医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

エバミール錠1.0

睡眠導入剤

1錠 14.1円

添付文書番号

1124010F1021_2_14

企業コード

630004

作成又は改訂年月

2024年1月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871124

薬効分類名

睡眠導入剤

承認等

販売名

エバミール錠1.0

販売名コード

1124010F1021

販売名英字表記

Evamyl tablets 1.0

販売名ひらがな

えばみーるじょう1.0

承認番号等

承認番号
20200AMY00118000

販売開始年月

1990年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

向精神薬
習慣性医薬品 注1)
注1)注意―習慣性あり
処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ロルメタゼパム

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  2. 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状が悪化するおそれがある。]
  3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

エバミール錠1.0
有効成分
1錠中ロルメタゼパム  1.0mg含有
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

エバミール錠1.0
剤形割線入り素錠
色調白色
外形
大きさ
大きさ(直径)
7.0mm
大きさ(厚さ)
2.4mm
質量0.12g
識別コード

効能又は効果

不眠症

用法及び用量

ロルメタゼパムとして、通常、成人には1回1~2mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、高齢者には1回2mgを超えないこと。

用法及び用量に関連する注意

不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。

重要な基本的注意

  1. 本剤の影響により、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
  2. 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者
    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。
  2. 衰弱患者
    作用が強くあらわれるおそれがある。
  3. 心障害のある患者
    症状が悪化するおそれがある。
  4. 脳に器質的障害のある患者
    作用が強くあらわれるおそれがある。

腎機能障害患者

排泄が遅延するおそれがある。

肝機能障害患者

排泄が遅延するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  1. 妊娠中に他のベンゾジアゼピン系化合物の投与をうけ、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
  2. 妊娠後期の女性にベンゾジアゼピン系化合物を投与したとき、新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。
  3. 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系化合物で報告されている。

授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト母乳中への移行が報告されている。また、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム)で報告されており、黄疸を増強する可能性がある。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

少量から投与を開始し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、オピオイド鎮痛剤等
モノアミン酸化酵素阻害剤
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、鎮静、呼吸抑制、昏睡が起こることがあるので、併用する場合は、本剤を減量するなど慎重に投与すること。
相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
アルコール(飲酒)
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。
相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
マプロチリン塩酸塩
(1)眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。
(2)併用中の本剤を急速に減量又は中止すると痙攣発作が起こることがある。
(1)相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
(2)本剤の抗痙攣作用により抑制されていたマプロチリン塩酸塩の痙攣誘発作用が本剤の減量・中止によりあらわれることがある。
ダントロレンナトリウム水和物
筋弛緩作用を増強することがある。
相互に筋弛緩作用を増強することがある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 依存性(頻度不明)
    連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。
    また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
  2. 刺激興奮、錯乱(いずれも頻度不明)
  3. 呼吸抑制、炭酸ガスナルコーシス(いずれも頻度不明)
    呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと。
  4. 一過性前向性健忘、もうろう状態(いずれも頻度不明)
    本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行うこと。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。

その他の副作用

5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒感
発疹
精神神経系
眠気、ふらつき
頭重感、頭痛、めまい、不快感、健忘
意識レベル低下、激越、会話障害、味覚障害、多夢、感情鈍麻、せん妄
肝臓
肝機能異常(AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等)
血液
白血球減少、赤血球減少、ヘモグロビン減少
消化器
食欲不振、悪心・吐気
口渇、腹痛
その他
倦怠感
脱力感、目・耳の変調
手足のしびれ、顔のむくみ、寝汗
排尿異常、疲労

過量投与

  1. 症状
    意識障害、呼吸抑制、低血圧等を生じ、昏睡に至ることがある。
  2. 処置
    本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。

薬物動態

血中濃度

健康成人男子(8名)にロルメタゼパム1mgを経口投与したところ、速やかに吸収され投与後1~2時間で血漿中有効成分濃度は約9ng/mLの最高濃度に達し、消失半減期は約10時間であった。

排泄

主な代謝物はロルメタゼパムのグルクロン酸抱合体であり、投与24時間後までに投与量の70~80%が尿中に排泄された。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅱ相試験及び国内第Ⅲ相試験
    国内延べ176施設において実施された二重盲検試験,,,を含む臨床試験の成績は次のとおりであった。内科及び精神科における睡眠障害患者990例の総合改善度は、改善以上で52.6%(521例)、やや改善以上で83.0%(822例)であった。
    総症例1096例中188例(17.2%)に副作用が認められた。主な副作用は、眠気95件(8.7%)、倦怠感61件(5.6%)、ふらつき59件(5.4%)、頭重感35件(3.2%)、頭痛25件(2.3%)、めまい15件(1.4%)等であった。

薬効薬理

作用機序
ロルメタゼパムは、脳膜受容体標品を用いた受容体親和性試験において、ベンゾジアゼピン受容体に対し高い親和性を示しており、他のベンゾジアゼピン系化合物と同様にGABA系ニューロンを介して大脳辺縁系や視床下部を抑制することにより、睡眠を導入すると考えられている。
薬理作用
ロルメタゼパムは、既存のベンゾジアゼピン系化合物と類似の薬理作用スペクトルを有しており、ジアゼパムよりも強力な睡眠増強作用(マウス)、抗不安作用(ラット)、鎮静作用(マウス)とジアゼパムより弱い筋弛緩作用(マウス)を示した。
終夜睡眠脳波におよぼす影響
ロルメタゼパム2mgを健康男子(6名)に経口投与したところ、入眠潜時及び中途覚醒時間の減少、全睡眠時間の増加が認められた。また、睡眠の各段階に対しては、Stage1及びレム睡眠を軽度減少させたが、徐波睡眠(Stage3、4)には影響を及ぼさなかった。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ロルメタゼパム(Lormetazepam)
化学名
(±)-7-Chloro-5-(2-chlorophenyl)-3-hydroxy-1-methyl-1H-1,4-benzodiazepin-2(3H)-one
分子式
C16H12Cl2N2O2
分子量
335.18
性状
本品は白色~淡黄色の結晶性の粉末である。
本品はクロロホルムに溶けやすく、メタノール、酢酸(100)、無水酢酸又はアセトンにやや溶けにくく、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
198~210℃(分解)

取扱い上の注意

小児の手のとどかない所に保管するよう指導すること。

包装

〈PTP包装〉
100錠[10錠(PTP)×10]
500錠[10錠(PTP)×50]
1000錠[10錠(PTP)×100]
〈バラ包装〉
500錠

主要文献

1
社内資料: 薬物動態
2
宮坂松衛他: 臨床精神医学. 1985; 14: 1273-1286
3
栗原雅直他: 臨床評価. 1988; 16: 661-685
4
栗原雅直他: 臨床評価. 1986; 14: 109-132
5
筒井末春他: 臨牀と研究. 1986; 63: 934-944
6
Dorow R: In Hindmarch I, et al. (eds.) Sleep, Benzodiazepines and Performance. Springer-Verlag. 1984; 105-118
7
植木昭和他: 日薬理誌. 1985; 86: 145-163
8
社内資料: 薬効薬理
9
大幡勝也他: 応用薬理. 1985; 29: 913-925
10
小鳥居湛他: 臨床精神医学. 1985; 14: 991-1001

文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
バイエル薬品株式会社・メディカルインフォメーション
〒530-0001大阪市北区梅田二丁目4番9号
バイエル医療用医薬品のお問い合わせ先
電話0120-106-398

保険給付上の注意

本剤は厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、投薬は1回30日分を限度とされています。

製造販売業者等

製造販売元
バイエル薬品株式会社
大阪市北区梅田二丁目4番9号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL