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閲覧履歴

セレナール錠5

マイナートランキライザー

1錠 5.7円

添付文書番号

1124013B1031_3_04

企業コード

530258

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871124

薬効分類名

マイナートランキライザー

承認等

販売名

セレナール錠5

販売名コード

1124013F1033

販売名英字表記

SERENAL Tablets 5

販売名ひらがな

せれなーるじょう5

承認番号等

承認番号
14500AMZ03013

販売開始年月

1970年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

向精神薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

セレナール錠10

販売名コード

1124013F2064

販売名英字表記

SERENAL Tablets 10

販売名ひらがな

せれなーるじょう10

承認番号等

承認番号
14500AMZ03014

販売開始年月

1970年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

向精神薬
処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

セレナール散10%

販売名コード

1124013B1031

販売名英字表記

SERENAL Powder 10%

販売名ひらがな

せれなーるさん10%

承認番号等

承認番号
14500AMZ03020

販売開始年月

1970年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

向精神薬
処方箋医薬品 注3)
注3)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

オキサゾラム

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  3. 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]

組成・性状

組成

セレナール錠5
有効成分
1錠中オキサゾラム(日局)  5mg
添加剤
トウモロコシデンプン、乳糖水和物、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、精製白糖、ゼラチン、無水リン酸水素カルシウム、アラビアゴム末、酸化チタン、沈降炭酸カルシウム、グリセリン脂肪酸エステル、ポビドン、カルナウバロウ
セレナール錠10
有効成分
1錠中オキサゾラム(日局)  10mg
添加剤
トウモロコシデンプン、乳糖水和物、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、精製白糖、ゼラチン、無水リン酸水素カルシウム、アラビアゴム末、酸化チタン、沈降炭酸カルシウム、グリセリン脂肪酸エステル、ポビドン、カルナウバロウ
セレナール散10%
有効成分
1g中オキサゾラム(日局)  100mg
添加剤
ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖水和物

製剤の性状

セレナール錠5
外形
大きさ
大きさ(直径)
5.8mm
大きさ(厚さ)
3.4mm
質量90mg
識別コードNF106
色・剤形
白色・糖衣錠
セレナール錠10
外形
大きさ
大きさ(直径)
7.4mm
大きさ(厚さ)
4.0mm
質量170mg
識別コードNF107
色・剤形
白色・糖衣錠
セレナール散10%
色・剤形
ほとんど白色・微細な粒を含む粉末

効能又は効果

  • 神経症における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害
  • 心身症(消化器疾患、循環器疾患、内分泌系疾患、自律神経失調症)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ
  • 麻酔前投薬

用法及び用量

〈神経症における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害、心身症における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ〉
通常成人オキサゾラムとして1回10~20mg、1日3回経口投与する。
なお年齢・症状に応じ適宜増減する。
〈麻酔前投薬〉
通常オキサゾラムとして1~2mg/kgを就寝前又は手術前に経口投与する。
なお年齢・症状・疾患に応じ適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
  2. 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 心障害のある患者
    症状が悪化するおそれがある。
  2. 脳に器質的障害のある患者
    作用が強くあらわれる。
  3. 衰弱患者
    嗜眠状態や運動失調になりやすい。
  4. 中等度又は重篤な呼吸不全のある患者
    他のベンゾジアゼピン系薬剤で、呼吸機能の低下している患者に投与したところ、呼吸不全をおこし、炭酸ガスナルコーシスになったとの報告がある。

腎機能障害患者

薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。一般に排泄が遅延する傾向がある。

肝機能障害患者

薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。一般に排泄が遅延する傾向がある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  1. 妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤の投与を受け、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
  2. ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。
  3. 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
  4. マウスでの試験(20・100・500・1,000mg/kg器官形成期に6日間 経口)及びラットでの試験(20・100・300・600mg/kg器官形成期に6日間 経口)において、各々100mg/kg、300mg/kg以上の投与群で胎児に対する発育抑制作用が認められている。

授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で報告されており、また黄疸を増強する可能性がある。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等(クロルプロマジン、フェノバルビタール等)
アルコール
併用によりその作用が増強されることがあるので、投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。
相加的な中枢神経抑制作用の増強
MAO阻害剤
セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩
併用によりその作用が増強されることがあるので、投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。
本剤の代謝が抑制される。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 依存性(頻度不明)
    連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。

その他の副作用

1%以上
1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気
ふらつき、不眠、めまい、いらいら、頭痛、舌のもつれ
頭重感
循環器注)
頻脈
消化器
口渇、悪心、食欲不振、便秘、下痢、胃部不快感
嘔吐
過敏症
発疹・かゆみ・蕁麻疹
骨格筋
倦怠感
注)麻酔前投薬として用いた場合

過量投与

  1. 処置
    本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。

薬物動態

血中濃度

健康成人7例を対象としてオキサゾラム20mgを空腹時1回経口投与後の血中ならびに尿中代謝物を主として高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
その結果、オキサゾラムの未変化体の血中・尿中濃度はいずれも定量感度以下(8ng/mL以下)であった。

