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閲覧履歴

ランプレンカプセル50mg

1カプセル 187.1円

作成又は改訂年月

**
2020年3月改訂
(第4版)
*
2017年4月改訂

日本標準商品分類番号

876239

日本標準商品分類番号等

2009年3月
1969年4月

承認等

販売名

ランプレンカプセル50mg

販売名コード

6239001M1022

承認・許可番号

20800AMY10151000
Lampren Capsules 50mg

薬価基準収載年月

1996年11月

販売開始年月

1996年12月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
(過酷な温度条件で崩壊遅延を認める場合があるので、35℃以上で保存しないこと)
使用期限
包装に表示の使用期限を参照のこと

規制区分

処方箋医薬品
(注意-医師等の処方箋により使用すること)

組成

有効成分
クロファジミン
含量(1カプセル中)
50mg
添加物
ナタネ油、ミツロウ、硬化油、大豆レシチン、ジブチルヒドロキシトルエン、無水クエン酸、プロピレングリコール
カプセル本体にゼラチン、グリセリン、三二酸化鉄、黒酸化鉄、パラオキシ安息香酸エチルナトリウム、パラオキシ安息香酸プロピルナトリウム、香料、エチルバニリン含有

性状

色・剤形(又は性状)褐色の不透明な球形の軟カプセル
外形
(球形)
直径7mm
質量228mg

一般的名称

クロファジミン
Clofazimine

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

〈適応菌種〉
本剤に感性のらい菌
〈適応症〉
ハンセン病

用法及び用量

[ハンセン病(多菌型)]
通常成人には、クロファジミンとして50mgを1日1回または200mg〜300mgを週2〜3回に分割して、食直後に経口投与する。年齢・症状により適宜増減する。
投与期間は最低2年とし、可能であれば皮膚塗抹陰性になるまで投与すること。
原則として、他剤と併用して使用すること。
[ハンセン病(らい性結節性紅斑)]
通常成人には、クロファジミンとして100mgを1日1回、食直後に経口投与する。らい反応が安定した場合には100mgを週3回に減量する。
投与期間は3ヵ月以内とする。

使用上の注意

慎重投与

胃腸障害(頻回の下痢・腹痛等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]

重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、「ハンセン病診断・治療指針」(厚生省・(財)藤楓協会発行)を参考に治療を行うことが望ましい。
ハンセン病の治療にあたっては、本剤による治療についての科学的データの蓄積が少ないことを含め、患者に十分な説明を行い、インフォームド・コンセントを得ること。
本剤を高用量で長期投与した場合、腸間膜リンパ節、脾臓等に蓄積し、沈殿する。空腸粘膜の固有層や腸間膜リンパ節に本剤の結晶が蓄積すると、腸疾患が発症する可能性があり、まれに腸閉塞、脾臓梗塞を起こすことが報告されている。胃腸症状(下痢・腹痛等)が発現した場合には、減量、休薬、投与間隔をあけるなどの処置を行うこと。
本剤服用による皮膚の着色で、結果的に抑うつ症状を生じる可能性があるので、患者の精神状態に十分注意すること。また皮膚及び毛髪の着色は可逆的である。皮膚の着色は、本剤中止後、消失までに数ヵ月〜数年かかることをあらかじめ患者に説明しておくこと。なお、皮膚の着色は日光暴露によって濃くなることが報告されている。
本剤投与中にめまい、視力低下、疲労、頭痛を訴える患者には、自動車の運転、機械の操作等危険を伴う作業に従事させないよう十分注意すること。

副作用

副作用等発現状況の概要

ハンセン病患者を対象にした使用成績調査において、97例中報告された副作用は38.1%(37例)に66件で、主な副作用は、色素沈着障害22件、胃不快感4件等であった。(再審査終了時)

重大な副作用

以下のような副作用があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
腸閉塞
(頻度不明)
脾臓梗塞
(頻度不明)
血栓塞栓症
(頻度不明)

