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閲覧履歴

ロイコボリン注3mg

抗葉酸代謝拮抗剤

1管 319円

添付文書番号

3929403A1034_3_04

企業コード

672212

作成又は改訂年月

2023年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873929

薬効分類名

抗葉酸代謝拮抗剤

承認等

販売名

ロイコボリン注3mg

販売名コード

3929403A1034

販売名英字表記

LEUCOVORIN INJECTION 3mg

販売名ひらがな

ろいこぼりんちゅう3mg

承認番号等

承認番号
21600AMY00097

販売開始年月

1963年3月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
2年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ホリナートカルシウム水和物(別名:ロイコボリンカルシウム)

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ロイコボリン注3mg
容量
1mL
有効成分
1アンプル中
日局 ホリナートカルシウム水和物
[ホリナート(ロイコボリン)として 3.0mg]
添加剤
パラオキシ安息香酸プロピル 0.2mg
パラオキシ安息香酸メチル 0.8mg
pH調節剤

製剤の性状

ロイコボリン注3mg
外観
淡黄色澄明の水溶性注射液
pH
6.5~8.5
[3mg/mL 水溶液]
浸透圧比
(生理食塩液に対する比)
約0.1
[3mg/mL 水溶液]

効能又は効果

葉酸代謝拮抗剤の毒性軽減

用法及び用量

〈メトトレキサート通常療法、CMF療法、メトトレキサート関節リウマチ療法又はM-VAC療法〉
メトトレキサート通常療法、CMF療法、メトトレキサート関節リウマチ療法又はM-VAC療法でメトトレキサートによると思われる副作用が発現した場合には、通常、ロイコボリンとして成人1回6~12mgを6時間間隔で4回筋肉内注射する。
なお、メトトレキサートを過剰投与した場合には、投与したメトトレキサートと同量を投与する。
〈メトトレキサート・ロイコボリン救援療法〉
通常、メトトレキサート投与終了3時間目よりロイコボリンとして1回15mgを3時間間隔で9回静脈内注射、以後6時間間隔で8回静脈内又は筋肉内注射する。
メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
通常、メトトレキサート投与後24時間目よりロイコボリンとして1回15mgを6時間間隔で2~6回(メトトレキサート投与後24、30、36、42、48、54時間目)静脈内又は筋肉内注射する。
メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
葉酸代謝拮抗剤
スルファメトキサゾール・トリメトプリム等
これらの薬剤の作用が減弱することがある。
本剤によって葉酸代謝拮抗作用が減弱するためと考えられる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
    発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
発疹、発熱、発赤
投与部位
血管痛(静脈内注射時)、一過性の疼痛(筋肉内注射時)

適用上の注意

薬剤投与時の注意
〈効能共通〉
  1. 本剤は髄腔内投与しないこと。
  2. メトトレキサートの過量投与時は、すみやかに本剤を投与すること。メトトレキサートと本剤の投与間隔が長いほど、本剤の効果が低下することがある。
  3. 筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため下記の点に注意すること。
    1. 筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。
      なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。
      また、新生児、低出生体重児、乳児、小児には特に注意すること。
    2. 神経走行部位を避けるよう注意すること。
    3. 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
  1. メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法における本剤の投与回数は2~6回であるが、投与回数の目安は次のとおりである。
    腎機能の低下傾向などによるメトトレキサートの排泄遅延のおそれのある患者、又は一般状態の悪い患者(特に低栄養状態)では、投与回数を多くすることが望ましい(6回)。一般状態が良好で、かつ腎機能が正常な患者では、投与回数を少なくすることができる。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
葉酸の投与により、ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血(悪性貧血等)が隠蔽されるとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健常成人に本剤5管(15mg)を静脈内投与した時の血清中ロイコボリン濃度は投与5分後に最高値(3,548ng/mL)に達し、半減期は5時間である。また、活性型葉酸(5-methyl tetrahydrofolate)は、1時間後に最高値(177ng/mL)となり、半減期は2.5時間である。

薬効薬理

作用機序
ロイコボリンは、下記の機序により葉酸代謝拮抗剤であるメトトレキサートの毒性を軽減する。
メトトレキサートは、2水素葉酸を4水素葉酸に変換させる酵素である2水素葉酸還元酵素(dihydrofolate reductase:DHFR)の働きを阻止し核酸合成を停止させる。一方、ロイコボリンはメトトレキサートが作用する酵素に関与せず、細胞の葉酸プールに取り込まれ、活性型葉酸(5,10-methylene tetrahydrofolate等)となり、細胞の核酸合成を再開させる,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ホリナートカルシウム水和物(Calcium Folinate Hydrate)
(別名:ロイコボリンカルシウム)
化学名
Monocalcium N-(4-{[(2-amino-5-formyl-4-oxo-1,4,5,6,7,8-hexahydropteridin-6-yl)methyl]amino}benzoyl)-L-glutamate hydrate
分子式
C20H21CaN7O7xH2O
性状
本品は白色~淡黄色の結晶性の粉末である。
本品は水にやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。
化学構造式

取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

包装

10アンプル

主要文献

1
社内資料:ロイコボリン注3mg血清中濃度 [L70010000053]
2
Goldman ID.:Cancer Treatment Reports. 1981;65(Suppl.1):13-17
3
田口博國:臨床血液. 1981;22(11):1687-1699

文献請求先及び問い合わせ先

ファイザー株式会社
Pfizer Connect/メディカル・インフォメーション
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
TEL 0120-664-467

製造販売業者等

製造販売元
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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