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テイカゾン点眼・点耳・点鼻液0.1%

合成副腎皮質ホルモン製剤

1mL 15.3円

添付文書番号

1315702Q1060_1_06

企業コード

470004

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871315871329

薬効分類名

合成副腎皮質ホルモン製剤

承認等

販売名

テイカゾン点眼・点耳・点鼻液0.1%

販売名コード

1315702Q1060

販売名英字表記

TEIKASON Ophthalmic, Otic and Nasal Solution 0.1%

販売名ひらがな

ていかぞんてんがん・てんじ・てんびえき0.1%

承認番号等

承認番号
21900AMX01472000

販売開始年月

1984年6月

貯法、有効期間

貯法
冷暗所保存
有効期間
3年

一般的名称

デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム点眼・点耳・点鼻液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

テイカゾン点眼・点耳・点鼻液0.1%
有効成分
1mL中 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム  1.0mg
添加剤
リン酸二水素ナトリウム水和物、無水リン酸一水素ナトリウム、塩化ナトリウム、エデト酸ナトリウム水和物、ベンザルコニウム塩化物

製剤の性状

テイカゾン点眼・点耳・点鼻液0.1%
pH7.4~8.4
浸透圧比0.9~1.1
性状
無色澄明の無菌製剤

効能又は効果

〈眼科用〉
外眼部および前眼部の炎症性疾患の対症療法(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎、前眼部ブドウ膜炎、術後炎症)
〈耳鼻科用〉
外耳・中耳(耳管を含む)または上気道の炎症性・アレルギー性疾患(外耳炎、中耳炎、アレルギー性鼻炎など)、術後処置

用法及び用量

〈眼科用〉
通常1日3~4回、1回1~2滴宛点眼する。なお症状により適宜増減する。
〈耳鼻科用〉
通常1日1~数回、適量を点耳、点鼻、耳浴、ネブライザーまたはタンポンにて使用するか、又は患部に注入する。なお症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 連用により数週間後から、眼圧亢進、緑内障、また、長期使用により、後囊下白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 以下の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しないこと。
〈眼科用〉
(1)角膜潰瘍のある患者
表層の病変を活動化させるおそれがある。
(2)ウイルス性結膜・角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患又は化膿性眼疾患のある患者
免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。
〈耳鼻科用〉
(3)耳又は鼻に結核性又はウイルス性疾患のある患者
免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。
(4)糖尿病の患者
糖新生促進作用(血糖値上昇)等により、糖尿病が増悪するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、長期・頻回使用を避けること。

小児等

特に2歳未満の場合には慎重に使用すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

〈眼科用〉
  1. 緑内障、後囊下白内障(いずれも頻度不明)
    連用により、数週間後から眼内圧亢進、緑内障があらわれることがある。また、長期投与により、後囊下白内障があらわれることがある。
  2. 角膜ヘルペス、角膜真菌症、緑膿菌感染症等の誘発(いずれも頻度不明)
  3. 穿孔(頻度不明)
    角膜ヘルペス、角膜潰瘍又は外傷等に使用した場合には、穿孔を生ずることがある。
〈耳鼻科用〉
  1. 感染症の誘発(頻度不明)
    耳又は鼻の局所に化膿性の感染症を誘発することがある。

その他の副作用

頻度不明
皮膚
創傷治癒の遅延(長期使用時)
内分泌
下垂体・副腎皮質系機能の抑制(長期使用時)
過敏症
刺激感

薬物動態

PharmacokineticsEtc

  1. 生物学的同等性試験
(1)鼻腔からの吸収
本剤およびオルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%の鼻腔での効果を比較するために家兎鼻腔にネブライザーで投与し、投与後30、60、120、180、240、300、360分後の血中濃度を比較した。得られた結果について統計解析を行った結果、両製剤の生物学的同等性が確認された。
時間
(min)
血漿中デキサメタゾン濃度(μg/mL)
30
60
120
180
240
300
360
本剤
0.026
±0.001
0.041
±0.001
0.061
±0.002
0.117
±0.008
0.062
±0.004
0.043
±0.002
0.033
±0.001
オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%
0.028
±0.001
0.045
±0.003
0.060
±0.003
0.115
±0.008
0.064
±0.003
0.045
±0.002
0.033
±0.001
(平均値±標準誤差、各群n=10)

