医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

オークル錠100mg

抗リウマチ剤

1錠 39.6円

添付文書番号

1149031F1030_1_16

企業コード

530263

作成又は改訂年月

2022年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871149

薬効分類名

抗リウマチ剤

承認等

販売名

オークル錠100mg

販売名コード

1149031F1030

販売名英字表記

Orcl Tablets

承認番号等

承認番号
20600AMZ00930000

販売開始年月

1994年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

アクタリット錠

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性、授乳婦

組成・性状

組成

オークル錠100mg
有効成分
1錠中
アクタリット  100mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、含水二酸化ケイ素、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ

製剤の性状

オークル錠100mg
剤形円形のフィルムコーティング錠
色調白色
識別コード111

効能又は効果

関節リウマチ

効能又は効果に関連する注意

  1. 本剤は比較的発症早期の関節リウマチ患者に使用することが望ましい。

用法及び用量

通常、他の消炎鎮痛剤等とともに、アクタリットとして成人1日300mgを3回に分割経口投与する。

用法及び用量に関連する注意

  1. 本剤は鎮痛消炎作用を持たないため本剤投与前から投与している消炎鎮痛剤等を併用すること。ただし、本剤を6ヵ月間継続投与しても効果があらわれない場合は投与を中止すること。

重要な基本的注意

  1. 本剤の投与に際しては、関節リウマチの治療法に十分精通し、患者の病態並びに副作用の出現に注意しながら使用すること。
  2. 本剤投与中は臨床症状を十分観察するとともに、定期的に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 消化性潰瘍又はその既往歴のある患者
    消化性潰瘍が悪化するおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 腎機能障害又はその既往歴のある患者
    腎機能障害が悪化するおそれがある。

肝機能障害患者

肝機能障害が悪化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で胎児への移行が認められている。

授乳婦

投与しないこと。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

低用量(例えば1回1錠1日2回)から投与を開始するなど注意すること。なお、定期的に臨床症状の観察、臨床検査(肝機能・腎機能検査等)を行い、異常が認められた場合には、減量か又は休薬等の適切な処置を行うこと。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ネフローゼ症候群(0.1%未満)、急性腎障害(頻度不明)
  2. 間質性肺炎(0.1%未満)、肺線維症(頻度不明)
    発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。
  3. 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)
  4. 肝機能障害(頻度不明)
    AST、ALT、ALPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
  5. 消化性潰瘍、出血性大腸炎(いずれも頻度不明)
    消化性潰瘍(出血を伴うことがある)、出血性大腸炎があらわれることがある。
注)発現頻度は、製造販売後調査の結果を含む。

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
腎臓
腎機能異常(蛋白尿、BUN、クレアチニン、尿中NAGの上昇等)
血尿
肝臓
肝機能異常(AST、ALT、ALPの上昇等)
血液
白血球減少、顆粒球減少
貧血、血小板減少
消化器
腹痛、嘔気・嘔吐、口内炎、舌炎、食欲不振、消化不良、下痢、胃潰瘍、口内乾燥、口唇腫脹
皮膚
発疹、そう痒感、湿疹
脱毛、紅斑性発疹、蕁麻疹
精神神経系
頭痛、めまい、しびれ感、傾眠
その他
浮腫、倦怠感、発熱、耳鳴、視力異常、複視、味覚異常、動悸

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

健康成人男性4例にアクタリット100mgを単回経口投与注)したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。
健康成人男性にアクタリット100mgを単回経口投与した後の血漿中未変化体濃度推移
薬物動態パラメータ
Dose
(mg/body)
Tmax
(hr)
Cmax
(μg/mL)
t1/2
(hr)
AUC0-∞
(μg・hr/mL)
100
1.88±0.25
2.24±0.49
0.86±0.15
4.56±0.65
平均値±標準偏差(n=4)

分布

14C-アクタリットのヒト血漿蛋白結合率は、0.1~10μg/mLの範囲で17~20%であった(in vitro)。

代謝

本剤は代謝を受けないと考えられる。

排泄

健康成人男性4例にアクタリット100mgを単回経口投与注)したとき、投与後24時間までに未変化体として尿中にほぼ100%排泄される。

特定の背景を有する患者

  1. 血液透析患者
    血液透析が必要な関節リウマチ患者(3例)における透析クリアランスはおおよそ110mL/minであり、アクタリットの透析膜通過性は良好であった。その際、健康成人に比し吸収遅延、Cmax及びAUCの増大が認められたが、分布容積はほぼ同等であった。また、16週間連続投与(2例:透析前夜にアクタリット100mg経口投与注))において、透析終了時における血中濃度は下表のとおりであり、蓄積性は認められていない。
    透析終了時における血中濃度の推移(μg/mL)
    開始時
    8週時
    16週時
    症例1
    1.16
    1.07
    1.61
    症例2
    3.11
    2.19
    1.75
注)承認された1日用量は300mgである。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    関節リウマチを対象として全国の医療施設で実施した臨床試験において、評価対象総計467例のうち改善以上は178例であり、改善率(改善以上例数/評価対象例数)は38.1%であった,,,,,,,,,

