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クリンダマイシン注300mgシリンジ「タイヨー」

リンコマイシン系抗生物質製剤

1筒 156円

作成又は改訂年月

**印:
2020年11月改訂
(第13版)
*印:
2020年8月改訂

日本標準商品分類番号

876112

日本標準商品分類番号等

2014年8月

薬効分類名

リンコマイシン系抗生物質製剤

承認等

販売名

クリンダマイシン注300mgシリンジ「タイヨー」

販売名コード

6112401G1022

承認・許可番号

21900AMX01745000
CLINDAMYCIN

薬価収載

2007年12月

販売開始

2007年12月

使用期限等

貯 法
室温保存
有効期間
2年(シリンジ及び外装に表示の使用期限内に使用すること)
注 意
取扱い上の注意」の項参照

基準名

*日本薬局方
クリンダマイシンリン酸エステル注射液

規制区分

処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

1シリンジ(2mL)中
有効成分
クリンダマイシンリン酸エステル…300mg(力価)
添加物
ベンジルアルコール 18.9mg
pH調節剤

性状

無色〜淡黄色澄明の注射液
pH
6.0〜7.0
浸透圧比
2.8〜3.5(日局生理食塩液に対する比)

販売名

クリンダマイシン注600mgシリンジ「タイヨー」

販売名コード

6112401G2029

承認・許可番号

21900AMX01744000
CLINDAMYCIN

薬価収載

2007年12月

販売開始

2007年12月

使用期限等

貯 法
室温保存
有効期間
2年(シリンジ及び外装に表示の使用期限内に使用すること)
注 意
取扱い上の注意」の項参照

基準名

日本薬局方
クリンダマイシンリン酸エステル注射液

規制区分

処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

1シリンジ(4mL)中
有効成分
クリンダマイシンリン酸エステル…600mg(力価)
添加物
ベンジルアルコール 37.8mg
pH調節剤

性状

無色〜淡黄色澄明の注射液
pH
6.0〜7.0
浸透圧比
2.8〜3.5(日局生理食塩液に対する比)

一般的名称

クリンダマイシンリン酸エステル注射液

禁忌

本剤の成分又はリンコマイシン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉

**咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
<適応菌種>
クリンダマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、マイコプラズマ属
<適応症>
敗血症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、中耳炎、副鼻腔炎、顎骨周辺の蜂巣炎、顎炎

用法・用量

[点滴静脈内注射]
通常、成人には、クリンダマイシンとして1日600〜1,200mg(力価)を2〜4回に分けて点滴静注する。
通常、小児には、クリンダマイシンとして1日15〜25mg(力価)/kgを3〜4回に分けて点滴静注する。
なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて、成人では1日2,400mg(力価)まで増量し、2〜4回に分けて投与する。また、小児では1日40mg(力価)/kgまで増量し、3〜4回に分けて投与する。
点滴静注に際しては、本剤300〜600mg(力価)あたり100〜250mLの日局5%ブドウ糖注射液、日局生理食塩液又はアミノ酸製剤等の補液に溶解し、30分〜1時間かけて投与する。
[筋肉内注射]
通常、成人には、クリンダマイシンとして1日600〜1,200mg(力価)を2〜4回に分けて筋肉内注射する。
なお、症状により適宜増減する。

〈用法・用量に関連する使用上の注意〉

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

使用上の注意

慎重投与

高齢者及び衰弱患者、大腸炎等の既往歴のある患者[偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれるおそれがある](「重要な基本的注意」の項1.参照)
肝障害のある患者[胆汁排泄のため、消失半減期が延長するおそれがある]
腎障害のある患者[腎排泄は本剤の主排泄経路ではないが、消失半減期が延長するおそれがある]
アトピー性体質の患者[重症の即時型アレルギー反応があらわれるおそれがある]
重症筋無力症の患者[本剤は筋への直接作用により収縮を抑制するので、症状が悪化するおそれがある]

