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閲覧履歴

ホスミシンS静注用1g

ホスホマイシン系抗生物質製剤

1瓶 587円

作成又は改訂年月

**
2018年3月改訂
(第5版)
*
2011年4月改訂

日本標準商品分類番号

876135

薬効分類名

ホスホマイシン系抗生物質製剤

承認等

販売名

ホスミシンS静注用0.5g

販売名コード

6135400F1051

承認・許可番号

21800AMX10026000
FOSMICIN-S 0.5g FOR INJECTION

薬価基準収載年月

2006年6月

販売開始年月

2006年8月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
バイアル及び外箱に最終年月表示

基準名

日本薬局方
注射用ホスホマイシンナトリウム

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ホスミシンS静注用0.5gは、1バイアル中に下記の成分を含有する。
有効成分
日局ホスホマイシンナトリウム 500mg(力価)
添加物
無水クエン酸

性状

形状結晶性の粉末
白色
pH6.5〜8.5 1.0g(力価)/20mL(水)
浸透圧比約1 20mg(力価)/mL(日局注射用水)
約3 50mg(力価)/mL(日局注射用水)
約2 20mg(力価)/mL(日局5%ブドウ糖注射液)
約4 50mg(力価)/mL(日局5%ブドウ糖注射液)
(浸透圧比:日局生理食塩液対比)

販売名

ホスミシンS静注用1g

販売名コード

6135400F2163

承認・許可番号

21800AMX10027000
FOSMICIN-S 1g FOR INJECTION

薬価基準収載年月

2006年6月

販売開始年月

2006年8月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
バイアル及び外箱に最終年月表示

基準名

日本薬局方
注射用ホスホマイシンナトリウム

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ホスミシンS静注用1gは、1バイアル中に下記の成分を含有する。
有効成分
日局ホスホマイシンナトリウム 1g(力価)
添加物
無水クエン酸

性状

形状結晶性の粉末
白色
pH6.5〜8.5 1.0g(力価)/20mL(水)
浸透圧比約1 20mg(力価)/mL(日局注射用水)
約3 50mg(力価)/mL(日局注射用水)
約2 20mg(力価)/mL(日局5%ブドウ糖注射液)
約4 50mg(力価)/mL(日局5%ブドウ糖注射液)
(浸透圧比:日局生理食塩液対比)

販売名

ホスミシンS静注用2g

販売名コード

6135400F3178

承認・許可番号

21800AMX10028000
FOSMICIN-S 2g FOR INJECTION

薬価基準収載年月

2006年6月

販売開始年月

2006年8月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
バイアル及び外箱に最終年月表示

基準名

日本薬局方
注射用ホスホマイシンナトリウム

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ホスミシンS静注用2gは、1バイアル中に下記の成分を含有する。
有効成分
日局ホスホマイシンナトリウム 2g(力価)
添加物
無水クエン酸

性状

形状結晶性の粉末
白色
pH6.5〜8.5 1.0g(力価)/20mL(水)
浸透圧比約1 20mg(力価)/mL(日局注射用水)
約3 50mg(力価)/mL(日局注射用水)
約2 20mg(力価)/mL(日局5%ブドウ糖注射液)
約4 50mg(力価)/mL(日局5%ブドウ糖注射液)
(浸透圧比:日局生理食塩液対比)

禁忌

ホスホマイシンに対して過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

**急性気管支炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

効能又は効果/用法及び用量

<適応菌種>
ホスホマイシンに感性のブドウ球菌属、大腸菌、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・レットゲリ、緑膿菌
<適応症>
敗血症、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎

用法及び用量

[点滴静脈内注射]
通常、成人にはホスホマイシンとして1日2〜4g(力価)、また小児には1日100〜200mg(力価)/kgを2回に分け、補液100〜500mLに溶解して、1〜2時間かけて静脈内に点滴注射する。
[静脈内注射]
通常、成人にはホスホマイシンとして1日2〜4g(力価)、また小児には1日100〜200mg(力価)/kgを2〜4回に分け、5分以上かけてゆっくり静脈内に注射する。溶解には日局注射用水又は日局ブドウ糖注射液を用い、本剤1〜2g(力価)を20mLに溶解する。
なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