その他の副作用

皮膚
頻度不明
皮膚着色(皮膚病変及び皮膚が暗赤色〜黒褐色に着色)、色素沈着障害、毛髪の着色、皮膚乾燥、光線過敏症、魚鱗癬、瘡様発疹、紅皮症、発疹、そう痒、剥脱性皮膚炎
消化器
頻度不明
胃腸出血、好酸球性腸炎、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、便秘、食欲不振、胃不快感
頻度不明
結膜・角膜・涙液の着色、黄斑部・角膜上皮下の色素沈着、眼の乾燥・刺激・しゃく熱感、視力低下
精神・神経系
頻度不明
めまい、頭痛、嗜眠、神経痛、皮膚着色による抑うつ症状
肝臓
頻度不明
肝炎、黄疸、肝腫大、AST(GOT)上昇、ビリルビン上昇
血液
頻度不明
貧血、好酸球増多
その他
頻度不明
汗・痰・尿・便・鼻汁・精液・母乳等の着色、リンパ節症、膀胱炎、骨痛、浮腫、疲労、発熱、血管痛、レイノー様現象、体重減少、味覚障害、モニリア口唇炎、低カリウム血症、血糖値上昇、血沈亢進、血清アルブミン増加

高齢者への投与

一般に高齢者では、生理機能が低下しているので減量するなど慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。動物実験(マウス・ラット)で着床数の減少、胎児体重の減少及び新生児死亡率の増加がみられている。また、マウスでは胎児死亡数及び胎児頭骨の化骨遅延の増加がみられている。]
妊娠中に投与した場合、胎盤を通過し、出生児に皮膚着色がみられることがある。
本剤投与中に妊娠が確認された場合には、継続治療の必要性について検討すること。[妊娠中はハンセン病の症状が悪化しやすい。]
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[ヒト母乳中へ移行し、母乳及び乳児の皮膚が着色することがある。]

適用上の注意

保管時
本剤はチョコレート様の外観でバニラのにおいがするので、小児の手の届かない所に保管するよう患者に説明すること。
服用時
消化管からの吸収促進を図るため、食直後に服用又は食事・ミルク等とともに服用すること。

その他の注意

高用量(300mg/日)の本剤とイソニアジド(300mg/日)の併用投与を受けている患者で、本剤の皮膚の濃度は低かったが、血漿中及び尿中濃度は上昇したとの報告がある。

薬物動態

血漿中濃度1)
健康成人男子にクロファジミン200mgを食後に単回経口投与したとき、クロファジミンは投与4〜8時間後に最高血漿中濃度(平均:408ng/g)に達し、その後半減期10.6日で消失した。(外国人のデータ)
クロファジミン200mg投与後の血漿中濃度推移
体液・組織内移行
クロファジミンは主として脂肪組織中及び細網内皮系のマクロファージ中に蓄積し、皮下脂肪、腸間膜リンパ節、胆汁及び胆嚢、副腎、膵臓、脾臓、肝臓、肺、腎臓、心臓、皮膚、小腸、眼球、末梢神経等への移行が認められているが、脳中には検出されていない。2,3)また、乳汁中への移行も認められている。4)(外国人のデータ)
代謝5,6)
尿中に検出される代謝物は、hydroxy clofazimine、hydroxy deschloroanilino clofazimine glucuronide及びhydrated clofazimine glucuronideであるが、いずれも微量である。(外国人のデータ)
排泄7)
健康成人にクロファジミン100〜600mgを単回経口投与したとき、投与後24時間までのクロファジミンの尿中排泄率は投与量の0.03〜0.41%であり、投与3日後までの糞中排泄率は投与量の9〜74%である。(外国人のデータ)

臨床成績

ハンセン病患者を対象とした使用成績調査において、有効性評価対象症例96例における有効率は96.9%(93/96例)であった。また、多菌型に対する有効率は97.8%(90/92例)、WHOのMTDの有効率は94.9%(37/39例)であった。さらに、らい性結節性紅斑に対する有効率は100%(24/24例)であった。

