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閲覧履歴

AK-ソリタ透析剤・DP

人工腎臓用透析液

1瓶 1510円

添付文書番号

3410521A1031_3_07

企業コード

171575

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

87341

薬効分類名

人工腎臓用透析液

承認等

販売名

AK−ソリタ透析剤・DP

販売名コード

3410521A1031

販売名英字表記

AK-SOLITA・DP for Dialysis

承認番号等

承認番号
22000AMX00870

販売開始年月

1990年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

-

組成・性状

組成

AK−ソリタ透析剤・DP
A剤
有効成分
塩化ナトリウム  1,933g
有効成分
塩化カリウム  47g
有効成分
塩化カルシウム水和物  69g
有効成分
塩化マグネシウム  32g
有効成分
無水酢酸ナトリウム  258g
有効成分
ブドウ糖  315g
添加剤
塩酸(pH調節剤)  適量
B剤
有効成分
炭酸水素ナトリウム  672g
電解質濃度(mEq/L)
Na+
140
K+
2.0
Ca2+
3.0
Mg2+
1.0
Cl-
111注)
HCO3-
25
Acetate-
10
ブドウ糖濃度(mg/dL)
Glucose
100
注)pH調製剤由来の塩酸(Cl-)2mEq/Lを含有するので、Cl-濃度は113mEq/Lである

製剤の性状

AK−ソリタ透析剤・DP
A剤
pH4.4~5.2
性状
無色~淡黄色澄明の液で、弱い酢酸臭がある
B剤
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末

効能又は効果

慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液として用いる。(無糖の透析液では、血糖値管理の困難な患者及び他の重炭酸型透析液では、高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合、又は高カルシウム血症を起こすおそれのある場合に用いる。)

効能又は効果に関連する注意

  1. 本剤は慢性腎不全に対する通常の血液透析に使用するが、本剤の特徴や次の事項を考慮して使用すること。
    1. 本剤はブドウ糖を含む製剤(使用時:100mg/dL)であるので、ブドウ糖を含まない透析液では、透析中血糖値の急激な低下等、良好な血糖コントロールの困難な場合に使用する。
    2. 本剤はカリウム、カルシウム、マグネシウム濃度の低い製剤であるので、次のような場合に使用する。
      1. カリウム、マグネシウム濃度の高い透析液では、高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合
      2. 活性型ビタミンD3製剤やリン吸着剤としてカルシウム製剤等の薬剤使用中で、カルシウム濃度の高い透析液では、高カルシウム血症を起こすおそれのある場合

用法及び用量

用時、本剤のB剤1包を精製水に溶かして11.5Lの水溶液(B液)とする。B液1容に対し水26容を加えて希釈し、この希釈液34容に対してA剤1容を加えて希釈して用いる。
用量は、透析時間により異なるが、通常、灌流液として150~300Lを用いる。

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用に際しては、定期的に血液検査(電解質、酸・塩基平衡、BUN、クレアチニン、尿酸、血糖等)を行うことが望ましい。
  2. 長期使用する場合には、骨代謝異常があらわれることがあるので、定期的に臨床検査(生化学検査、X線検査等)を行い、活性型ビタミンD3製剤投与等の適切な処置を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 高度の肝障害又は重症糖尿病等による酢酸代謝障害のある患者
    酢酸による末梢血管拡張作用、心機能抑制作用により、血圧低下等があらわれるおそれがある。
  2. アルミニウム骨症の患者
    骨塩量を定期的に測定し、低下する場合はカルシウム濃度の高い透析液を用いること。骨塩量が低下することがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジギタリス強心配糖体
ジゴキシン
メチルジゴキシン等
ジギタリス中毒を起こすおそれがある。
本剤を使用した透析により、血清カリウム値が低下する可能性がある。

副作用

次の副作用や透析療法により次の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
循環器
血圧低下
ショック、血圧上昇
代謝・電解質異常
低カリウム血症
低血糖、高血糖、骨粗鬆症、骨軟化症、線維性骨炎、異所性石灰沈着症
肝臓
AST上昇、ALT上昇、LDH上昇
消化器
口渇
その他
不均衡症候群(意識混濁、痙攣、悪心、嘔吐、頭痛、不快・倦怠等)