重要な基本的注意

本剤の投与により、まれに発熱、腹痛、白血球増多、粘液・血液便を伴う激症下痢を主症状とする重篤な大腸炎で、内視鏡検査により偽膜斑等の形成をみる偽膜性大腸炎があらわれることがある。
発症後直ちに投与を中止しなければ電解質失調、低蛋白血症等に陥り、特に高齢者及び衰弱患者では予後不良となることがある。
したがって本剤の投与を考慮する場合には、次の注意が必要である。
次の場合には投与しないことが望ましい。
軽微な感染症
他に有効な使用薬剤がある場合
投与患者に対し、投与中又は投与後2〜3週間までに腹痛、頻回な下痢があらわれた場合には、直ちに医師に通知するよう注意すること。
また、症状が重篤な場合には輸液、バンコマイシンの経口投与等の適切な処置を行うこと。
静脈内投与を行う場合は、用法・用量にしたがって希釈し、30分〜1時間かけて点滴静注すること。なお、急速静注は行わないこと。[心停止を来すおそれがある]
本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。

相互作用

併用禁忌

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エリスロマイシン
 (エリスロシン等)
併用しても本剤の効果があらわれないと考えられる。細菌のリボゾーム50S Subunitへの親和性が本剤より高い。

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
末梢性筋弛緩剤
 スキサメトニウム塩化物水和物
 ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物等
筋弛緩作用が増強される。本剤は神経筋遮断作用を有する。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用(頻度不明)

ショック、アナフィラキシー
ショックを起こすことがある。また、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシーを伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、輸液、バンコマイシンの経口投与等の適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項1.参照)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬剤性過敏症症候群2)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
間質性肺炎、PIE症候群
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
心停止
急速な静注により心停止があらわれたとの報告がある。(「重要な基本的注意」の項2.参照)
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
急性腎障害
急性腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

消化器
頻度不明
下痢、悪心・嘔吐、食欲不振、腹痛、舌炎
過敏症注1)
頻度不明
発疹、そう痒、紅斑、浮腫
血液注2)
頻度不明
好酸球増多、白血球減少、顆粒球減少
腎臓注3)
頻度不明
BUNの上昇、クレアチニンの上昇、窒素血症、乏尿、蛋白尿
神経系
頻度不明
耳鳴、めまい
菌交代症注4)
頻度不明
口内炎、カンジダ症
注射部位
頻度不明
筋肉内投与による疼痛・硬結・壊死・無菌膿瘍、静脈内投与による血栓性静脈炎
その他
頻度不明
苦味、顔面のほてり、発熱、頭痛、倦怠感、膣炎、小水疱性皮膚炎、多発性関節炎
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)血液検査等の観察を十分に行うこと。
注3)定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。
注4)異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]
授乳婦:授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行する]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していないので、特に必要とする場合には慎重に投与すること。
低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。[外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加物としてベンジルアルコールを含有している。]

適用上の注意

本剤は用法・用量にしたがって、点滴静脈内投与又は筋肉内投与のみに使用すること。本剤の使用に際しては、以下の点に注意すること。
静脈内投与時:急速静注は行わないこと。(「重要な基本的注意」の項2.参照)
筋肉内投与時:
筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ必要最小限に行うこと。同一部位への反復注射は行わないこと。特に低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には注意すること。
神経走行部位を避けること。
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
本剤の使用は1回限りとし、開封後は速やかに使用し、使用後は廃棄すること。

薬物動態

生物学的同等性試験3)
クリンダマイシン注300mgシリンジ「タイヨー」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ2mL[クリンダマイシンリン酸エステルとして300mg(力価)]健康成人男子に絶食単回筋肉内投与して血漿中クリンダマイシン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
組織内濃度(参考)4)
クリンダマイシンリン酸エステル(20mg/kg)は、ラットに筋肉内投与後速やかに各組織に分布し、血漿および肺においては投与後0.25時間、腎臓および肝臓においては0.5時間に最高濃度に達した。
肺、肝臓および腎臓のいずれの組織においても血漿中濃度より高い値が認められた。

