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閲覧履歴

アンチレクス静注10mg

機能検査用薬

1管 110円

添付文書番号

7229401A1035_2_01

企業コード

231099

作成又は改訂年月

2021年6月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

877229

薬効分類名

機能検査用薬

承認等

販売名

アンチレクス静注10mg

販売名コード

7229401A1035

販売名英字表記

ANTIREX Intravenous injection 10mg

販売名ひらがな

あんちれくすじょうちゅう

承認番号等

承認番号
22000AMX00661000

販売開始年月

1960年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

基準名

日本薬局方
エドロホニウム塩化物注射液

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

エドロホニウム塩化物

禁忌(次の患者には投与しないこと)

消化管又は尿路の器質的閉塞のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]

組成・性状

組成

アンチレクス静注10mg
有効成分
(1アンプル1mL中)
日局 エドロホニウム塩化物  10mg
添加剤
(1アンプル1mL中)
乾燥亜硫酸ナトリウム  2mg
(1アンプル1mL中)
等張化剤  4.7mg

製剤の性状

アンチレクス静注10mg
剤形水性注射剤
pH6.5~8.0
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約1
色調・性状
無色澄明の液
溶血性
(-)

効能又は効果

重症筋無力症の診断、筋弛緩剤投与後の遷延性呼吸抑制の作用機序の鑑別診断

用法及び用量

重症筋無力症の診断には、エドロホニウム塩化物として、通常成人1回10mgを静脈内注射する。その際、まず初めに2mgを15~30秒かけて注射し、45秒後に反応をみた上で必要に応じて残りの8mgを注射する。
筋弛緩剤投与後の遷延性呼吸抑制の作用機序の鑑別診断には、エドロホニウム塩化物として、通常成人5~10mgを30~40秒かけて静脈内注射する。筋弛緩状態が改善されれば非脱分極性ブロック、筋弛緩状態が増強されれば脱分極性ブロックと判定する。必要があれば5~10分以内に同量を反復投与する。
なお、年齢により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 本剤の投与後、徐脈、血圧低下等の過度のコリン作動性反応が認められた場合には、アトロピン硫酸塩水和物を静注すること。
  2. 本剤の投与により、短時間又は遷延性に抗コリンエステラーゼ剤非感受性期を生じることがあるので、このような場合、抗コリンエステラーゼ剤の投与は再び感受性が戻るまで減量又は中止すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

〈効能共通〉
  1. クリーゼにある重症筋無力症患者
    徐脈あるいは心拍の停止があらわれることがある。
〈重症筋無力症の診断〉
  1. 過敏症患者
    アトロピン硫酸塩水和物0.5~1mgを入れた注射器をすぐ使えるようにしておくこと。重症筋無力症であるなしにかかわらず過度のコリン作動性反応が起こりうる。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 痙攣(頻度不明)
  2. 呼吸中枢麻痺(頻度不明)

その他の副作用

頻度不明
精神神経系
頭痛、めまい、流涙、流涎、発汗、低血圧
感覚器
眼調節異常、霧視、視野の歪曲
呼吸器
気管・気管支分泌亢進、声門痙攣
消化器
悪心・嘔吐、胃腸障害、腹部疝痛、下痢
過敏症
過敏症状
その他
顔面潮紅、不整脈(徐脈)、筋力低下

過量投与

  1. 症状
    ムスカリン作用(嘔気、嘔吐、下痢、発汗、気管支及び唾液分泌亢進、徐脈)があらわれる。また、気管支分泌亢進により気道閉塞が起こることがある。
  2. 処置
    1. ムスカリン作用があらわれた場合は、アトロピン硫酸塩水和物を投与する。
    2. 気道閉塞が起きた場合は、吸引(特に気管切開を行った場合)及びアトロピン硫酸塩水和物を投与する。
    3. 十分な呼吸を維持し、心機能をモニターし、痙攣又はショックが起きた場合は適切な処置を行う。

薬物動態

血中濃度

ラットに14C-エドロホニウム塩化物4.0μmol/kgを静注した結果、血中濃度は2相性の減少を示し、第1相の半減期は8.3分であった。

代謝

ラットに14C-エドロホニウム塩化物2.0μmol/kgを静注した結果、6時間後で投与量の約5%が胆汁中に排泄され、代謝物のほとんどが3-oxyglucuronideで、未変化体はほとんど検出されなかった。

薬効薬理

測定法
エドロホニウム塩化物は、アセチルコリン分解酵素であるコリンエステラーゼを阻害することにより、コリン作動性受容体にアセチルコリンを蓄積させ、中枢神経系、末梢神経系を問わずコリン作動性受容体の過剰刺激と同質の効果を強力に発揮する。
コリンエステラーゼ阻害作用
ヒト(歯科手術時)にエドロホニウム塩化物を20mg投与して、その血清コリンエステラーゼ阻害作用を検討した結果、投与後3分位で作用が最大となり、10分位でコリンエステラーゼ活性は投与前の50%位まで回復した(外国人データ)。
重症筋無力症の脱力状態回復
エドロホニウム塩化物は、持続効果の短い抗コリンエステラーゼ剤で、投与後の眼筋等の脱力状態の回復の有無により、重症筋無力症の診断に使用される,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
エドロホニウム塩化物
(Edrophonium Chloride)[JAN]
化学名
N-Ethyl-3-hydroxy-N,N-dimethylanilinium chloride
分子式
C10H16ClNO
分子量
201.69
性状
本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
本品は水に極めて溶けやすく、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸又はジエチルエーテルにはほとんど溶けない。
本品は吸湿性である。
本品は光によって徐々に着色する。
化学構造式
融点
166~171℃(分解)

取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

包装

10アンプル

主要文献

1
Back DJ, et al. :Br. J. Pharmacol. 1972 ;46 :355-357
2
Back DJ, et al. :Br. J. Pharmacol. 1972 ;44 :534-543
3
グッドマン・ギルマン :薬理書, 第8版, 廣川書店, 東京, 1992 :155-176
4
Barrow MEH, et al. :Br. J. Anaesth.1966 ;38 :420-431
5
宇尾野公義 :内科, 1976 ;38 :402-409
6
Wray SH, et al. :Neurology. 1971 ;21 :586-593

文献請求先及び問い合わせ先

杏林製薬株式会社 くすり情報センター
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