適用上の注意

薬剤調製時の注意
  1. 透析用水の水質は、(一社)日本透析医学会が定める最新の透析液水質基準を参照すること。
  2. 調製時には、以下の点に注意すること。
    • A剤(電解質・ブドウ糖溶液)及びB剤(炭酸水素ナトリウム)は、各々単独では使用しないこと。
    • A剤とB剤は、直接混合し溶解しないこと。
    • A剤及び溶解したB剤(B液)は、濃厚液の状態で混合しないこと。
  3. 定められた希釈液として調製すること。希釈濃度が不正確な場合は、以下のような症状を起こすことがあるので注意すること。
    • 濃度が高すぎた場合:意識障害、血圧上昇、動悸、頭痛
    • 濃度が低すぎた場合:意識障害、急激な血圧低下、胸内苦悶、全身倦怠、四肢のしびれ感
  4. 使用前に透析液の電解質濃度を測定し、それらが適正であることを確認すること。
  5. 透析液の浸透圧比が0.9~1.1の範囲にあることを確認すること。
    浸透圧比は生理食塩液の浸透圧に対する透析液の浸透圧測定値の比より求める。
  6. 透析液のpHは透析用水等の影響で若干の変動があり得るので、使用前にpH7.2~7.4の範囲内にあることを確認すること。
  7. 本剤は用時調製用の製剤であり、希釈調製後の透析液は速やかに使用すること。
  8. 残液は使用しないこと。
薬剤使用時の注意
  1. 本剤は注射又は腹膜灌流に用いないこと。
  2. 血清浸透圧と透析液浸透圧とのバランスを保つこと。
  3. 透析液中の沈殿の有無を透析器前の透析液回路で確認し、沈殿を生じた透析液は使用しないこと。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内一般臨床試験
    血液透析療法を受けている安定期の慢性腎不全患者169例を対象に、本剤を用いて1カ月以上治療を行い、体重、血圧、各種血液検査項目の測定並びに透析時の臨床症状を観察し、本剤の有効性及び安全性を検討した。解析対象症例(164例)の全般的改善度は「中等度改善」以上で94.5%(155/164例)であった。
    副作用発現率は3.7%(6/164例)であり、血圧低下・気分不快が3例、胸部痛・頭痛が2例、低カリウム血症が1例であった。
  2. 国内比較臨床試験
    血液透析療法を受けている安定期の慢性腎不全患者192例を対象に、同一症例に時期を変えて、12週間の比較試験を行った。本剤と対照薬A剤の比較は81例(A試験)で、本剤と対照薬B剤の比較は111例(B試験)であった。血糖値、血清電解質、透析中の症状、代謝老廃物除去効果等を評価した結果、有効性解析対象症例(A試験:78例、B試験:109例)の全般的改善度は「中等度改善」以上でA試験82.1%(64/78例)、B試験91.7%(100/109例)であった。
    副作用はB試験のみで認められ、安全性解析対象症例(110例)の副作用発現頻度は、2.7%(3例/110例)3件(血清カリウムの低下による胸痛1件、全身倦怠感1件、筋痙攣1件)であった。

薬効薬理

作用機序
透析液は血液透析療法に用いられ、透析液と血液が透析器の透析膜を介して接することで拡散と限外濾過を行い体液の異常を是正する。

取扱い上の注意

  1. 液漏れ又は粉漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
  2. 以下の場合は使用しないこと。
    • A剤容器表面(口部等)に結晶が認められる場合
    • A剤容器から薬液が漏れている場合やB剤袋から粉末が漏れている場合
    • A剤に変色が認められる場合
    • A剤容器のキャップ開封時にリングが外れている場合

包装

(A剤・B剤)×1
A剤 9L(プラスチック容器)
B剤 672g

主要文献

1
三村信英, 他:腎と透析.1988;25(1):151-159
2
三村信英, 他:腎と透析.1988;25(2):355-377

文献請求先及び問い合わせ先

株式会社陽進堂 お客様相談室
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号
 フリーダイヤル 0120-647-734

製造販売業者等

製造販売元
エイワイファーマ株式会社
東京都中央区日本橋浜町二丁目31番1号
販売元
株式会社陽進堂
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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