高血糖、高浸透圧利尿、口渇があらわれた場合には、インスリン投与等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
発疹等
代謝異常
高カリウム血症
消化器
悪心・嘔吐
肝臓
AST、ALTの上昇
肝機能異常
大量・急速投与
脳浮腫、肺水腫、末梢の浮腫、水中毒
その他
悪寒、発熱

適用上の注意

全般的な注意
  1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。
  2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
薬剤調製時の注意
  1. 調製手順
    1. 用時に外袋を開封し、容器を取り出す。
    2. Ⅰ層を両手で強く押し、Ⅰ層とⅡ層の間の隔壁を開通させる。
    3. 開通操作後は、隔壁が開通していることを確認する。
    4. 両手で容器を持ち、転倒操作により十分に混合する。
  2. 脂肪乳剤と配合しないこと。
  3. 薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
薬剤投与時の注意
  1. 末梢静脈内には投与しないこと。
  2. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
  3. 容器の目盛りは目安として使用すること。
  4. 残液は使用しないこと。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅲ相試験(一般臨床試験)
    経中心静脈栄養療法の適応となる消化器術後患者を中心とした227例を対象に、本剤を1号輸液から2号輸液又は3号輸液へ切り替えを投与開始第3日目までに行い、4日目以降を維持期として投与した臨床試験を実施した。栄養指標(血液生化学検査、窒素出納等)は良好に維持され十分な栄養効果が確認された。
    副作用発現頻度は、0.4%(1/227例)で、糖の過剰負荷によると考えられるOverloading syndromeであった。また、高カロリー輸液療法に基づく合併症として、肝機能異常(ALT、AST上昇)、高血糖、高カリウム血症が認められた。
  2. 国内第Ⅲ相試験(比較臨床試験)
    経中心静脈栄養療法の適応となる胃癌手術施行患者及び食道癌手術施行患者202例を対象に、本剤(101例)又は対照薬として市販の高カロリー輸液用基本液とアミノ酸製剤の混合液(101例)を投与した比較試験において、本剤は対照薬と同等以上の有効性を示し、食道癌手術施行患者群では本剤が有意に高い有効性が確認された。副作用は認められなかった。

薬効薬理

作用機序
本剤は水分、電解質、アミノ酸、カロリーの補給効果を示す。
栄養補給効果
ラットの中心静脈内に本剤投与した群(Ⅰ群)、市販の高カロリー輸液用基本液とアミノ酸製剤の混合液を投与した群(Ⅱ、Ⅲ群)及び本剤と同等のエネルギー量を摂取させた経口摂取群(Ⅳ群)とを比較検討した結果、本剤はいずれの対照群と同様の栄養効果を有することが確認された。また、ラットにおいて本剤のブドウ糖、電解質及びアミノ酸の配合比が適切であることが明らかになった。

取扱い上の注意

  1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
  2. 品質保持のためにガスバリア性の外袋で包装し、脱酸素剤を封入しているので、外袋は使用時まで開封しないこと。
  3. 以下の場合には使用しないこと。
    • 外袋が破損している場合
    • 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合
    • 容器から薬液が漏れている場合
    • 性状その他薬液に異状が認められる場合
    • ゴム栓部のシールがはがれている場合
    • 隔壁を開通する前に、既に隔壁が開通している場合

包装

〈ピーエヌツイン−1号輸液〉
1000mL×7袋(プラスチックバッグ)[脱酸素剤入り]
〈ピーエヌツイン−2号輸液〉
1100mL×7袋(プラスチックバッグ)[脱酸素剤入り]
〈ピーエヌツイン−3号輸液〉
1200mL×7袋(プラスチックバッグ)[脱酸素剤入り]

主要文献

1
出月康夫, 他.:薬理と治療.1991;19(5):2039-2063
2
三條健昌, 他.:薬理と治療.1991;19(5):2065-2092
3
持田宏美, 他.:薬理と治療.1991;19(2):443-455
4
持田宏美, 他.:薬理と治療.1991;19(2):433-442

文献請求先及び問い合わせ先

株式会社陽進堂 お客様相談室
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号
 フリーダイヤル 0120-647-734

製造販売業者等

製造販売元
エイワイファーマ株式会社
東京都中央区日本橋浜町二丁目31番1号
販売元
株式会社陽進堂
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号

(参考情報)

[混合方法]
容器を外袋から取り出した後、以下の図のように取り扱う。

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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