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ピレチア錠(25mg)

抗ヒスタミン剤、抗パーキンソン剤

1錠 5.7円

添付文書番号

4413002C1035_2_04

企業コード

400186

作成又は改訂年月

2023年5月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871169

薬効分類名

抗ヒスタミン剤、抗パーキンソン剤

承認等

販売名

ピレチア細粒10%

販売名コード

4413002C1035

販売名英字表記

PYRETHIA Fine granules

販売名ひらがな

ぴれちあさいりゅう10%

承認番号等

承認番号
21800AMX10784000

販売開始年月

1977年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

劇薬

販売名

ピレチア錠(5mg)

販売名コード

4413002F1031

販売名英字表記

PYRETHIA Tablets

販売名ひらがな

ぴれちあじょう(5mg)

承認番号等

承認番号
13028KUZ10773002

販売開始年月

1955年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

販売名

ピレチア錠(25mg)

販売名コード

4413002F2054

販売名英字表記

PYRETHIA Fine Tablets

販売名ひらがな

ぴれちあじょう(25mg)

承認番号等

承認番号
13028KUZ10773001

販売開始年月

1955年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

一般的名称

プロメタジンメチレンジサリチル酸塩プロメタジン塩酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある。]
  3. バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる。]
  4. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  5. 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[排尿困難を悪化させることがある。]
  6. 2歳未満の乳幼児

組成・性状

組成

ピレチア細粒10%
有効成分
1g中
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩  135mg
プロメタジン塩酸塩として100mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、メチルセルロース
ピレチア錠(5mg)
有効成分
1錠中
日局 プロメタジン塩酸塩  5mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、白糖、ゼラチン、アラビアゴム末、沈降炭酸カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、カルナウバロウ、赤色3号、黄色5号
ピレチア錠(25mg)
有効成分
1錠中
日局 プロメタジン塩酸塩  25mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、白糖、ゼラチン、アラビアゴム末、沈降炭酸カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、カルナウバロウ、赤色3号、黄色5号

製剤の性状

ピレチア細粒10%
性状
白色の細粒剤
ピレチア錠(5mg)
外形
表面
直径

約6.1mm
裏面
重さ

約0.12g
側面
厚さ

約3.7mm
識別コードTTS-161
性状
ごくうすい赤だいだい色の糖衣錠
ピレチア錠(25mg)
外形
表面
直径

約6.1mm
裏面
重さ

約0.12g
側面
厚さ

約3.7mm
識別コードTTS-162
性状
うすい赤だいだい色の糖衣錠

効能又は効果

  • パーキンソニスム
  • 麻酔前投薬
  • 人工(薬物)冬眠
  • 感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽
  • 皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、薬疹、中毒疹)
  • 枯草熱
  • アレルギー性鼻炎
  • じん麻疹
  • 血管運動性浮腫
  • 振せん麻痺
  • 動揺病

効能又は効果に関連する注意

抗パーキンソン剤は、フェノチアジン系化合物、ブチロフェノン系化合物等による口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない。場合によっては、このような症状を増悪、顕性化させることがある。

用法及び用量

プロメタジン塩酸塩として、通常成人1回5~25mgを1日1~3回経口投与する。
振せん麻痺、パーキンソニスムには1日25~200mgを、適宜分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように十分注意すること。
  2. 制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 開放隅角緑内障の患者
    抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
  2. 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
    悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。

肝機能障害患者

肝機能障害を悪化させるおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

  1. 2歳未満の乳幼児
    投与しないこと。小児(特に2歳未満)に投与した場合、乳児突然死症候群(SIDS)及び乳児睡眠時無呼吸発作があらわれたとの報告がある。 また、外国で、2歳未満の乳幼児への投与により致死的な呼吸抑制が起こったとの報告がある。
  2. 2歳以上の幼児、小児
    治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。2歳以上の幼児、小児を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に、生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗コリン作用を有する薬剤
フェノチアジン系化合物、三環系抗うつ剤等
臨床症状:相互に抗コリン作用を増強することがある。更には、腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがある。なお、この悪心・嘔吐は、本剤及び他のフェノチアジン系化合物等の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。
措置方法:減量するなど慎重に投与すること。また、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止すること。
共に抗コリン作用を有する。
中枢神経抑制剤
バルビツール酸誘導体・麻酔剤等
相互に中枢神経抑制作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
共に中枢神経抑制作用を有する。
アルコール
相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
共に中枢神経抑制作用を有する。
降圧剤
カルシウム拮抗剤、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤等
相互に降圧作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
共に降圧作用を有する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
    抗精神病薬及び抗うつ剤との併用において、本剤及び併用薬の減量又は中止により、発熱、無動緘黙、意識障害、強度の筋強剛、不随意運動、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、体冷却、水分補給等の全身管理等の適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇があらわれることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下があらわれることがある。
  2. 乳児突然死症候群(SIDS)(頻度不明)、乳児睡眠時無呼吸発作(頻度不明)

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
発疹、光線過敏症
肝臓
肝障害
血液
白血球減少、顆粒球減少
精神神経系
眠気、めまい、倦怠感、頭痛、耳鳴、視覚障害、不安感、興奮、神経過敏、不眠、痙攣
消化器
悪心・嘔吐、口渇、食欲不振、下痢、腹痛
循環器
血圧上昇、低血圧、頻脈、起立性低血圧
その他
発汗、咳嗽、振戦
注)発現頻度は、再評価の結果を含む。