薬効薬理

作用機序
血管新生の抑制、細胞接着の抑制及び炎症性サイトカイン・蛋白分解酵素の産生抑制作用により、抗リウマチ作用を示す(in vitro)。
関節リウマチの類似疾患モデルに対する作用
  1. アジュバント関節炎
    免疫系が関与する二次炎症に基づく関節炎を抑制する。この作用はインドメタシン等の非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用により増強される(ラット),,
  2. コラーゲン関節炎
    コラーゲンに対するⅣ型(遅延型)アレルギー反応を抑制することにより、Ⅱ型コラーゲン関節炎を抑制する(マウス)。
  3. MRL/lpr
    自然発症自己免疫疾患モデル動物であるMRL/lprマウスの関節炎、リンパ節腫大等の諸症状を抑制し、更にリウマチ因子、抗DNA抗体などの免疫パラメータに対し抑制作用を示す,,
抗リウマチ作用
  1. 抗アレルギー作用
    Ⅲ型(アルサス型)及びⅣ型(遅延型)アレルギー反応を抑制する(マウス),
  2. サイトカイン・蛋白分解酵素の産生抑制作用
    関節リウマチ患者の培養滑膜細胞からのIL-1β、IL-6、TNF-α及びMMP-1の産生を抑制する(in vitro)。
  3. 血管新生抑制作用
    ヒトVEGFレセプターであるFlt-1の発現を抑制することにより血管新生を抑制する(in vitro)。
  4. 細胞接着抑制作用
    ヒトT細胞と血管内皮細胞及び関節リウマチ患者の培養滑膜細胞との接着を抑制する(in vitro)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
アクタリット(Actarit)(JAN)
化学名
4-Acetylaminophenylacetic acid
分子式
C10H11NO3
分子量
193.20
性状
本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
本品はメタノールに溶けやすく、エタノール(95)又はエタノール(99.5)にやや溶けやすく、アセトンにやや溶けにくく、水に溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくい。
化学構造式

包装

100錠[10錠(PTP)×10]、500錠[10錠(PTP)×50]、630錠[21錠(PTP)×30]

主要文献

1
塩川優一ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):19-35
2
Sugihara K, et al.:Arzneim-Forsch. 1990;40(Ⅱ),7:800-5
3
浜田勝生:Prog Med. 1995;15(9):1687-91
4
浜田勝生:Prog Med. 1997;17(6):1652-7
5
塩川優一ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):37-49
6
塩川優一ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):51-81
7
塩川優一ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):83-112
8
塩川優一ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):113-47
9
塩川優一ほか:臨床医薬. 1991;7(6):1309-46
10
菅原幸子ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):149-69
11
延永 正ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):171-97
12
太田善介ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):199-219
13
小坂志朗ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):221-45
14
荒川正昭ほか:臨床医薬. 1991;7(Suppl. 2):247-63
15
Fujisawa H, et al.:Arzneim-Forsch. 1990;40(Ⅰ),6:693-7
16
西村健志ほか:薬理と治療. 1993;21(10):3651-6
17
藤沢 広ほか:応用薬理. 1990;39(6):587-93
18
Fujisawa H, et al.:Arzneim-Forsch. 1994;44(Ⅰ), 1:64-8
19
Yoshida H, et al.:Int J Immunotherapy. 1987;Ⅲ(4):261-4
20
藤沢 広ほか:炎症. 1986;6(3):285-90
21
Nakagawa Y, et al.:Int J Immunotherapy. 1990;Ⅵ(3):131-40
22
Nakagawa Y, et al.:Int J Immunotherapy. 1990;Ⅵ(3):141-8
23
Takeba Y, et al.:J Rheumatol. 1999;26:25-33
24
松原 司:医学のあゆみ. 1998;186(2):129-32
25
木谷 敦:中部リウマチ. 1998;29(1):26-7

文献請求先及び問い合わせ先

日本新薬株式会社 製品情報担当
〒601-8550 京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14
フリーダイヤル 0120-321-372
TEL 075-321-9064
FAX 075-321-9061

製造販売業者等

製造販売元
日本新薬株式会社
京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL