医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

プロナーゼＭＳ

胃内粘液溶解除去剤

1 123.3円

添付文書番号

7990002B2036_1_09

企業コード

200022

作成又は改訂年月

2023年9月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

87799

薬効分類名

胃内粘液溶解除去剤

承認等

販売名

プロナーゼMS

販売名コード

7990002B2036

販売名英字表記

PRONASE MS

販売名ひらがな

ぷろなーぜMS

承認番号等

承認番号
20700AMZ00430000

販売開始年月

1995年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
2年間

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

プロナーゼ

禁忌（次の患者には投与しないこと）

  1. 胃内出血のある患者［粘液の除去に伴い、出血が悪化するおそれがある。］
  2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

プロナーゼMS
有効成分
0.5g中プロナーゼ20,000単位
添加剤
乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース

製剤の性状

プロナーゼMS
剤形散剤
性状
白色～帯褐白色の散剤で、わずかに特異なにおいと味を有する。
識別コード
KC-655（ヒートシールに表示）

効能又は効果

胃内視鏡検査における胃内粘液の溶解除去

用法及び用量

検査15～30分前に、プロナーゼとして20,000単位を炭酸水素ナトリウム1gとともに約50～80mLの水に溶かし、経口投与する。

用法及び用量に関連する注意

本剤は酸性条件下では不安定であるため、炭酸水素ナトリウム1gを同時に投与すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 胃内出血の疑いのある患者
    粘液の除去に伴い、胃の潰瘍部、ポリープ等の病変より出血するおそれがある。
  2. 血液凝固異常のある患者
    in vitroでフィブリン溶解作用が認められていることから、血液凝固系に影響を与えるおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 重篤な腎障害のある患者
    血液凝固能の異常がみられるおそれがある。

肝機能障害患者

  1. 重篤な肝障害のある患者
    血液凝固能の異常がみられるおそれがある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー（いずれも頻度不明）
    呼吸困難、全身潮紅、浮腫等があらわれることがある。

その他の副作用

頻度不明
消化器
胃出血（胃の潰瘍部、ポリープ等の病変からの出血）、嘔気・嘔吐、下痢
過敏症
発疹・発赤等

適用上の注意

薬剤調製時の注意
本剤は飛散しやすく、特に多量に取扱う際に過敏症状（くしゃみ、鼻水等）を起こすことがあるので、マスクを使用するなど一般的保護手段を講じることが望ましい。
薬剤投与時の注意
  1. 本剤は内視鏡検査時に実施されている通常の前処置（6時間以上の絶食、咽頭麻酔及び鎮痙剤、抗不安剤等の投与）として投与する。
  2. ジメチコン等の消泡剤と同時に投与することが望ましい。
  3. 本剤の溶解には水を使用し、溶解後、直ちに服用すること。
薬剤投与後の注意
本剤の十分な効果を得るため、臥位による体位変換を行うことが望ましい。

薬物動態

血中濃度

プロナーゼ20,000単位/kgをSD系ラット（n=8）に経口投与した場合、Tmaxは30分、Cmaxは0.00196単位/mL、AUCは0.0059単位/mL・hrであった。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験（色素撒布法）
    色素撒布法による胃内視鏡検査適用例を対象に、プロナーゼとして20,000単位を炭酸水素ナトリウム1gとともに80mLの水に溶かし経口投与したところ、胃内付着粘液の量、限局性病変の観察能等を指標とした試験の総合評価（「良い」以上）は、以下のとおりであった,,, 。
    試験
    総合評価（「良い」以上）
    後期第Ⅱ相試験
    85.7%（42/49例）
    後期第Ⅱ相試験
    40.0%（4/10例）
    第Ⅲ相比較試験
    59.4%（57/96例）
    第Ⅲ相一般臨床試験
    80.6%（25/31例）
    副作用は認められなかった,,,。
  2. 国内臨床試験（通常法）
    通常法による胃内視鏡検査適用例を対象に、プロナーゼとして20,000単位を炭酸水素ナトリウム1gとともに80mLの水に溶かし経口投与したところ、胃内付着粘液の量、限局性病変の観察能等を指標とした試験の総合評価（「良い」以上）は、以下のとおりであった,,,。
    試験
    総合評価（「良い」以上）
    第Ⅲ相比較試験
    67.4%（64/95例）
    第Ⅲ相一般臨床試験
    97.4%（37/38例）
    第Ⅲ相一般臨床試験
    90.0%（27/30例）
    第Ⅲ相比較試験
    84.3%（113/134例）
    副作用は認められなかった,,,。また臨床検査値異常は、白血球増多が第Ⅲ相比較試験において1例に認められた。

薬効薬理

作用機序
本剤は、蛋白分解酵素製剤であり、胃粘液の主成分である粘液糖蛋白質ムチンのペプチド結合を切断することにより胃粘液を溶解除去する。
ムチン粘度低下作用
プロナーゼ（10～5,000単位/mL）はムチン粘度を濃度及び時間依存的に低下させ、至適pHは7.0～10.0であった（in vitro）。
イヌ胃粘液溶解除去作用の内視鏡的検討
プロナーゼの胃粘液溶解作用について、ビーグル犬を用い胃内視鏡検査法により検討した結果、通常検査法及び色素撒布法ともに、プロナーゼ（0、5,000、20,000単位/body）投与による用量依存的な胃粘膜表面の付着粘液量の軽減化及び胃粘膜像の描出状態の明瞭化が認められた（in vivo）。
ヒト胃粘液の粘度低下作用
胃疾患患者から採取した胃粘液に対するプロナーゼ（0、100、300単位/mL）の粘度低下作用を検討した結果、対照の胃粘液粘度に対しプロナーゼ100及び300単位/mLでそれぞれ43.1%及び68.3%の有意（p<0.01）な粘度低下作用が認められた（in vitro）。

有効成分に関する理化学的知見

性状
白色～淡褐色の粉末で、わずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。
水にやや溶けやすく、エタノール又はエーテルにほとんど溶けない。
水溶液（1→100）のpHは6.7～8.3である。
本質
放線菌Streptomyces griseusの産生する蛋白分解酵素

包装

60、120包［ヒートシール、1包0.5g］
10g×10［プラスチック容器］

主要文献

1
社内資料：プロナーゼ経口投与後のラットにおける血中濃度推移
2
井田和徳 他：新薬と臨牀.1990；39：2073-2083
3
社内資料：胃内視鏡検査前処置剤KPD（Pronase）の至適用量の検討-消包剤未使用症例の成績-
4
井田和徳 他：基礎と臨床.1991；25：1793-1804
5
福地創太郎 他：臨牀と研究.1991；68：1226-1230
6
井田和徳 他：基礎と臨床.1991；25：1781-1792
7
佐貫むつみ 他：基礎と臨床.1991；25：1500-1505
8
有山重美 他：新薬と臨牀.1991；40：990-997
9
井田和徳 他：臨牀と研究.2000；77：2187-2199
10
社内資料：プロナーゼの効力を裏付ける試験
11
青池晟 他：薬理と治療.1991；19：1735-1741
12
社内資料：プロナーゼのヒト胃粘液粘度低下作用について

文献請求先及び問い合わせ先

科研製薬株式会社　医薬品情報サービス室
〒113-8650　東京都文京区本駒込二丁目28番8号
フリーダイヤル　0120-519-874

製造販売業者等

製造販売元
科研製薬株式会社
東京都文京区本駒込二丁目28番8号

先発薬

後発薬

　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　

MESSAGE

MESSAGE

LABEL

あなたは医療関係者ですか？

いいえはい