分布

14C標識オキサゾラムをラットに経口投与して血中濃度及び臓器内濃度を測定した実験、また全身マクロオートラジオグラフィーでマウス体内分布を観察した実験では、オキサゾラムは投与30分後にすでに脳をはじめ全身の各臓器に広く分布し、しかも30~60分に濃度のピークがみられた。

代謝

健康成人7例を対象としてオキサゾラム20mgを空腹時1回経口投与後の血中ならびに尿中代謝物を主として高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
主代謝物としてN-desmethyldiazepamが検出されており、また、尿中主代謝物は2-amino-5-chloro-4-hydroxybenzophenone(ACHB)ならびにその抱合体及び2-amino-5-chlorobenzophenone(ACB)であった。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    本剤の臨床試験は、二重盲検比較試験を含め47施設、総症例1,548例について実施された。その結果、主として1日30~60mgの1ヵ月以内の投与で神経症、心身症における不安・緊張・抑うつを改善した。また、動悸・息切れ・めまい・腹部膨満感・心窩部痛等の自律神経症状ならびに神経症における睡眠障害にも効果が認められた。
    主要疾患別有効率は、神経症70.2%(294/419)、心身症78.6%(110/140)、麻酔前投薬72.9%(43/59)であった。
    また、ジアゼパム及びクロルジアゼポキシドを対照とした二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められた。

薬効薬理

作用機序
ベンゾジアゼピン受容体は、抑制性神経伝達物質であるγ−アミノ酪酸(GABA)受容体及びClチャンネルと複合体を形成して機能的に共役している。ベンゾジアゼピン誘導体はベンゾジアゼピン受容体に結合し、GABAのGABA受容体への親和性を増大させる。そしてGABA受容体と共役するClチャンネルが活性化され、Clイオンの透過性が高まる。Clイオンの細胞内への流入を増加させて神経細胞を過分極の状態にさせることにより、神経系に抑制的に作用する。
本薬の静穏作用はネコ、ウサギの実験から特異的に扁桃核-視床下部を含めた大脳辺縁系に特異的に作用する結果と推定される。
静穏作用・馴化作用
動物実験(マウス、ハムスター、ラット、サル)から、闘争反応、狂暴性、攻撃性、興奮等の実験的情動障害を抑制する作用(静穏作用・馴化作用)が明らかにされており、一方催眠・筋弛緩・歩行失調等の自発性行動抑制作用は弱く(マウス)、条件回避反応の抑制も少ない(ラット)ことが認められている。
意識水準に対する作用
ヒトで意識レベルの変化に対して、脳の興奮水準を示す光-眼輪筋反射に及ぼす影響を検討した結果、抑制的ではなく、脳幹網様体-新皮質賦活系(意識水準)に対してほとんど影響がないことが明らかにされている。
抗痙攣作用
メジマイド、ペンテトラゾールによる間代性痙攣(マウス、ラット)、振動誘発痙攣(Elマウス)に対し抑制効果が認められている。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
オキサゾラム(Oxazolam)
化学名
10-Chloro-2-methyl-11b-phenyl-2,3,7,11b-tetrahydro[1,3]oxazolo[3,2-d][1,4]benzodiazepin-6(5H)-one
分子式
C18H17ClN2O2
分子量
328.79
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。
酢酸(100)に溶けやすく、1,4-ジオキサン又はジクロロメタンにやや溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
希塩酸に溶ける。
光によって徐々に着色する。
化学構造式
融点
約187℃(分解)

取扱い上の注意

〈錠〉
アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。
〈散〉
光により微黄~淡黄色に変化するので、開封後は遮光して保存すること。

包装

〈錠5〉
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
〈錠10〉
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
〈散10%〉
100g[ガラス瓶(褐色)、バラ、乾燥剤入り]

主要文献

1
棚瀬久雄 他:三共研究所年報.1969;21:107-119
2
Yamazaki, Y. et al.:三共研究所年報.1980;32:104-113
3
Shindo, H. et al.:Chem Pharm Bull.1971;19(1):60-71
4
金子仁郎 他:医学のあゆみ.1970;74(6):292-302
5
大熊文男:医学のあゆみ.1970;72(4):200-207
6
村崎光邦:臨床精神医学.2000;29(増刊号):137-144
7
酒井豊 他:日本薬理学雑誌.1970;66(6):706-722
8
高木弘 他:日本薬理学雑誌.1970;66(1):107-133
9
石川亀一:臨牀と研究.1970;47(3):714-716

文献請求先及び問い合わせ先

アルフレッサ ファーマ株式会社 製品情報部
〒540-8575 大阪市中央区石町二丁目2番9号
TEL 06-6941-0306 FAX 06-6943-8212

保険給付上の注意

本剤は厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、1回30日分を限度として投薬する。

製造販売業者等

製造販売元
アルフレッサ ファーマ株式会社
大阪市中央区石町二丁目2番9号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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