使用上の注意

慎重投与

本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質のある患者
肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]

重要な基本的注意

**本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
本剤は14.5mEq/g(力価)のナトリウムを含有するので、心不全、腎不全、高血圧症等ナトリウム摂取制限を要する患者に投与する場合は注意すること。

副作用

副作用等発現状況の概要

市販後使用成績調査の結果、全国2,618施設から総症例33,711例の臨床例が報告された。副作用発現症例数は591例(1.75%)であり、副作用発現件数は710件であった。
主な副作用は、肝臓・胆管系障害(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等)378例、皮膚・皮膚付属器障害(発疹、そう痒、蕁麻疹等)88例、消化管障害(下痢、嘔気、嘔吐、腹痛、食欲不振等)78例、代謝・栄養障害(Al-P上昇、LDH上昇、高ナトリウム血症等)25例、血管(心臓外)障害(血管痛、潮紅)15例、一般的全身障害(発熱、怠感等)14例、泌尿器系障害(腎機能異常等)10例、中枢・末梢神経系障害(知覚減退)7例、白血球・網内系障害(白血球減少等)7例であった。(静注用ホスミシンSの再審査終了時)

重大な副作用

**ショック、アナフィラキシー(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、胸内苦悶、呼吸困難、血圧低下、チアノーゼ、蕁麻疹、不快感等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
痙攣(頻度不明)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

肝臓
0.1〜5%未満
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、γ-GTP、ビリルビンの上昇
血液
0.1%未満
貧血、顆粒球減少、白血球減少、好酸球増多
腎臓
0.1%未満
腎機能異常、浮腫、BUN上昇、蛋白尿、電解質異常
消化器
0.1〜5%未満
下痢
0.1%未満
口内炎、嘔気、嘔吐、腹痛、食欲不振
皮膚
0.1〜5%未満
発疹
0.1%未満
紅斑、蕁麻疹、そう痒感
呼吸器系
0.1%未満
咳嗽、喘息発作
神経系
0.1%未満
しびれ感、眩暈
投与部位
0.1〜5%未満
血管痛
0.1%未満
静脈炎
その他
0.1%未満
頭痛、口渇、発赤、発熱、怠感、胸部不快感、胸部圧迫感、心悸亢進

高齢者への投与

本剤は、主として腎臓から排泄される(「薬物動態」の項参照)が、高齢者では、一般に腎機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすいので注意すること。特に心不全、腎不全、高血圧症等ナトリウム摂取制限を要する高齢者に投与する場合は用量に留意するなど注意すること。[「重要な基本的注意」の項参照]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないことが望ましい。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。

適用上の注意

投与経路
静脈内にのみ使用すること。なお、可能な限り点滴静脈内注射により使用することが望ましい。
投与時
静脈内投与により静脈炎、血管痛があらわれることがあるので、注射部位、注射方法に十分注意し、注射速度をできるだけ遅くすること。

その他の注意

長期投与の患者では定期的に肝機能、腎機能、血液検査を行うことが望ましい。

薬物動態

血中濃度
成人2,3)
本剤を静注又は点滴静注したときの血清中濃度、薬物動態パラメータは、以下に示すとおりであった。
(下表参照)

静注後の平均血清中濃度

点滴静注後の平均血清中濃度
小児4)
学童期の小児4例(体重20〜37kg、平均28kg)に本剤1.0g(力価)を4分間で静注したとき、30分〜1時間後の血中濃度は93.8〜107μg/mL、T1/2は平均1.3時間であった。
蛋白結合
平衡透析法により測定したヒト血清蛋白との結合率は2.16%であった。
喀痰中濃度2)
呼吸器疾患患者5例に本剤1.0g(力価)静注後の喀痰中濃度のピークは3時間後に認められ、平均7.0μg/mLであった。
代謝・排泄3)
ホスホマイシンは、体内で代謝されずに、大部分が未変化体のまま、尿中に排泄される。
健康成人3例にホスホマイシンナトリウム1.0、2.0g(力価)を1、2時間で点滴静注したとき、点滴終了後10〜11時間までの尿中排泄率は、95〜99%であった。
対象者n投与量(g(力価))溶解液量(mL)投与時間Cmax(μg/mL)T1/2(時間)
成人患者61.0205分74注)1.7
健康成人31.02001時間87.31.5
健康成人32.03001時間157.31.8
健康成人32.03002時間98.31.7
注)投与30分後の血清中濃度

臨床成績

比較試験及び一般臨床試験での臨床効果は次のとおりであった。5〜12)(静注用ホスミシンSの承認時)
敗血症(敗血症、菌血症)に対して40.0%(6/15例)の有効率を示した。
肺炎(肺炎、気管支肺炎)、急性気管支炎及び慢性呼吸器病変の二次感染(気管支炎、細気管支炎、気管支拡張症の感染時)、肺膿瘍(肺化膿症)、膿胸に対して、64.8%(107/165例)の有効率を示した。
腹膜炎、腎盂腎炎、膀胱炎に対して67.6%(213/315例)の有効率を示した。
子宮付属器炎93.5%(29/31例)、子宮内感染91.3%(42/46例)、子宮旁結合織炎(子宮旁結合織炎、骨盤死腔炎)82.6%(19/23例)、バルトリン腺炎100%(15/15例)の有効率を示した。

薬効薬理

in vitro抗菌作用13)
ホスホマイシンは、グラム陽性菌、陰性菌に対し殺菌的に作用する。特に緑膿菌、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、セラチア・マルセッセンス及び多剤耐性の黄色ブドウ球菌、大腸菌に優れた抗菌作用を示した。
作用機序14〜16)
ホスホマイシンの作用機序は、極めてユニークである。すなわち、細胞質膜の能動輸送系によってホスホマイシンが効率的に菌体内に取込まれ、細胞壁peptidoglycanの生合成を初期段階で阻害することにより抗菌作用を示す。
(β-lactam系抗生物質は最終段階で阻害する。)

有効成分に関する理化学的知見

性 状
ホスホマイシンナトリウムは白色の結晶性の粉末である。
本品は水に極めて溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
一般名
ホスホマイシンナトリウム
Fosfomycin Sodium
略 号
FOM
化学名
Disodium(2R,3S)-3-methyloxiran-2-ylphosphonate
分子式
C3H5Na2O4P
分子量
182.02
構造式
分配係数
(log10 1-オクタノール層/水層、20±5℃)
(下表参照)
pH2.0〜10.0
<−3.0

取扱い上の注意

本剤の溶解時に溶解熱を発生し温かくなることがあるが、品質に影響はない。

包装

ホスミシンS静注用0.5g
1バイアル中 500mg(力価)含有 10バイアル
ホスミシンS静注用1g
1バイアル中 1g(力価)含有 10バイアル
ホスミシンS静注用2g
1バイアル中 2g(力価)含有 10バイアル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
**厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2
副島林造ほか:Chemotherapy,23(11):3389,1975
3
川畑徳幸ほか:Jpn.J.Antibiot.,31(9):549,1978
4
中沢 進ほか:Chemotherapy,23(11):3415,1975
5
加藤康道ほか:Chemotherapy,23(11):3305,1975
6
品川晃二ほか:診療と新薬,13(2):261,1976
7
松本慶蔵ほか:臨床と研究,53(9):2819,1976
8
佐藤昭太郎ほか:泌尿紀要,25(1):87,1979
9
三木文雄ほか:Chemotherapy,25(10):2934,1977
10
白羽弥右衛門ほか:薬物療法,10(5):787,1977
11
千村哲朗ほか:産婦人科の世界,34(6):655,1982
12
高瀬善次郎ほか:産婦人科の世界,35(6):647,1983
13
宮内慶之輔ほか:Jpn.J.Antibiot.,28(3):320,1975
14
Fosfomycinの作用機作(社内資料)
15
Kahan,F.M.,et al.:Ann.N.Y.Acad.Sci.,235:364,1974
16
鶴岡 勉:日本化学療法学会雑誌,47(3):115,1999

文献請求先

**文献請求先・製品情報お問い合わせ先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

*Meiji Seika ファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
フリーダイヤル(0120)093-396 電話(03)3273-3539
FAX(03)3272-2438

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*製造販売元
Meiji Seika ファルマ株式会社
東京都中央区京橋2-4-16

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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