薬効薬理

作用機序
デキサメタゾンはグルココルチコイドに属し、すぐれた糖質代謝作用を有し、抗炎症・抗リウマチ・抗アレルギー作用を発揮する一方、鉱質代謝作用が比較的弱いことが認められている,(ラットおよびマウス)。
抗炎症作用
家兎の病態実験(角膜移植)で、抗炎症作用による移植拒否反応の抑制効果が明らかにされている。
生物学的同等性試験
  1. 実験的ブドウ膜炎に対する効果
    家兎の実験的ブドウ膜炎に対する抗炎症作用を、Draize法に準じた炎症強度の得点法により本剤およびオルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%について無処置群を対照として比較した。家兎の右眼硝子体中央部に牛血清アルブミンを注入し、本剤およびオルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%を翌日より30日間、1日2回各2滴点眼する。30日後、再び耳静脈より抗原を注入し、ブドウ膜炎を誘発させ、このとき抗原注入後24時間後の房水蛋白濃度をLowry等の方法で測定した。得られた結果について統計解析を行った結果、両製剤の生物学的同等性が確認された。
    房水蛋白濃度(mg/mL)
    本剤
    3.76±0.90
    オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%
    3.81±0.79
    対照
    64.9±5.8
(平均値±標準誤差、各群n=5)
  1. 耳組織に対する抗炎症効果
(1)キシレンによる耳介部での急性炎症
dd系マウスの尾静脈から0.5%ポンタミンスカイブルー0.1mL/10gを注射し、直後にフェルトを貼り付けたクレンメにキシレンを充分含ませて、右耳を5秒間はさみ30分後に両耳を摘出し漏出色素の吸光度を600nmで測定した。本剤およびオルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%を、色素静注1時間前に0.05mL右耳に滴下して充分に濡らし、更にキシレンにて起炎後直ちに同様の方法で投与した。得られた結果について統計解析を行った結果、両製剤の生物学的同等性が確認された。
抽出色素の吸光度
抑制率(%)
本剤
0.121±0.009
64.2
オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%
0.122±0.010
63.9
基剤
0.338±0.031
(平均値±標準誤差、各群n=10)
(2)カラゲニンによる耳介部での血管透過性
Hartley系モルモットの耳介部に2%カラゲニン0.1mLを皮下注射し、2時間後にポンタミンスカイブルー0.5mL/100gを頸静脈に注射し30分後に右耳介部と外耳を摘出し漏出色素の吸光度を600nmで測定した。本剤およびオルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%を、カラゲニン惹起直後および1時間後にネブライザーで5分間右耳介に投与した。得られた結果について統計解析を行った結果、両製剤の生物学的同等性が確認された。
抽出色素の吸光度
抑制率(%)
本剤
0.304±0.015
36.4
オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%
0.311±0.021
34.9
基剤
0.478±0.058
(平均値±標準誤差、各群n=10)

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム(Dexamethasone Sodium Phosphate)
化学名
9α-fluoro-11β,17α-dihydroxy-16α-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 21-(disodium phosphate)
分子式
C22H28FNa2O8P
分子量
516.40
性状
本品は白色~微黄色の結晶性の粉末で、においはないか又はわずかにエタノール臭がある。
本品は水に溶けやすく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、ジオキサン、エーテル、ジクロロメタン又はクロロホルムにほとんど溶けない。
本品は吸湿性である。
化学構造式

取扱い上の注意

凍結を避けて保存すること。

包装

プラスチック容器:5mL×20

主要文献

1
社内資料: 鼻腔からの吸収について
2
Bonta, I. L. et al.: Research Release Report No.2 1960
3
Thompon, J. et al.: J Exp Med. 1970; 131(3): 429-442
4
Lorenzetti, D. W. C. et al.: Arch Ophthalmol. 1968; 79: 64-68
5
社内資料: 家兎実験的葡萄膜炎における抗炎症効果
6
社内資料: 耳組織での抗炎症作用

文献請求先及び問い合わせ先

テイカ製薬株式会社 学術グループ
〒930-0982 富山市荒川一丁目3番27号
TEL 076-431-1717 FAX 076-431-6707

製造販売業者等

製造販売元
テイカ製薬株式会社
富山市荒川一丁目3番27号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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