薬物動態の表

クリンダマイシン注300mgシリンジ「タイヨー」 絶食単回筋肉内投与
薬物動態パラメータ (平均±標準偏差、n=14)
 投与量
[mg(力価)]
AUC0-24
(μg・hr/mL)
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
クリンダマイシン注300mgシリンジ「タイヨー」30030.39±8.533.95±1.041.86±0.233.18±0.74
標準製剤[注射剤、300mg(力価)]30029.84±5.943.91±0.761.84±0.723.22±0.84
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

薬効薬理

作用機序5)
クリンダマイシンリン酸エステルは、生体内で加水分解されクリンダマイシンとして作用する。本剤は、細菌のたん白合成を阻害することにより抗菌作用を示す。
抗菌作用5)
クリンダマイシンは、グラム陽性菌、嫌気性菌に対して優れた抗菌活性を示し、肺炎球菌に対しても強い抗菌力が認められた。臨床分離のマイコプラズマに対しては1.56〜12.5μg/mLで抗菌作用が認められた。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
クリンダマイシンリン酸エステル(Clindamycin Phosphate)
略 号
CLDM
化学名
Methyl 7-chloro-6,7,8-trideoxy-6-[(2S,4R)-1-methyl-4-propylpyrrolidine-2-carboxamido]-1-thio-L-threo-α-D-galacto-octopyranoside 2-dihydrogen phosphate
分子式
C18H34ClN2O8PS
分子量
504.96
性 状
白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
構造式

取扱い上の注意

シリンジの使用方法
ピロー包装は使用直前まで開封しないこと。
シリンジが破損するおそれがあるため、強い衝撃を避けること。
ピロー包装から取り出す際、プランジャーを持って引き出さないこと。
薬液が漏れている場合や、薬液に混濁や浮遊物等の異常が認められるときは使用しないこと。
シリンジに破損等の異常が認められるときは使用しないこと。
輸送中の振動等でプランジャーが緩む場合があるため、緩みを確認の上、巻き締め仕直して使用すること。
シリンジ先端のゴム栓を外した後、シリンジ先端部に触れないこと。
開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液は容器とともに速やかに廃棄すること。
シリンジの再滅菌・再使用はしないこと。
注射針等を接続する場合は誤刺に注意し、しっかりと固定すること。
安定性試験結果の概要6)
長期保存試験(25℃、相対湿度60%、2年)の結果、クリンダマイシン注300mgシリンジ「タイヨー」及びクリンダマイシン注600mgシリンジ「タイヨー」は通常の市場流通下において2年間安定であることが確認された。

包装

●クリンダマイシン注300mgシリンジ「タイヨー」
[1シリンジ2mL中300mg(力価)]
10シリンジ
●クリンダマイシン注600mgシリンジ「タイヨー」
[1シリンジ4mL中600mg(力価)]
10シリンジ

主要文献

1
厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2
厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
3
武田テバファーマ(株)社内資料(生物学的同等性試験)
4
武田テバファーマ(株)社内資料(薬物動態試験)
5
武田テバファーマ(株)社内資料(薬効薬理試験)
6
武田テバファーマ(株)社内資料(安定性試験)

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。

武田テバファーマ株式会社 武田テバDIセンター
〒453-0801 名古屋市中村区太閤一丁目24番11号
TEL 0120-923-093

受付時間 9:00〜17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号
製造販売元
武田テバファーマ株式会社
名古屋市中村区太閤一丁目24番11号

その他の説明(付属機器の取り扱い等)

ピロー包装を開封し、シリンジ本体側から取り出してください。
〈注 意〉
●ピロー包装は使用直前まで開封しないでください。
●プランジャーを持って引き出さないでください。
●輸送中の振動等でプランジャーが緩む場合があります。緩みがある場合は、プランジャーを巻き締め仕直してご使用ください。
ゴム栓を回しながら引き抜いてください。
〈注 意〉
●ゴム栓取り外しの際、ゴム栓の先端部をつまみ、シリンジ先端部(針接続部)に指が触れないようにしてください。
誤って指が触れてしまった場合は使用しないでください。
ゴム栓を外したら直ちに注射針等を接続し、ご使用ください。

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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