薬効薬理

クロファジミンのらい菌(Mycobacterium leprae)に対する作用の詳細な機序は不明であるが、らい菌のDNAに直接結合することによるDNA複製阻害作用及びマクロファージのライソゾーム酵素を活性化することによる作用が寄与すると考えられる。
作用機序
細菌DNAへの結合8)
クロファジミンのDNA結合性を赤色波長の吸収変化を指標に、分光光度計により測定した結果、MycobacteriumのDNAに結合性を示した。
ライソゾーム酵素の活性化9)
クロファジミンを混和した餌を21日間連続摂餌投与したマウスの腹腔内マクロファージにおける、ライソゾーム酵素に対する影響を検討した結果、クロファジミン1及び10mg/kg/日投与群において、N-アセチル-β-グルコサミニダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、カテプシンCの活性がコントロール群に比較して有意に上昇した。
抗菌作用
In vitroにおける作用
クロファジミンのin vitroにおけるM.lepraeに対するMIC測定法は確立されていない。
In vivo感染モデルにおける作用
ヌードマウスを用いたらい菌感染モデルにおいて、クロファジミンを0.003%含有混餌にて7週及び14週間連続投与した場合、薬物非投与群に比較して有意な増殖抑制作用を認めた。10)
マウスを用いたらい菌感染モデルにおいて、増殖初期から定常期まで(0〜183日間)薬物投与を行った時、クロファジミンの0.01%混餌による連続投与群において、また対数増殖初期から定常期まで(76〜167日間)薬物投与を行った時、クロファジミンの0.0001、0.001、0.01%混餌による連続投与群において、それぞれ薬物非投与群に比較して有意な増殖抑制作用を認めた。11)
抗炎症作用12)
健康成人及びハンセン病患者から採取、精製した好中球を用い、エンドトキシン活性化血清刺激による好中球遊走に対するクロファジミンの作用を検討した結果、いずれの好中球に対しても、クロファジミンは1×10-3Mから1×10-5Mにおいて濃度依存的な遊走阻害作用を示した。

有効成分に関する理化学的知見

構造式
一般名
クロファジミン(Clofazimine)
化学名
3-(4-Chloroanilino)-10-(4-chlorophenyl)-2,10-dihydro-2-isopropyliminophenazine
分子式
C27H22Cl2N4
分子量
473.40
性状
赤褐色の粉末である。
ジクロロメタンにやや溶けやすく、エタノール(96)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点(分解点)
約217℃

包装

ランプレンカプセル50mg:100カプセル(バラ)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
Schaad-Lanyi Z.et al.:Int.J.Lepr. 55(1),9(1987) [LAMM00615]
2
Mansfield R.E.:Am.J.Trop.Med.Hyg. 23(6),1116(1974) [LAMM00297]
3
Desikan K.V.et al.:Lepr.Rev. 47(2),107(1976)[LAMM00347]
4
Venkatesan K.et al.:Int.J.Lepr. 61(4)Suppl.,16A(1993)[LAMM00967]
5
Feng P.C.C.et al.:Drug Metab.Disposition 9(6),521(1981) [LAMM00441]
6
Feng P.C.C.et al.:Drug Metab.Disposition 10(3),286(1982) [LAMM00462]
7
Levy L.:Am.J.Trop.Med.Hyg. 23(6),1097(1974) [LAMM00294]
8
Morrison N.E.et al.:Int.J.Lepr. 44(1/2),133(1976) [LAMM00353]
9
Sarracent J.et al.:Int.J.Lepr. 52(2),154(1984) [LAMM00521]
10
Ito T.et al.:Int.J.Lepr. 54(4),724(1986) [LAMM00616]
11
Shepard C.C.et al.:Proc.Soc.exp.Biol.Med. 132,120(1969) [LAMS00002]
12
Van Rensburg C.E.J.et al.:Antimicrob.Agents Chemother. 21(5),693(1982) [LAMM00453]

文献請求先

*主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

サンド株式会社 カスタマーケアグループ
*〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1
フリーコール (0120)982-001
*FAX 03-6257-3633

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

**製造販売
サンド株式会社
東京都港区虎ノ門1-23-1
URL:https://www.sandoz.jp/

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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