過量投与

  1. 症状
    傾眠、意識消失等の中枢神経抑制、低血圧、口渇、瞳孔散大、呼吸障害、錐体外路症状等である。その他、幻覚、痙攣等の中枢神経興奮作用があらわれることがある。
  2. 処置
    アドレナリンは更に血圧低下を引き起こすおそれがあるので使用しないこと。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
〈錠〉
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

健康成人6名にプロメタジン塩酸塩25mg、50mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータを表16-1に示す(外国人によるデータ)。
表16-1 薬物動態パラメータ
投与量
(mg)
n
Cmax
(ng/mL)
tmax
(hr)
AUC0-24
(ng・hr/mL)
t1/2
(hr)
25
6
11.2±2.6
2.7±0.6
111.7±17.2
12.7±2.4
50
6
39.2±8.2
2.5±0.6
333.3±45.9
13.7±2.1
(測定法:HPLC)(mean±S.D.)

吸収

  1. 吸収率:80%以上
  2. 生物学的利用率:25%

分布

蛋白結合率:76~80%(外国人によるデータ)

代謝

  1. 肝臓で主にプロメタジンスルホキシドとデスメチルプロメタジンに代謝される(外国人によるデータ)。
  2. 肝での初回通過効果:有(外国人によるデータ)
  3. 肝代謝には主にCYP2D6が関与する(in vitro)。

排泄

  1. 尿中には主としてプロメタジンスルホキシドが排泄される(外国人によるデータ)。

薬効薬理

作用機序
プロメタジンは強力な抗ムスカリン作用を持っており、抗動揺病効果を有するH1拮抗薬である 。
抗ヒスタミン作用
モルモットにあらかじめ抗ヒスタミン剤を投与することにより、ヒスタミンによる死亡を阻止することができるが、この方法によるとジフェンヒドラミンの約30倍、トリペレナミンの約15倍の抗ヒスタミン作用を示した。
抗アナフィラキシー作用
モルモットの羊血清によるアナフィラキシーを強く阻止した,
抗パーキンソン作用
トレモリンにより惹起されるマウスの振戦に対して、トリヘキシフェニジルの約2.8倍の抑制作用を示した。
神経系に対する作用
中枢神経抑制作用、強化麻酔・催眠増強・鎮痛・体温下降・制吐作用、中等度の副交感神経抑制・軽度の交感神経抑制作用、局所麻酔・鎮痙・血圧降下作用を有する,,

有効成分に関する理化学的知見

19.1 ピレチア細粒
一般的名称
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩
(Promethazine Methylenedisalicylate)
化学名
※1:(2RS)-N,N-Dimethyl-1-(10H-phenothiazin-10-yl)propan-2-ylamine 5,5'-methylenedi(2-hydroxybenzoate)
※2:(2RS)-N,N-Dimethyl-1-(10H-phenothiazin-10-yl)propan-2-ylamine 3,5'-methylenedi(2-hydroxybenzoate)
※3:(2RS)-N,N-Dimethyl-1-(10H-phenothiazin-10-yl)propan-2-ylamine 3-(3-carboxy-4-hydroxybenzyl)-5,5'-methylenedi(2-hydroxybenzoate)
分子式
※1:C34H40N4S2・C15H12O6
※2:C34H40N4S2・C15H12O6
※3:C51H60N6S3・C23H18O9
分子量
※1:857.09
※2:857.09
※3:1291.64
性状
白色~微黄色の結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
化学構造式
融点
約211℃(分解)
19.2 ピレチア錠
一般的名称
プロメタジン塩酸塩
(Promethazine Hydrochloride)
化学名
(2RS)-N,N-Dimethyl-1-(10H-phenothiazin-10-yl)propan-2-ylamine monohydrochloride
分子式
C17H20N2S・HCl
分子量
320.88
性状
白色~淡黄色の粉末である。
水に極めて溶けやすく、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
光によって徐々に着色する。
水溶液(1→25)は旋光性を示さない。
化学構造式
融点
約223℃(分解)

取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

包装

〈ピレチア細粒10%〉
100g[プラスチック瓶、バラ、乾燥剤入り]
500g[アルミ袋、バラ]
〈ピレチア錠(5mg)〉
100錠[プラスチック瓶、バラ]
1000錠[プラスチック瓶、バラ]
〈ピレチア錠(25mg)〉
100錠[10錠(PTP)×10]
1000錠[10錠(PTP)×100]
1000錠[プラスチック瓶、バラ]

主要文献

1
Buck, M. L. et al.:Ann. Pharmacother. 1991;25:244-247
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Moolenaar, F. et al.:Int. J. Pharm. 1981;9:353-357
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Taylor, G. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1983;15:287-293
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DiGregorio, G. J. et al.:J. Pharm. Sci. 1980;69(12):1457-1459
5
Nakamura, K. et al.:Pharmacogenetics. 1996;6:449-457
6
髙折修二他監訳:グッドマン・ギルマン薬理書(第12版)2013:431-432
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Hamburger, J. et al.:Presse Med. 1947;58(4):661-662
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Halpern, B. N.:Arch. Int. Pharmacodyn. Ther. 1947;74(3, 4):314-333
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Hitomi, M. et al.:Arzneim.-Forsch. 1972;22(6):953-961
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Kopera, J. et al.:Br. J. Pharmacol. 1954;9:392-401
11
城戸良之助他:応用薬理 1968;2(2):173-179
12
峰下銕雄他:基礎と臨床 1971;5(2):325-340

文献請求先及び問い合わせ先

高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話 0120-989-813
FAX 048-816-4183

製造販売業者等

製造販売元
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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