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エピレオプチマル散50%

てんかん小発作治療剤

1g 30.7円

添付文書番号

1139001B1031_1_05

企業コード

170033

作成又は改訂年月

2022年1月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871139

薬効分類名

てんかん小発作治療剤

承認等

販売名

エピレオプチマル散50%

販売名コード

1139001B1031

販売名英字表記

Epileo petit mal Powders

販売名ひらがな

えぴれおぷちまるさん50%

承認番号等

承認番号
21900AMX00665000

販売開始年月

1967年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

エトスクシミド

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  2. 重篤な血液障害のある患者[血液障害を悪化させることがある。]

組成・性状

組成

エピレオプチマル散50%
有効成分
1g中
エトスクシミド  500mg
添加剤
含水二酸化ケイ素、サッカリンナトリウム水和物、白糖、香料

製剤の性状

エピレオプチマル散50%
剤形散剤
白色

効能又は効果

定型欠神発作(小発作)、小型(運動)発作〔ミオクロニー発作、失立(無動)発作、点頭てんかん(幼児けい縮発作、BNSけいれん等)〕

用法及び用量

通常成人には1日0.9~2g(エトスクシミドとして、450~1000mg)を2~3回に分けて経口投与する。
小児は1日0.3~1.2g(エトスクシミドとして、150~600mg)を1~3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 混合発作型では、単独投与により大発作の誘発又は増悪を招くことがある。
  2. 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。
  3. 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
  4. 羞明が起こることがあるので、定期的に視力検査を行うことが望ましい。

特定の背景を有する患者に関する注意

腎機能障害患者

作用が強くあらわれやすい。

肝機能障害患者

作用が強くあらわれやすい。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。胎盤を通過することが報告されており、本剤を妊娠中に投与された患者において、口唇裂等を有する児を出産したとの報告がある。また、新生児に離脱症状又は鎮静症状が認められたとの報告がある。

授乳婦

授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中に移行することが報告されている。

高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
バルプロ酸ナトリウム
本剤の作用が増強されることがある。
本剤の代謝が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
フェニトイン
フェニトインの作用を増強することがある。
機序は不明である。
カルバマゼピン
ルフィナミド
本剤の作用が減弱されることがある。
相手薬剤がCYP3A4を誘導し、本剤の代謝が促進され血中濃度が低下する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. Stevens-Johnson症候群(頻度不明)
    発熱、皮膚・粘膜の発疹又は紅斑、壊死性結膜炎等の症候群があらわれることがある。
  2. SLE様症状(頻度不明)
    発熱、紅斑、筋肉痛、関節痛、リンパ節腫脹、胸部痛等があらわれることがある。
  3. 再生不良性貧血、汎血球減少(いずれも頻度不明)

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
猩紅熱様・麻疹様・中毒疹様発疹又は光線過敏症
血液
白血球減少、好酸球増多、顆粒球減少
精神神経系
頭痛、眠気、眩暈、疲労感、多幸感、妄想、運動失調、幻覚
抑うつ、夜驚、焦躁多動、攻撃性
羞明注)
消化器
悪心・嘔吐、食欲不振、腹痛、下痢
胃痙攣
その他
しゃっくり
注)

その他の注意

臨床使用に基づく情報
  1. 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。

薬物動態

代謝

本剤の代謝に関与する主なチトクロームP450(CYP)分子種は、CYP3A4であると考えられる。

PharmacokineticsEtc

  1. 有効血中濃度:成人40~100μg/mL
  2. 血中濃度測定頻度:月1回

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床成績
    一般臨床試験において、てんかん小発作に対する本剤の有効性が認められており、そのうち主なものは次のとおりであった。
    • 定型欠神発作(小発作)に対する本剤の有効率は、90.2%(239/265)となり、そのうち完全抑制率は61.1%(162例)であった。
    • ミオクロニー発作に対する本剤の有効率は、56.4%(44/78)であった。

薬効薬理

作用機序
エトスクシミドは視床神経細胞でヒトT型Ca2+チャネルを治療上適切な濃度で遮断し、低閾値Ca2+電流(T電流)を減少させる。視床神経細胞での高振幅のT電流スパイクによる3Hzの棘徐波活動などの発振活動が欠神発作に関与しており、エトスクシミドによるT電流減少が欠神発作抑制に関連すると考えられる。
抗痙攣作用
カルジアゾール痙攣と小発作には類似性がみられるが、マウスによる実験では、カルジアゾール注射による痙攣の発現を本薬は著明に遅延、抑制した。しかし、電気痙攣には無効であった。
臨床脳波像の改善作用
小発作患者において臨床発作の改善と並行して、異常脳波、特に小発作波形(3c/s spike and wave)の消失、ないしは持続時間の短縮、発現頻度の減少、Seizure dischargeの短縮などの改善がみられる。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
エトスクシミド(Ethosuximide)
化学名
(2RS)-2-Ethyl-2-methylsuccinimide
分子式
C7H11NO2
分子量
141.17
性状
エトスクシミドは白色のパラフィン状の固体又は粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。
本品はメタノール、エタノール(95)、ジエチルエーテル又は N,N -ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく、水に溶けやすい。
化学構造式
融点
約48℃

取扱い上の注意

  1. 開栓後は湿気を避けて保存すること。

包装

〈エピレオプチマル散50%〉
500g(ボトル、乾燥剤セットキャップ)

主要文献

1
Kuhnz W. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol., 1984;18(5):671-677[EO-0085]
2
Bachmann K. et al.:Xenobiotica, 2003;33(3):265-276[EO-0089]
3
Gomora J. C. et al.:Mol. Pharmacol., 2001;60(5):1121-1132[EO-0097]
4
Sorel L.:Acta Neurol. Psychiatr. Belg., 1960; 60:551-559[EO-0032]
5
平井富雄ら:精神医学, 1965;7(2):142-151[EO-0001]

文献請求先及び問い合わせ先

エーザイ株式会社 hhcホットライン
〒112-8088 東京都文京区小石川4-6-10
フリーダイヤル 0120-419-497

製造販売業者等

製造販売元
エーザイ株式会社
東京都文京区小石川4-6-10

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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